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それはなんでもない麻雀部の練習日、染谷まこが持ってきたチョコが発端であった 咲は丸いそれを指でつまみ満足そうに口の中で転がすも、急に涙目になる 咲「これ、お酒入りぃ」 まこ「あ、嫌いじゃったか?」 久「ブランデーがダメなんて咲も子供ねぇ」 気まずそうになるまことは対照的に揶揄いの種を見つけたと目を輝かすのが竹井久 優希「咲ちゃん、無理ならぺってした方が」 和「けれど食べ物を粗末にするのは」 気遣う片岡優希と礼儀との板挟みになる原村和 そして呆れたような目になった須賀京太郎は椅子を指さして 京太郎「咲、そこ」 名前と指示語だけで察した咲は椅子の上に立ち普段との身長差は逆転。近づいた京太郎の背に腕を回して 咲「ん……」 咲の唇と京太郎の唇の間で舌が伸ばされ、それを橋にコロコロと少し歪になったチョコが口内を渡る 咲「うぇえ、まだ味がするよー」 京太郎「そこの茶でも飲んで流せよ」 とことこと言いつけ通りに咲はお茶をコクコクと飲み、二人があまりの静かさにふと振り返ると固まった部員たち 和「さ、咲さん!? 今、今チューを」 優希「どういうことなんだじぇ!? 説明しろ説明!」 久「お、大人……」 まこ「おんしらいつの間にそんな関係に」 咲に詰め寄る和、京太郎の足を蹴りだす優希、呆然とした表情で呟く久、目を瞬かせ疑問を口にするまこ そこでやっと口の中の嫌な味が消えた咲はこてんと首を傾げ 咲「え、何が? 幼馴染なんだし普通だよね」 京太郎は口内のチョコを咀嚼するため無言、この日『麻雀部の風紀を取り締まる会第1回』が開催された 『あれはキスではなく嫌いなものを渡しただけ』と主張する咲と『どう見てもキスでしかも舌絡めてた』と憤慨する他部員 なお京太郎は椅子の上でその会議中ずっと椅子の上に正座させられることになり、自分の迂闊さを反省するのだった カン

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