竜華「なぁなぁ、清澄の部長さん。須賀君うちに頂戴な?」

久「え、駄目よ!須賀君はうちの大切な部員よ!?」

竜華「気が利いとるし、雑用もできて、可愛うて、イケメン!それに、うちでならきちんと須賀君を立派な打ち手に育ててあげる事ができると思うんやけど?」

怜「せやな、竜華。何より……京ちゃんには将来性があるように見えるねん」

竜華「へぇ、怜の目が将来性があるっていうんなら尚の事やな」

竜華「それに聞いた話によると、満足に練習もさせてもらってないそうやないか?」

久「うっ、それは……本当に申し訳ないと思っているわ。部の全国進出が決まって、彼に指導をしてあげる時間を確保する事ができなかった……」

怜「アカンなぁ?そんな人手不足の高校で京ちゃんを飼い殺しにさせるわけにはいかへん!」

久「それでも、彼は雑用に回って私たちに尽くしてくれた!だから、今度は私たちが彼に尽くしてあげたいの!」

久「だから、私たちから須賀君を取らないで!」グスッ

怜「……なぁ?竜華、もうええんとちゃうか?」

竜華「そうやな、怜」

怜「もう出てきてええで、京ちゃん」

ガチャリ

久「え、須賀君?」

京太郎「あ、部長……その、俺はまだ清澄でやりたい事があるので離れるつもりはありませんよ?」

京太郎「ただ、怜さんと竜華さんがどうしても試させてほしいとおっしゃるので……」

京太郎「そもそも、俺は元から大丈夫だって何度も言ったじゃないですか!あんまり部長をいじめないでくださいよ!」

怜「いやな?もしかしたら、京ちゃんが清澄の部長さんにええように利用されとるんやないか?心配や!って竜華がうるさいから仕方なかったんや」

竜華「はぁ?そないなこと言ってへんで!?怜が須賀君を預けるに値する存在なんか疑問やな?っていうから!」

京太郎「本当にお二人は……これで満足ですか?部長はちょっと人使いが荒くて意地悪な人ですけども、本当は面倒見もよくて部活仲間をないがしろにするような人じゃないですよ」

久「須賀君……」

竜華「まぁ言うて半分は本気やったんやけどな?」

京太郎「え?」

怜「ひとまずはめでたしめでたしという事で、ほなな?」

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最終更新:2020年04月06日 23:37