京太郎(朝日が眩しい…)
京太郎(あれ…俺は何時の間に寝ていたのだろうか?)
京太郎は朝日で眼を覚ました。
眩しく手を顔に持っていこうとするも痛みが走り顔を歪めた。
京太郎「ッ!」
京太郎「いてぇ…なんだ筋肉痛か?」
京太郎はそんな事をぼやきつつ体を無理やり起こした。
辺りを見渡すとどこかの浜辺のようだ。
京太郎「…」
京太郎「ははは…まだ夢の中か」
京太郎は頭が理解を拒み夢の中だと思うことにした。
京太郎(どうしてこうなった…)
京太郎(昨日はどうしてた?)
取り合えず座り込むと今の状況について考え込む。
暫く考えて思い出したのは船で行われたパーティーだ。
清澄高校の優勝祝い…皆で楽しんで…それで…それで…
京太郎(それからどうなったんだ?)
京太郎「…思い出せない」
京太郎「とりあえず浜辺を歩くか」
京太郎「東京から大阪に向かう船だったし日本だろ、うん」
京太郎はまだ体が痛むも状況を確認する為に歩き出した。
京太郎(誰にも会わない)
京太郎(てか人工物も見ない)
京太郎は歩いていると次第に不安になって来た。
人どころか人工物もない…何処までも浜辺と森が続いている。
京太郎(嘘だろ!?今時無人島って!!)
京太郎(あ…!携帯!携帯があれば!)
自分の服を弄り携帯を探し出す。
幸運にも携帯は有り、壊れてもいなかった。
京太郎(よかった…これで電話をして…)
だがその幸運もそこまでだった。
携帯の電波は無常にも付いていない。
連絡の取り様がなかった。
京太郎「ははは…マジで無人島なのかよ」
京太郎「冗談じゃねーぞ!!!!!!」
京太郎は不安を消すかのように叫んだ。
だがその叫びに反応する者はいない。
京太郎「…」
京太郎「…生き抜いてやる」
暫く呆然としていたが次第にやる気を取り戻し歩き始めた。
生きる為に………
京太郎「あれは…?」
京太郎「!人だ!」
漂流物を確保しながら歩いていると倒れている人影を見つけた。
初めて会えた人に興奮し歩きを早めた。
京太郎「だ、大丈夫で-----」
それ以上声が出なかった…
男性と思われる人は白目を剥き舌をだらしなく口から出し青い顔をしている。
息がない死んでいた。
京太郎「え…え…?」
京太郎「ッ!!」
京太郎は最初は理解が出来なかった。
理解したくなかったのだ。
それでも前の人が死んでいるのには変わらない。
京太郎は吐きそうになり口に手を当てた。
京太郎「おぇ…何で…何でだよ!」
京太郎「ちくしょー…」
その場にガックリと膝から崩れ落ちた。
それから暫く経ち京太郎は立ち上がる。
京太郎(………)
京太郎「…行こう」
京太郎はその人に合掌を一度だけすると、また歩き出す。
時間が経ち次第に辺りは暗くなっていく。
体も歩き続けて疲れた…休みたい。
それでも足を止めない、ここで止めたら諦めそうだから。
京太郎(頼む…誰でもいいから…)
不運にも雨まで降り出してきた。
それでも諦めない。
京太郎は暗くなった浜辺を見つけたカバンに入っていた<ライト>を頼りに歩き続ける。
その願いが叶ったのだろうか?
ライトの先に人を見つけた。
京太郎(生きていてくれ!)
京太郎は必死に祈りながら駆け寄り息を確かめる。
京太郎「大丈夫ですか!」
??「うっ…ッ、あぅ」
京太郎(弱々しいが息がある!この人は生きている!!)
微かに呻き声をあげた…どうやら同い年ぐらいの<少女>のようだ。
それでも夜になり体が冷えている事も有り、このままでは危ない。
京太郎は<少女>を背負うと休める所を探し歩き出す。
漂流物を拾ってたこともあり更に重くなる。
それでも歩き続けた。
京太郎(どこかに休める所は…)
歩くも歩くも森と浜辺だけ…休める所なんてなかった。
京太郎(このままじゃ…この人が…)
悔しさで唇を噛む。
雨か判らないが涙も出てきた。
京太郎「チクショーーーー!!!休める所ぐらい作っておけよ!!神様よぉ!」
京太郎は思うままに叫んだ。
鬱憤を晴らすように……
雨が次第に強くなり京太郎と少女を濡らす。
何も変わらない、京太郎はまた歩き出そうと足を出す…出そうとした。
京太郎「あ…?」
京太郎が横を向くと洞窟があった。
いつの間にか京太郎達を助けるかのように…
洞窟は全部で<2つ>の穴があり、京太郎はその1つを使うことにする。
急いで袋に包んでいた毛布と薪を取り出し少女を暖めようとする。
薪には中々火が点かず、しょうがなく拾った本を破り火にくべた。
パチパチと音が鳴り薪が燃える。
そんな火に少女を毛布で包み抱きかける様にして火の近くに座った。
京太郎(助かったの…か?)
京太郎「とりあえず…疲れちまった」
京太郎は火と少女の暖かさで次第に眠りについた。
京太郎が眠りに就いた頃 何処かの遺跡の奥で何かが金色に輝きだす。
その光は歓迎しているかのように暫く輝いてた。
おき…起き…
京太郎(誰だ?)
声が聞こえる。
おきてー起きて?
