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とあるマンガに『日陰者』について言及があった。 ノーベル賞取ろうが、偉業を成そうが、どうあがいても目立てない、人に認識されにくい。 今年の臨海は、まさにそれに当てはまる。 女子団体でインハイ決勝まで進んだが、結果は4位。 まだ5位決定戦で勝ち抜いた姫松のほうが目立ってるんじゃないかと考えさせられる。 ただ、4位であるからだけで日陰者になったわけじゃない。 白糸台の3位が世間には衝撃的過ぎた、というのが正確だろう。 団体三連覇、などと事前には騒がれまくって。しかし清澄にも阿知賀にも負けた。 照さんは個人戦3位、部長が個人で準優勝。個人優勝は咲が勝ち取る結果に至る。 そちらの方が世間としても、麻雀界としてもショックが大きすぎたに違いない。 結果として臨海が4位といった事柄は、過程を問われない結果の一つでしかなくなった。 勿論内側からは単純には終わらない。 監督の続投は内定済みだったものの、会議の議題には上がることとなったらしい。 最も形式的なものでしかなかったらしく、深く追及はされずに済んだと聞いた。 監督からすれば、その後の議題もほとんど出来レースじゃないのかと愚痴を零すことになる。 京太郎「咲のスカウト? ウチ(臨海)にですか?」 アレク「議題としては上がったんだよ。ただし、間を殆ど置かずにスカウト無用って言われたけど」 京太郎「偉いさん方が?」 アレク「そ。スカウトで呼び込めても御しきれないと思ったんだって」 成程、確かにそうだ。大幅な点差を付けられて負けた、なら分かりやすい。 運もあるだろうが実力者として呼び込もうと考えて不思議はないはずだ。 しかし今回は違う。2位から4位まで点差はない。見えている点差は100300から99000までの400点差。 席順もあって敗北はしたが、咲が勝ち取ったオーラスの和了でこの点差に調整されたことは明白だった。 プラマイゼロの点数調整能力を磨き上げた、いや支配型まで発展した能力を場に発動させた、というべきなのか。 如何ほどエゲツない能力なのかは、実力者ほど身に沁みて分かるのだろう。 故に勝つために投資は惜しまないが、手綱を握れないなら手許にあっても意味はない。正しく臨海の姿勢だ。 ネリー「ホント冗談じゃなかったよー。大将戦」 ハオ「同い年ってこと忘れそうですね、話聞いてると」 幼馴染だった俺を誉めて下さい。ダメですか、そうですか。 アレク「ネックはまだあるよ。清澄、阿知賀共に3年が一人抜けるだけだから、4人は続投ってこと」 違いない。清澄なんて1年が三人いる。再来年まで残るってわけだ。 ネリー「キョウタロウが出てくれれば、かなり楽になるんだけど?」 膝に乗ったまま顔だけ俺の方へ向けてネリーが喋る。嬉しいこと言ってくれるね。 ハオ「そうですね、数の上でも拮抗できますし」 腕絡めてハオが寄りかかってくる。嬉しくなるね。 アレク「やれやれ、男女混合でオーダー組めるよう上に言っておこうか」 そんな俺達を呆れた目で監督は見つめる。実際言ってはくれるだろう。通るはずもないが。 くだらないこと考えてると、ケータイが鳴った。俺達ではない。 立ち上がった監督が電話を取る。しばらく話してたと思うと、顔つきが変わった。 怒るとかではなく、『何それ』と言わんばかりの表情に。 気になったのか、ネリーとハオも俺から離れて監督に注目する。少し寂しい。 話が終わり、監督は電話をしまう。 此方を向いて話した内容は、些か頭を働かさせられるものだった。 アレク「白糸台のカイセから。交流試合しませんか、だって」 さらに詳細を聞いていくと、そもそもは姫松と千里山が南北の大阪で強化プランを考えてたらしい。 そこで姫松の赤阪監督が『東京の2校も誘わへん?』と提案したとか。 ウチの監督の番号を大阪の方はご存知なかったので、貝瀬監督経由になった、と。 京太郎「受けるんですか?」 アレク「ま、断る理由はないからね。ウチの情報は知られるにしても、ヨソの情報をその場で取れるし」  等価交換か。贅沢言ってられる現状でもないしなあ。 アレク「強豪を謳われながら、準優勝すら取れなかった。流石に皆マズイと思ったんでしょ」 ネリー「お金だけで勝利は買えないもんね」 お前が言うな、じゃないな。説得力がありすぎるから言わんで下さい、が正しい。 アレク「新メンバーの初陣は勿論だけど、3校ともインハイメンバー来るんだって」 京太郎「じゃウチからは部長やダヴァン先輩も出すってことですか?」 監督が頷く。つまりは白糸台から照さんも来るってこと。 随分ドタバタしそうだな。インハイ以上になるんじゃないだろうか。 カン

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