誠「宮永はいい嫁さんだなあ」
咲「嫁さん違います、ただのペットです」
誠「ぺ、っと……?」
咲「うん。あのねこれ、昨日買ったんだ」
心なしか嬉しそうに鞄から首輪を取り出そうとする咲の頭に弱いチョップが振り下ろされる
京太郎「やめい。カピーにばっかり構ってたらこいつ拗ねてな、『私もペットになるもん』ってわけのわからんことを」
誠「あー、あー、そういうことな。いけないなんかだと思うところだったわ」
咲「私と京ちゃんがそんな関係になると思ったの? あはは」
京太郎「お前は自分の発言を顧みてくれませんかね」
そうして連れ立って帰るその去り際にかすかに耳に入った囁き
咲「京ちゃん、今日も躾けてね」
一瞬、一般の文学少女に色めいた影を見た気がした
誠「いやまさかあの二人が、な」
真実は帰った二人だけが知るのだった
カン
最終更新:2020年04月06日 23:36