京太郎(んーあー…起きなきゃ)
京太郎は眼を覚ます。
硬い地面に寝てたせいで体が痛む、とりあえず眼だけ開けることにした。
声をかけていた人もそれに気づいた。
??「起きた?」
京太郎「おはようございます…」
??「おはようさん」
声をかけていた人は助けた少女のようだ。
その少女は京太郎の挨拶に嬉しげに微笑み挨拶を返してくれる。
??「昨日ん事覚えとうとよ?」
京太郎「…」
??「どげんかしたばい?」
少女の言葉に京太郎は反応できなかった。
そんな京太郎に怪訝に思ったのか少女は声をかける。
京太郎(なんて言った?)
??「無言になられっぎ怖いんばってん…」
京太郎「えーあー?」
京太郎「…無言だと怖い?」
??「そーいったばい?」
京太郎「うん?疑問系?あれ?」
京太郎は考える。
無言だと怖い?⇒そーいったばい?⇒そんな事言った?もしくは そう言ったよ?
京太郎(うん…どっちだ、わからん)
??「あんまり無視しなかで欲しかな~」
少女は京太郎の頬に指で突っつきながら更に言葉にする。
京太郎は考える。
少し考え結局素直に言葉にすることにした。
京太郎「すみません」
??「うん?」
京太郎「言葉がわかりにくく反応できませんでした」
??「ガーン」
少女はよよよ…と長い袖で顔を隠し泣いた振りをしている。
あまりのわざとらしさに京太郎は笑いが漏れた。
京太郎「はは、あははは」
??「元気になっていちもうたね」
京太郎「えぇ…元気でましたよ」
??「そかそか」
少女は笑った京太郎を見て泣く振りをやめる。
??「昨日ほんなこてに辛そうやったから」
京太郎「ほんなこ…て?」
??「本当にって意味」
京太郎「なるほど」
??「私の名前は<鶴田姫子>言うばい」
姫子「君の名前は?」
京太郎「須賀 京太郎です、鶴田さん」
姫子「京太郎だね、あと私の事は姫子って呼んで?」
京太郎「呼び捨ては…」
姫子「助けられたお礼だと思っち」
京太郎「わかりました、姫子さん」
姫子「敬語もなしで!」
京太郎「あはは…わかったよ、姫子」
姫子「よかよか」クスっ
姫子「頼むばいね」
京太郎「こちらこそ」
京太郎「さて…どうする?」
姫子「どげんしよーか?」
洞窟を拠点にしようと話し合い、その後をどうするかで2人は悩んでいた。
高校生の2人だ、こんな事を経験したことがない。
2人でう~んと呻っていると姫子が荷物に気づいた。
姫子「そいには何が入っちいると?」
京太郎「ん、あー拾った荷物だな」
姫子は京太郎にもわかるように荷物を指差す。
そんな姫子に京太郎も気づき疑問に答える。
京太郎「まずは確認かな?」
姫子「そいがよかね」
京太郎「こんなもんか」
姫子「問題なさそう?」
京太郎「まぁ…多少は」
姫子「そかそか」
京太郎は顔を曇らすも姫子は嬉しそうに顔を綻ばせた。
姫子「まずはここが無人島なのか調べなかとね?」
京太郎「そうだな」
<探索>
京太郎「まずは周りの探索からだな」
姫子「大事やね」
京太郎「砂浜はいいとして最初は水を補給できる所を探さないと…」
姫子「なら森からかな?」
京太郎「そうだな」
姫子「なら、行こうか」
京太郎「あぁ!」
京太郎「うん、ただの森だな」
姫子「しょうがなかよ」
姫子「食料とか木材とか採れそうだね?」
京太郎「あぁ、大事だな」
姫子「川とかあればよかんだばってん…」
京太郎「水も補充しないとな」
姫子「うん、水浴びもしたかな…」ボソリ
京太郎「何か言ったか?」
姫子「何も言ってなかよ」アセアセ
京太郎「今日のうちに水源を見つけないと」
姫子「天気よかのはよかばってん……ぬっかにゃあ」
京太郎「水も心持たないしな」
姫子「2人ならよかよか!」
京太郎「確かに…1人じゃないしな!」
2人は顔を見合わせ笑いあうと水を求めて探索を開始する。
京太郎「ないなー」
姫子「ないねー」
京太郎と姫子は歩き続けるが水源を見つけられなかった。
2人は肩をがっくりと落とし帰路に着いた。
京太郎「まぁ1日目だしな」
姫子「まだまだ元気そいけんね!」
京太郎「明日も頑張るか」
姫子「私も頑張る」
姫子はムンと胸元に両手を持ってくると力を入れ気合を表現した。
そんな姫子に京太郎は軽く笑った。
京太郎「ぷっ…」
姫子「!」
姫子「今笑った!」
京太郎「笑ってないから…クスクス」
姫子「笑っちるー!」
怒る姫子に京太郎は笑いながら追いかけられた。
<会話>
姫子「~♪」
京太郎「ご機嫌だな」
姫子「歌聴かれよったと?///」
京太郎が姫子を探していると姫子はちょうど歌を歌っていた。
聴かれてたことが恥ずかしかったのだろう、姫子は顔を赤くし袖で口元を隠してしまう。
京太郎「いい声だったけど?」
姫子「そいでも恥ずかしかよ」
京太郎「もったいない」
姫子「そいより私に何か用?」
京太郎「あー探索に出かけるから一緒に行かないかっと思って」
