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聡「…」ゴソゴソ パクッ 聡「火は…っとと、いらねぇんだよな、これは…」 聡「はぁ…なんで俺がこんなもん…」フー 京太郎「なんだよ、しけてんなー」 聡「あぁ?…んだ、クソガキか」 京太郎「そうだよクソジジイ。久しぶりだな。…隣、座らせてもらうぜ」ストン 聡「勝手にしな…にしても、何年ぶりだ?お前がここに来んのは」 京太郎「俺が高校卒業してからだから…大体四年ぶりぐらいだな」 聡「あぁ、もうそんなになんのか」 京太郎「なんだよ、反応うっすいな。耄碌したんかよ?」 聡「はっ、寝言言ってんじゃねーよ。そういうのはまず俺に麻雀で勝ってから言えってんだ」 京太郎「ちっ、なんだよ…お元気そうなことで。ま、それでこそじーさんだよな。しおらしいじーさんなんて鳥肌ものだわ…」 聡「余計なお世話だっつの」 京太郎「へっへ」 聡「はんっ」 ……………… 京太郎「そういやさっきから気になってんだけどさ」 聡「あん?」 京太郎「何くわえてんだ?それ。煙草じゃねぇだろ?」 聡「あー…これな…」 京太郎「?」 聡「…ココアシガレット」 京太郎「…は?」 聡「ココアシガレット」 京太郎「ココアシガレット?」 聡「あぁ」 京太郎「…」 聡「…」 京太郎「…ぶふっ」 聡「…ちっ」 京太郎「ぶふっ…くくっ…いい年した…ジジイが…縁側で…お菓子くわえてるって…シュール…ぶはははは…」プルプル 聡「っせーな、自分でもわかってんだよ…」 京太郎「はー、腹いて…なんでそんなことになったんだよ?」 聡「…数絵がな」 京太郎「へ、あいつが?」 聡「『おじい様の楽しみを奪ってしまうのは心苦しいのですが、そろそろ禁煙をなさって欲しいのです』って言ってきてよ…」 京太郎「…数絵がじーさんに意見するのもそうだがじーさんがそれを素直に実行…珍しいこともあるもんだなぁ」 聡「なーにを他人事のように。これはてめぇのせいなんだぞ?」 京太郎「?そりゃどういうこったよ?」 聡「お前とのガキさっさとこさえたいから周りに悪影響与える煙草はやめてほしいんだとさ」 京太郎「」 聡「ったく、お前らは俺の知らん間にどんどん進展してやがってよぉ…」ハァ 京太郎「なっ…そん…あいつ一言も…」 聡「で、申し開きは?」 京太郎「…なんの?というかどっちの?」 聡「黙ってた方」 京太郎「あー…えっと」ポリポリ 聡「まぁ大体想像はつくがな。生真面目なお前のことだ、どうせ就職して暮らしが安定するまでは俺にゃ黙っとくつもりだったんだろ?」 京太郎「ぬ…」 聡「図星ってとこか。そんで数絵にもその旨を伝え、納得していたはずなのに…ってところか?」 京太郎「…麻雀プロってのは皆そんなに勘がいいのか?」 聡「バーカ。そもそも何年お前らを見てきたと思ってんだ。いい加減くっつかねぇのかと悶々してたくらいだわ」ケッ 京太郎「…それはつまり、俺と数絵の仲を認めてくれるってこと…」 聡「ま、それとこれとは話が別だァな。まずは一発ぶん殴らせろや」ニッコリ 京太郎「さすがにそれは理不じ危ねぇ!?」サッ 聡「避けんじゃねえクソガキィ!」ブンッ 京太郎「無茶いうなや!あんたの一発クッソいてえんだよ!」 聡「うるせぇ!大切に育てた孫娘を傷物にされた爺の心の痛みを知れァ!」ドゴォッ 京太郎「ごふぅっ!」 聡「ついでに全然顔見せなかった分だオラァ!」バキィッ 京太郎「うぼぁっ!」 ――――――― 数絵「あちゃあ…寂しかったからって素直に言えばいいのになんで手を出しちゃうかなー…」 ツイデニツイデニツイデニィ!! ナグリスギナンダヨクソジジィテメェェェェェ!!!! 数絵「あーあ、今度は殴り合ってやんの…両方とも素直じゃないわねぇ…」ハァ イッデ…テメェクソガキホンキデナグリヤガッタナ! アンタガサキダロガァ!! 数絵「…ふふっ」クスッ 数絵「湿布と氷嚢、用意しとこっかー…」トコトコ カンッ

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