姫子「うん、わかった」
京太郎が差し出した手を姫子は取り2人は歩いていく。
京太郎「それでさっきの曲って何?」
姫子「そん話ば掘り返すんね」
姫子「あれはー…」
京太郎「なるほど」
姫子はしょうがなく曲の詳細を教えていく。
そんな姫子を横に京太郎は歩きながらも時折、姫子の楽しそうな顔を見ていた。
京太郎「これは…」
姫子「どげんかしたばい?」
ライトを片手に京太郎と姫子は森を探索していた。
恐々と探索していると京太郎が急に立ち止まり、聞き耳を立てた。
じーとしている京太郎を不安そうに姫子は見上げた。
京太郎「…」
姫子「京太郎…?」
京太郎「こっちだ!」
姫子「え?え?」
名前を呼ばれた京太郎は姫子の手を取ると急に走り出した。
京太郎と姫子は四苦八苦しながらも森を駆けると目的地に辿り着く。
京太郎「はぁ…はぁ…」
姫子「はぁ…げほっ…」
京太郎「…あったな」
姫子「あったね」
京太郎&姫子「「 川だーーー!!!! 」」
2人は川を見つけ喜び抱き合った。
<姫子と会話>
京太郎と姫子は1日の探索を終え拠点で食事をしていた。
京太郎「そのうち料理もしないといけないな」
姫子「料理か~…京太郎は作れる?」
京太郎「タコスなら」
姫子「タコス!?」
京太郎の言葉に姫子は驚きの声を上げた。
京太郎「そんなに驚くのか…」
姫子「えっ…実はタコス好きなん」
京太郎「…作れる俺が言うのもなんだが…珍しいな」
姫子「大会ん時に花田ん後輩から差し入れあって…そいで…」
京太郎(新道寺の花田さん…後輩…タコス…)
京太郎の頭の中で次々にパズルが組みあがっていく。
京太郎「…それ多分俺が作った物かも」
姫子「え?」
京太郎「俺清澄高校なんだ…その後輩って俺の同級生でタコスが好きなんだよ」
京太郎「大会の時に 優希「先輩にも差し入れしてくるじぇー!」 とか言ってたし」
姫子「ほんなこて?」
京太郎「多分そうかなっと」
姫子「…今度作っちくれる?」もじもじ
京太郎「生きて帰れたら」
姫子「絶対帰れるよ!」
京太郎「そうだな」
姫子と会話を楽しんだ。
<姫子と会話>
京太郎「掃除中?」
姫子「わっ!?」ビクン
姫子「お、驚いた」
京太郎「あ、ごめん」
姫子「んーよかよか、そいでどげんかしたばい?」
京太郎「あー姫子を見かけたから…」
姫子「そかそか」
京太郎「…怒らないのか?」
姫子「怒る理由がなかもの」
姫子「京太郎と話すの楽しいばってん」
京太郎「…」
笑顔でそんな事を言い放つ姫子に京太郎は少し頬を染め視線を外す。
姫子「照れてる?」
京太郎「照れてない」
姫子「クスクス」
京太郎「むー…」
むくれた京太郎を姫子は口元を隠しながら笑った。
<清掃>
京太郎「俺も掃除するか」
姫子「手伝っちくれると?」
京太郎「おぅ!2人でさっさと終わらせようぜ」
姫子「2人ならすぐ終わるね」
京太郎「やっぱり汚れてるな」
姫子「ん~洞窟だからね」
京太郎「ここにもゴミが…」
姫子「結構あっけんね」
京太郎「地面に直に寝れるぐらいにしないとな」
姫子「そいは…どうなんとやなかろか?」
姫子と掃除をしました。
<森で道具探し>
姫子「うんしょ」
京太郎「俺が持とうか?」
姫子「問題なかよ」
姫子「私もも頑張らなかと…」
京太郎「十分働いてると思うけどね」
姫子「まだまだー!」
京太郎「大丈夫かな?」
<大好きな部長?>
姫子「ねーねー京太郎?」
京太郎「どうかしたか?」
京太郎がのんびりとしてると姫子が近寄ってきて声をかけてきた。
姫子「京太郎って麻雀部だよね?」
京太郎「あぁそうだよ?」
姫子「なら麻雀強かと?」
京太郎「いや今年から始めたばかりだから…」
姫子「…そうったい」
京太郎「役作りと点数計算ぐらいかな…出来るの」
姫子「…ほんなこて初心者なんやね」
京太郎「あはは…(雑用しかしてないとか言えない)」
姫子「麻雀あったんよら教えていげれるんに」
京太郎「機会があったら宜しく頼むよ」
姫子「任しぇておいて!」
そんな他愛のない会話をしていると姫子が少し悲しそうな顔をしたのに気づいた。
京太郎「やっぱり心配か?」
姫子「え……」
京太郎「あー悲しそうに見えたから…さ」
姫子「あー…」
姫子「んー部長ん事とか思いやしてね?」
京太郎「部長?」
姫子「そそ、哩部長!」
姫子のテンションがいきなり代わり食いつきがよくなる。
そんな姫子の豹変に驚いてしまった。
京太郎「お、おぅ」
姫子「部長ん事しっとーと!?」
京太郎「あー…一応試合は見てたからな」
姫子「かっこよかよね!!」
京太郎「…確かに」
先ほどまで悲しそうにしていた姫子だったが、部長の話になると目を輝やかせて話し始める。
部長はどんなにすごくてーやこういった所が素敵でーなど楽しそうに話を始める。
そんな姫子の様子にチクリと胸が痛んだ気がした。
京太郎(あれ…なんで俺?)
姫子「…?」
姫子「京太郎?」
京太郎「うぉ…!?な、なんだ?」
姫子「ぶー…話ば聞いよった?」
気づいたら姫子の顔が目の前にあり驚いてしまった。
京太郎はぼーと考え事をしていたのか姫子は頬を膨らませて不機嫌そうになる。
えーとそのー…としどろもどろになると姫子はよかよ、と許し会話を続ける。
姫子「そいで京太郎ん所はどげん部長なの?」
京太郎「え?俺の所…?」
姫子「うん!」
京太郎「えーと…俺の所は…」
京太郎( 久「ヒ~サヒサヒサヒサ」 )
京太郎の脳裏に変な笑い声をしながら高笑いしている久が出てくる。
京太郎は苦笑いが出てきた。
姫子「京太郎?」
京太郎「う…ん、面白い人だよ…うん」
姫子「?」
京太郎は言いよどみ姫子が不思議そうに京太郎を眺めていた。
<寝る>
京太郎「ふぁ~…疲れちまった、寝るか」
姫子「すぅー…すぅー」
京太郎「おやすみなさい」
<姫子とパトロール>
姫子「ん~」キョロキョロ
京太郎「お?」
京太郎がパトロールをしていると姫子を見つける。
姫子は何かを探すように周りをキョロキョロ見渡していた。
京太郎「何か探し物か?」
姫子「!」
姫子「京太郎!」
京太郎「よっす!」
姫子「探し物そいぎなかよ、パトロールしよったったい」
京太郎「あーなるほど…」
京太郎「なら俺と一緒にやろうぜ?」
姫子「よかよか!」
その後2人は一緒にパトロールをした。
<姫子と食料探し>
京太郎「ん~食べ物は…」
姫子「!」
姫子「京太郎!」
京太郎「おう?」
姫子「これ食べれそーじゃなか?」
京太郎「ぶふっ!?」
姫子「???」
京太郎は姫子の持ってるものを見て噴出した。
姫子「どげんかしたばい?」
京太郎「ゲホゲホ…ひ、姫子それは毒物だ」
姫子「ひぇ!?」
姫子は京太郎の言葉に驚き手に持っていた果物らしき物を落とす。
姫子「触っちもよか?!」
姫子はわたわたと騒ぎ出す。
京太郎「あぁ…川でしっかりと洗えば問題ないよ」
姫子「あ、洗ってくる!」
<姫子と会話>
姫子「暇やねー」
京太郎「暇だな」
2人は拠点の毛布の上でごろごろ転がっていた。
時折2人はくっつくとまた離れるそれの繰り返しだ。
ある程度、整理整頓をしてしまいやる事がないのだ。
故に2人は転がり続ける。
京太郎は姫子の脇に両手を入れると力を篭めて自分の上に持ち上げる。
姫子「きゃぁ~~♪」
京太郎「楽しそうだな~」
楽しそうな姫子を京太郎は下から眺める。
何が楽しいやら姫子はニコニコと笑っている。
暫く眺めた後、姫子を降ろす。
すると2人はまた転がり始める。
京太郎「暇だな~」
姫子「暇やねー」
遺跡の奥に黄金の光を放つ物があった。
京太郎達が最初に経験した夜に光ったものと同じ物だろう。
1度は消えた光だったが再度光りだす。
今度は消えなかった、ずっとずっと光続ける。
異変に気づいたのは朝起きてからだった。
毛布一枚を敷き2人は少し離れて寝ているのだが今日ばかりは違った。
姫子が京太郎に抱きつくように寝ている。
京太郎(…スバラ!と思いたいけど、これ寝ぼけてるよな)
姫子「…」
京太郎(刺激しないように起さないと…)
京太郎は姫子を気遣いながら姫子を起すことにする。
京太郎「姫子?起きてー」
姫子「…」
京太郎「姫子…?」
京太郎の問いかけに姫子は抱きついた手の力を強める。
少しばかり苦しくなった。
もう一度問いかけてみる。
京太郎「姫子?」
京太郎「起きてるよね?」
姫子「…ッ」
京太郎「…ん?」
姫子は反応しない…いや少しだけ苦しそうな声を出した。
京太郎は冷静に状況を判断しようとすると…あることに気づく。
姫子は微かに震えている。
京太郎「…どうした?」
京太郎「おい?」
姫子「…」
京太郎(おかしい…おかしいぞ?)
京太郎「悪い!」
不安がドンドン募り京太郎は無理やり姫子を引き離すと起き上がる。
やはり隣で抱きついてきたのは姫子だ。
だが、姫子の様子がおかしい…
顔は真っ青で目を強く瞑っている、何かに耐えるように。
体は寒そうに小刻みに震え、汗を多くかいている。
京太郎「ごめん!」
京太郎「!?」
京太郎は一言謝り姫子のおでこに手を伸ばした。
触った瞬間理解した…熱い、熱過ぎた。
京太郎「姫子!姫子!!」
姫子「ッ…あ…きょ、京太郎……?」
京太郎「ッ…!」
京太郎の必死に声に姫子は少しだけ反応した。
それはすごく弱々しく目線も殆ど合っていない。
意識が朦朧としているのだろう。
京太郎(風邪か…?いや、決め付けは駄目だ!まだ情報が足りない)
京太郎「俺の声が聞こえるか?」
姫子「ん……う…ん」
京太郎「ちょっとだけ我慢してくれ」
その後、京太郎は姫子に症状を聞いていくも京太郎自身の知識に掠りもしない症状だった。
京太郎は頭は良くも病気などに詳しいわけではない。
お手上げだった。
京太郎(薬を飲ませるか…?だけどそれで悪化したら?)
京太郎の思考はループを繰り返し纏まらない。
どんどん時間が過ぎていく…
京太郎「1度外で頭を冷やそう…」
思考を戻すために外に出る。
外は清々しいほど快晴だ。
京太郎の心情とは違い心地よい風が吹いている。
京太郎「なんだこれ…?」
京太郎がふと地面を見るとこう書かれていた。
-タスケタケレバ川ノ上流へ行ケ-
京太郎「…」
誰かが書いた字だろう、何時の間にか判らないが誰かが居たのだ。
京太郎は書かれた字を読んでみる。
京太郎(川の上流へ行け?)
京太郎(何の為に?)
意味がわからず混乱する。
京太郎(助けたければ…姫子の事だな)
京太郎(だが、上流にいけ?上流に何があるんだ)
京太郎(そもそもコレを書いた人は何故姿を見せない?)
思考の海にまた入り込んでしまう。
それを止めたのは姫子の呻き声だ。
姫子「きょ、京太郎…」
京太郎「!」
京太郎「…考えてる場合でもないか」
姫子の自分を呼ぶ声に京太郎は決心を固めた。
京太郎は姫子に事情を話した。
自分の力では姫子の病気がわからなかったこと、誰かが書いた文字の事
そして…それを信じ向かうこと、そこに姫子を連れて行くことを…
京太郎「いつ帰ってこれるかわからない…だから姫子を置いてはいけない」
京太郎「姫子は背負ってく、辛いだろうけど」
姫子に負担が掛かる事はわかっている。
だが、柵もなく一人では動けない姫子を置いていくわけにはいかない。
京太郎は苦渋の選択に顔を歪めた。
そんな京太郎の頬に姫子は手を伸ばし添える。
姫子「かまわなかよ」
姫子「…元々京太郎に拾われた命だもの」
京太郎「……ッ、助けるから」
姫子「…ん」
それだけ言うと姫子はまた眠りにつく。
京太郎は準備を始めた。
<川の上流>
京太郎は準備をすぐさま終えると歩き出した。
暫く川に沿って歩いても何もない。
京太郎「…ふぅ、何にもないな」
姫子「すぅ…すぅ…」
京太郎は毛布で姫子を包むと背負い縄で自分達を固定している。
川をひたすら遡り続けているが特に変化がなく川が横を流れているだけだった。
歩くたびに、これで良かったのか?拠点で大人しくしてればいずれ治ったのでは?
と考えが京太郎の頭を過ぎる。
京太郎「何があるっていうんだ」
それが見えたのは京太郎がぼやいた時だった。
-黄金を探して-
木に刻み込まれていた。
京太郎「黄金…を…?」
京太郎「黄金って金のことだよな?」
京太郎「なんでそれで姫子が助かるんだ…」
京太郎(騙されたか…な?)
京太郎はそこに立ち尽くした。
京太郎(…ここまで来たんだ、探してみるか)
京太郎(それで姫子が亡くなった時は…俺も…)
京太郎「ッ…何考えているんだ」
京太郎は頭を振り思考を追い出した。
そしてまた歩き続ける。
太陽は沈みかけ黄昏時になってしまった。
それでも姫子の状態は回復せず、京太郎は歩き続ける。
時折辺りを探索するも黄金のおの字も見つからない。
それでも諦めずに探し続ける。
京太郎「あ…」
それが京太郎の前に現れたのはしばらく経ってからだった。
古びた遺跡が目の前にあった。
京太郎(黄金…遺跡…ここで探せってことなのか?)
京太郎は持ってきた薪に火をつけ、その近くに姫子を降ろすと
一本の長い薪に火をつけ灯りにすると周りを探索していく。
姫子を常に視界に入れながら探していると…
京太郎「ッ…!」
京太郎は反射的に身を屈めた。
それが功を奏したのだろう。
京太郎の上をブォンと風を切りながら何かが通り過ぎる。
京太郎は動揺するも持ち前の身体能力で後ろに下がる。
体を転がすようにしながら体勢を整え相手を見据えた。
黒い毛に覆われ 口元からは鋭い牙を見せつけ相手を威嚇する。
京太郎を見る目は血のように真っ赤に赤く爛々と輝いている。
京太郎「熊とかマジかよ」
熊「GAAAAAAAAAAAAAAA」
京太郎はどうにか追い払えないかと持っていた松明を振りかざす。
だが熊は火に怯える事もなく京太郎に腕を振りかざす。
京太郎(くっ…火に怯えない!!本当に無人島の可能性が出てきやがった!)
この熊は火をあまり見たことがないのだろう。
故に怯えることもなくこちらを攻撃してくる。
京太郎は松明を地面に置くとファイティングボーズを取った。
京太郎「やるしかねぇか」
熊「GAAAAAAAA」
熊は京太郎に一直線に向かって来ると前足を振りかざした。
一撃で人が吹っ飛んでいくような攻撃を京太郎は余裕を持ってかわす。
京太郎は熊に出来た隙をつき熊の鼻に拳を一撃をくらわせた。
熊「GA!?」
京太郎「ざまーみろ!」
熊は攻撃してくるとは思ってもみなかったのか。
京太郎の攻撃に加え自分の急所を打たれ後退する。
熊はこちらの様子を伺うように体を丸める。
警戒しているようだ。
京太郎「おら!」
熊「GAッ」
京太郎は相手が防御をに徹しているのを見てチャンスだとばかりに蹴り上げる。
熊は京太郎の蹴りを受け怯む。
その攻撃に怒ったのか熊は立ち上がり京太郎に襲い掛かかってくる。
先ほどの丸まって様子を伺っていた時とは違い執拗に京太郎を攻撃してきた。
京太郎「やっべぇ…怒らせ、っちまった…はぁはぁ」
京太郎(避けて相手の隙を伺う!それがベスト!)
京太郎(ここだ!!!)
京太郎は熊の執拗な攻撃に耐え切れず…
無理やり隙を見つけて攻撃をしようとする。
京太郎「ごふっ…」
無理矢理いったせいか熊のタックルをモロに受けてしまった。
京太郎はボールのように吹っ飛んでいく。
京太郎「かはっ…」
京太郎はなんとか起き上がると熊を見つめる。
熊はまた同じように執拗に攻撃をしてきた。
京太郎(またか…さっきと同じ行動か?)
京太郎は焦りを感じる。
熊に隙がないのだ。
京太郎(このまま続けて姫子に気づかれたら終わりだ)
京太郎(どうにか…どうにかしないと!)
熊「GAAAAAA!!!!」
思考をしていたのが仇になったのか
気づいたときには熊の手はすぐ目の前に来ていた。
必死に京太郎は飛ぶように後ろにジャンプする。
京太郎「ッ!」
京太郎の服に熊の爪が少し届き風を切る音共に服が少し破ける。
どうにか避けれた…だが
服の惨状を見てしまい、京太郎は血の気が引いた。
改めて自分が何をしているのかを理解してしまったのだ。
少しだけ体が震えた。
そんな京太郎の弱気に気づいたのだろうか?
熊は更に追い詰めるように襲い掛かった。
京太郎「クッ…」
熊「GAAAA」
寝ていた姫子は京太郎と熊の声で眠りから覚めた。
姫子(京太郎…?何ばしよっの)
熱がまだ下がらず目線が合わない眼で何とか状況を理解しようとする。
霧が頭の中にたち込めるかの様に思考が纏まらない。
それでも時間は掛かったが京太郎が襲われているのが理解できた。
姫子(あぁ…助けなきゃ…)
姫子は助けようとして体を起そうとするも体は動かない。
姫子(動けなか…助けなきゃいけなかのに)
姫子(なん、とか…しな、かと…)
必死に体を動かすと辛うじて手だけは動く。
辺りを手で弄るが何もない。
姫子(そんな……助けなかといけなかのに……………お願いします、神様…京太郎ば…京太郎ば助けて)
目を閉じ神様に必死に祈りを捧げる。
何とか彼だけはと…
チャリンと姫子の耳に音が聞こえた。
姫子(…?)
目を開けてみると………そこに
京太郎「はぁはぁ、あぁ…」
熊「GRUUUU」
京太郎(終わった…終わっちまった…)
京太郎は熊に追い詰められていた。
1度弱気になりそこを執拗に攻められ冷静さを失なった…気づいたら背中には木が立っている。
横に避けようも既に体力はない。
熊が前足を大きく振りかぶるのが良く見えた。
京太郎(姫子…ごめん)
京太郎は諦め心の中で姫子に謝った。
自分がやられたら次は彼女だろうと思い。
眼を閉じてその時を待つ。
長い長い時間に感じられる。
京太郎(…もう死んだのか?)
京太郎「なん…だ?」
何時までも経っても訪れない痛みに京太郎は目を開ける。
そこには大きく振りかぶった手を不思議そうに見ている熊がいる。
振りかぶった所で前足を止まっている。
京太郎「な、何が?」
??「避けて!」
京太郎「!」
京太郎は声に反応して残り少ない体力を振り絞り横に転がる。
熊「GAA?!」
横に転がった直後熊の前足が急に動き出し、大きく振りかぶった熊はバランスを崩し倒れてしまった。
京太郎(だ、誰が?)
姫子「油断しなかで?」
京太郎が声の先を見るとそこには姫子が座り込みながらも熊に向けて何かを構えていた。
姫子の顔は少し良くなっており、京太郎の唖然とした顔に優しく微笑んだ。
京太郎「ひ、姫子?大丈夫なのか!?」
京太郎が熊と対峙しているのを一瞬忘れて姫子を心配した。
そんな心配を他所に熊は立ち上がると伏せている京太郎に攻撃を加えようとする。
姫子はそれに気づくと熊の後ろ足に手に持っていた<黄金の鍵>を向けると鍵を閉めるかのように回し呟く。
姫子「<ロック>」
熊「!?」
ガチャリと音が聞こえ熊はまたバランスを崩した。
姫子「呆けよっ場合そいぎなかよ!」
京太郎「ッ」
京太郎(そうだ…熊をなんとかしないと!)
京太郎(理由はわからないが姫子が熊を止めてくれてる…)
京太郎(今のうちに武器になるものを!!)
京太郎には決定打が足りなかった。
熊を倒すほどの力が足りない。
京太郎は必死に手を伸ばし何かを掴んだ。
先ほどから見えていた物を手に取る。
それは金属特有の冷たさと硬さを持っている物だった。
京太郎の手に良く馴染んだ、同時に懐かしさも感じる。
京太郎「…」
姫子「京太郎!!」
京太郎「ハッ!?」
少し呆けるも姫子の声で現実に戻る。
後ろを見ると熊は四つん這いになり顔を振っている。
何が起きた理解できないのだろう。
京太郎に意識が向いていない。
姫子「いけぇ!京太郎!」
京太郎「うぉぉぉぉぉぉぉぉおおお!!!!」
先ほどまで感じていた疲れはない。
京太郎は持っていた<スコップ>を熊の横顔に思いっきりぶち当てる。
京太郎(全力だ!!残りの体力を全部使っても!全力で殴る!!!)
京太郎「これが俺の全力だぁぁぁぁぁ!!!」
京太郎「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!」
熊「ッGA!?」
京太郎の一撃は熊の横顔に思いっきり当たり熊は横に倒れる。
折れた牙は宙を舞い地面に落ちると静寂が戻る。
誰も声を出さない…シーンと静まり返る。
京太郎「よっしゃぁぁぁ!!!」
姫子「やった!」
京太郎は叫びガッツボーズを決める。
そんな京太郎に姫子は駆け寄り京太郎の腰に抱きつき喜ぶ。
熊「GA…」
京太郎「…」
姫子「…」
2人がワイワイやっていると熊が呻き声をあげて起き上がる。
喜んでいた2人はビシリと固まる。
熊は一度だけ2人を睨むとそのまま森に帰っていく。
2人はへなへなと崩れ落ちると暫く呆然とする。
京太郎「…」
姫子「…」
京太郎「ぷっ…」
姫子「…」
京太郎「あはははははははは」
姫子「クスクス」
2人は顔を見合わせ何が可笑しいのか笑いだす。
京太郎「あーははは、どうだ!生き残ってやったぞ!」
姫子「生き残れたね…ふふふ」
誰に言うでもなく二人は宣言すると暫く笑いあっていた。
<新道寺シナリオ-序章-オカルトの目覚め カン>
2人は疲れていたこともあり遺跡の傍で休むことにした。
パチパチと薪が音をたて燃えている。
京太郎「…もう大丈夫、なんだよな?」
姫子「ん、大丈夫問題なかよ」
あれから姫子の症状が収まり熱も引いた。
理由を聞くと<黄金の鍵>を手にしてから楽になったとの事だ。
姫子「京太郎ば助けなきゃと思ってたらこいが落ちてたの」
姫子「拾ったらオカルトの使用法とかが判って…」
京太郎「なるほどね」
姫子は鍵を京太郎に見せるように鍵を胸元から出す。
鍵の頭に紐を通しペンダントにしている。
京太郎「鍵を開け閉めできるね…」
京太郎「生き物にも通用するとか…強くないか?」
姫子「そうでもなかよ」
姫子「熊にやってもほんのちかっとだけしか閉めれなか」
姫子「そいも数秒単位で一部だけ」
京太郎が質問すると姫子はそれに答える。
生き物の心臓や血液などは閉められない。
一部を塞ぐという行為もできないみたいだ。
京太郎「出来る事は鍵の掛かってる物の開け閉めと一部を止めるぐらいかな?」
姫子はしゅんと落ちこんでしまう。
京太郎はポンポンと頭を軽く叩いて慰める。
京太郎「いやいや、すごい力だからな?」
姫子「うぅ~…」
京太郎「それにしても<オカルト>が現実にか」
姫子「この遺跡とかの事もあっし、どうなってんとやなかろかにゃね?」
京太郎(あ、久々に最後のほう聞き取れなかった)
姫子「京太郎?」
京太郎「なんでもなかよ」
姫子「クスクス、佐賀弁教えよか?」
京太郎「そのうち習うのもいいかな」
姫子「そん時は教えてあげるよ」
そんな話をしながら2人は交互に眠りに就きながら朝まで過ごし、拠点へと戻った。
これが2人の最初の冒険…島の謎に挑む序章である。
???「はやや~どうにかなったみたいだね」
???「それにしても…」
1人の女性が遠くから京太郎達を見ている。
彼女は京太郎達のほうに手を伸ばすとバチン!と音が鳴り弾かれた。
???「ッ…やっぱり近づけない」
???「それどころか先ほどより距離が詰められない」
???「どんどん離されてるみたいだね」
???「これ以上手出しするなってことなのかな?」
???「出来れば子供達と合流したかったんだけど…」
女性はしょうがないと首を振りため息1つつくと踵を返し京太郎達から離れていった。
<5日目-朝->
京太郎「なんだこれ…」
姫子「…」
京太郎と姫子は朝になり拠点に戻ってみると
拠点は汚れゴミが散らかっていた。
2人はその様子を唖然と見つめる。
京太郎「…動物の足跡か…?」
姫子「うぅ~…荒らされてるよ」
拠点は荒らされていた。
京太郎と姫子は一日中走り回り拠点を直しました。
<姫子と会話>
姫子「ん~~♪」
京太郎「あ~…いい風だな」
姫子「散歩日和やね♪」
京太郎「確かに」
2人は朝早くから海岸に散歩に出かけていた。
昨日は拠点の片付けに一日中走り回りくたくたのもあり
気分転換に出かけている。
姫子「はぁ~旅行先ならもっとよかのに」
京太郎「無人島だしな」
姫子「だよね」
京太郎「…」
姫子「…」
それっきり 2人の間に会話はなくなった。
暫く2人は無言で歩くも嫌な雰囲気にはならず
のんびりとその時間を満喫した。
<姫子の水浴び>
京太郎「あ~そだ…川に魚でも取りに行くか」
ふと京太郎はそんな事を考えた。
急に魚が食べたくなったのだ。
取れるか判らないがやってみるかと川にいそいそと向かった。
その結果…
京太郎「はっはっは!大勝利!」
京太郎は腕に何匹も魚を持っていた。
川に行き道具がない事に気づいた京太郎は試しに素手で掴むと
簡単に捕まえる事が出来た。
京太郎「おぅ?」
京太郎が機嫌よく歩いていると何やら川のほうから水しぶきが聞こえてきた。
誰かが…いや…獣が水浴びでもしてるのだろうか?
そう考え慎重に音のほうに確認行く。
後で鉢合わせても面倒なのだ。
京太郎(あとで姫子にも報告して近づかないように言っておかないと)
そんな事を考えながら茂みに隠れ近づいていく。
京太郎(さてさて…何がいるやら…)
京太郎が茂みから覗くと…
京太郎「…え?」
姫子「~♪」
水浴びをしている姫子が見えた。
姫子は白いTシャツ一枚に下は黒の大人ぽい下着だけだった。
下着はレースの紐タイプでピンク色の小さいリボンが真ん中についている。
可愛らしさもありながら色のせいで大人っぽくも見える。
京太郎(グッド!)
京太郎は暫く姫子の下着姿に感動していた。
思わず親指を立てたほどに…
姫子は見られてるとは知らず、無邪気に水遊びをしている。
時折 Tシャツが濡れピンク色の小さいポッチが見えるのも良かった。
京太郎(って!!!違う違う!これじゃ覗きじゃないか!)
<大成功!!>
京太郎「落ち着け…京太郎、このまま見てるのは駄目だ」
京太郎「姫子は相棒なんだ…こんな所を見られたら幻滅される…」
姫子「…」ガサリ
京太郎「くっ…名残惜しいが姫子に嫌われたら俺は終わる!」
姫子「…」じー
京太郎「ここは立ち去ろう…名残惜しいけど…惜しいけど!」
姫子「…なら一緒に浴びてく?」
京太郎「いやいや…そんな事できるわk…が…」
京太郎はギギギギと音が鳴りそうなほどゆっくりと顔を川に向けた。
そこにはニコニコ顔の姫子がこちらを覗いている。
京太郎「すいませんでした!!!!」
姫子「わぁ」
即座に姫子にジャンピング土下座を披露する。
そんな京太郎に姫子は驚きの声を上げた。
京太郎は必死に謝り許しをこう。京太郎は必死だった、プライド?そんな物は捨ててやる!精神である。
そんな京太郎に姫子は軽く笑った。
京太郎「スイマセンデシタ」
姫子「よかよか♪」
京太郎「え…許してくれるのか!?」
姫子「魚ば採っとったんやろ?」
姫子「京太郎の周りに魚が散らばってるし」
姫子「わざとそいぎなかってわかるよ」
姫子の言うとおり、京太郎の周りには魚が散らばっている。
京太郎がたまたま通りかかったと姫子はわかっていた。
そもそも 姫子は京太郎に下着を見せるぐらいなら別にいいのだ。
そんな姫子の心情を知らずに京太郎は感動で打ち震えている。
京太郎(俺はなんていい相棒を持ったんだ…)
姫子(わかりやすいなー)
姫子は京太郎の腕を取ると川に誘う。
そんな姫子に京太郎は少しドギマギして本当にいいのかと挙動不審であった。
結局その後、姫子の下着姿を堪能しつつ京太郎は姫子と遊んだ。
京太郎「おぉ…なんだろ運がよくなったような?」
姫子(なんで上半身裸なんとやなかろか)じー
<あなたを知りたい>
姫子「お話しよー?」
京太郎「ん?あぁ、いいぞ」
それは夜寝る直後のお話。
京太郎が寝ようと毛布に横になると姫子がいつの間にか近くに来ていた。
いつもなら姫子と京太郎は離れて寝ている。
だが今日は違った。
姫子は話をしようと近寄ってきたのだ。
京太郎は眠れないのかな?と思い
特に反対するつもりもなかったので快く快諾した。
京太郎「近くない?」
姫子「そうでもなかよ?」
京太郎が横になりながら姫子のほうを向くと目の前と言っていいほど近くに顔があった。
近くないかと疑問に思い声をかけるも一言で断言された。
まぁ…いいかと京太郎は深く考えずそのまま姫子を見つめた。
心臓がバクバク鳴っているのを無視しながら…
京太郎「それで何を話そうか?」
姫子「京太郎の事で」
京太郎「俺の事…?」
姫子「そそ」
別に面白くないぞと一言断るが姫子は頑なに聞きたいと言って来るので
京太郎は根負けして話すことにした。
姫子が楽しく聞けるのは…と考え思いついたのは麻雀だった。
自分の失敗談含め面白可笑しく聞かせようと姫子に話し始める。
京太郎「それで咲が…ん~…迷子に…なってな?」
姫子「…」
どのぐらい話をしたたろうか?
京太郎は次第に眠くなり何を喋ってるのかさえわからない。
それでも姫子は起きてそれを聞いている。
せめて姫子が寝るまではと頑張るも京太郎は寝に入ってしまった。
京太郎「すーすー」むにゃむにゃ
姫子「…」
そんな京太郎を姫子はニコニコ顔で見ていた………視ていた。
姫子「京太郎?」
京太郎「ん~むにゃむにゃ」
姫子「寝てるよね?」
京太郎からは返事がなかった。
姫子は京太郎が起きてないかを手を振って調べる。
どうやら本当に眠ったようだ。
確認を終えると姫子は笑顔を崩す。
先ほどの笑顔とは違いほぼ無表情だ。
姫子「…」
姫子は京太郎の頬に手を持っていくと軽く触れる。
起きる気配がない…そうわかったらしっかりと触れて軽く撫でた。
姫子(また<咲>が話に出てきた)
姫子は考える…それは京太郎の話に頻繁に出てくる<咲>の存在だ。
自分と京太郎は会って間もない、聞けば<咲>は幼馴染らしい。
昔から知り合いの咲は自分の知らない京太郎も多く知っているだろう。
姫子(京太郎ん事で私は勝てなかとやなかろかにゃな)
京太郎と咲が2人で喋ってる姿を思い浮かべる。
なんだが嫌な気持ちになる。
姫子(ばってん…、ここでは私が一番近い)
姫子「幼馴染か知らんたい…ここでは相棒ん私は一番近い」
ポツリと呟く、頬を撫でていた手を引っ込めると京太郎の腕の中に体を差込んだ。
京太郎の胸に自分の頭を押し付ける。
京太郎の心臓の音が聞こえてくる。
落ち着いてくる音だ…生きているのだと理解できて安心できる。
姫子「京太郎ん事もっと…もっと知りたかな」
私と京太郎は供に生き抜くと決めた<相棒>だ。
彼女だろうが幼馴染だろうが京太郎との間を誰にも邪魔させない。
その為にも、もっともっと京太郎の事を知る必要がある。
これからの事を考えながら姫子は眠りに就いた。
<新道寺シナリオ1章-ライバル->
京太郎「ん~…」
姫子「どげんかしたばい?」
京太郎「オカルトと黄金…それに遺跡…この無人島ってなんだろうなって」
姫子「あ~確かに気になっね」
姫子は京太郎の言葉に同意をする。
京太郎「あぁ…」
姫子「行ってみる?」
京太郎「え?」
姫子「遺跡、何かわかるんそいぎなかかな?」
京太郎「あ~…そうだな、行ってみるか!」
姫子「いこいこ!」
京太郎「うっし!準備するか」
姫子「おー!」
京太郎と姫子はしっかりと準備をして拠点を出発しました。
最終更新:2026年01月14日 21:51