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【東京 白糸台】

菫「・・・・嬉しい。これが、勝利なんだ・・・」フフッ

淡「あれ? 元に戻ってる?」キョトン

菫「ふ、ふふっ・・・口元が・・・緩んでしまうな・・・ふふっ」ニヤニヤ

淡「こ、今度は別の意味で怖い・・・」ブルブル



グラマス:あ、そうだゼっちゃん

ゼっちゃん:どうしたんですか?

グラマス:ゼっちゃんも大分強くなったよねー

ゼっちゃん:そうですかね・・・だと嬉しいです

グラマス:うん、だから・・・

健夜「・・・・」ドドドドドドドドドッ

京太郎「・・・!?」ゾクッ

京太郎「い、今・・・師匠の気配が?」パチクリ

グラマス:次は・・・本気でやろうね。

ゼっちゃん:・・・・ええ。受けて立ちますよ

グラマス:楽しみにしておくね

京太郎「さて、誰と打とうかな・・・?」


残り対局数 2回


ゼっちゃん:それじゃあ皆さん、よろしくお願いします

アカギ:クククッ・・・ああ、楽しませてもらおうか

マオ:よろしくおねがいしますね

SSS:ああ、こちらこそよろしく!

ゼっちゃん:さぁ、対局開始だ!!

1 アカギ 125
2 ゼっちゃん 124
3 SSS 53
4 マオ 6 

アカギ:ククク、わりぃな。その牌だ・・・

ゼっちゃん:くっ・・・・

SSS:なんて闘牌だ・・・

マオ:これはべんきょうになりますね。


京太郎「このアカギって奴・・・めちゃくちゃ強い」ブルブル

京太郎「それなら俺だって・・・・」キィィィン


ゼっちゃん:これからが勝負だ・・・

アカギ:へぇ・・・こりゃまた楽しめそうだ

マオ:この感じ・・・・

SSS:・・・・


~~~~~~~~


京太郎「よしっ・・・このまま行けば」リーチ

ゼっちゃん:リーチ!!

SSS:・・・・!?

【東京 白糸台】

菫「これは・・・まるで、ゼっちゃんに支配されているかのようだ・・・」

マオ:・・・・

【長野 風越】

美穂子「これは・・・まさか?」

ゼっちゃん:行ける・・・!!

アカギ:・・・・クククッ ダメだな

ゼっちゃん:え?

アカギ:ギャンブルってのは、勝ちを確信するもんじゃねぇよ

アカギ:不合理に身を委ねてこそ、ギャンブル

ゼっちゃん:不合理・・・?

アカギ:いずれ分かる。お前は・・・その才能がある

SSS:さっきから、何の話を・・・?

アカギ:悪いな、ツモだ。

マオ:えっ? そんな筈は・・・

アカギ:現にツモっちまったんだから、仕方ねぇさ

ゼっちゃん:そんな、聴牌の気配は・・・

アカギ:気配・・・ね

【某所 ネットカフェ】

アカギ「ククッ、能力や運に頼っているようじゃ・・・まだまだだぜ、ゼっちゃん」



ゼっちゃん:・・・・アカギさん

SSS:ゼっちゃん、ちょっといいか?

ゼっちゃん:えっ? なんですか?

SSS:少し、話がしたいんだ

ゼっちゃん:はい、大丈夫ですよ

SSS:では、このアドレスを・・・



ゼっちゃん:えと、これは・・・?

SSS:君には、個人的に興味がある。いずれ、こちらから連絡しよう。

ゼっちゃん:あ、はい! こちらこそよろしくお願いします!

SSS:ああ、よろしく



京太郎「うーん、今日はまだ一位を取れてないな」ウーン

京太郎「もう夕方だし、次で最後にするか・・・」カチャカチャ

ゼっちゃん:対戦してくださる方いませんかー?



トキ:よろしゅう頼むで!

マオ:よろしくおねがいします

アカギ:ククッ、こりねぇなぁ・・・ゼっちゃん

ゼっちゃん:次こそ、勝ってみせます!

アカギ:あぁ、頼むぜ・・・

京太郎「よし、やるぞ!!」グッ




京太郎「・・・・」キィィィィン

ゼっちゃん:くらえ!! リーチだ!!

アカギ:またそれか・・・分からねぇな

アカギ「ゼっちゃん・・・まだ分かってくれねぇのか」ヤレヤレ

アカギ:悪いな、ロン。倍満だ・・・

ゼっちゃん:ククッ・・・そいつはどうかな?

アカギ:なに・・・?

トキ:悪いなー、アカギ。頭ハネやわ

アカギ:・・・あらら

ゼっちゃん:・・・・リーチ

アカギ:・・・・なら、俺もリーチだ・・・

マオ:すみません、アカギさん。ロンです

アカギ:・・・・へぇ

トキ:珍しいこともあるもんやなぁ・・・

アカギ:なるほど、そういうことか

京太郎「そう、確かに俺たちはアカギに勝てない」キィィィン

怜「せやけどなぁ、アカギ」キィィィン

美穂子「私達三人の力を合わせれば・・・」キィィィン

三人「必ず、勝てる!!!」ギアスサンニンシュウ!

アカギ「クククッ、そうこなくっちゃな」ニヤリ

ゼっちゃん:リーチ!!

アカギ「一番火力の大きいゼっちゃんが囮になり・・・」

マオ:ポンです

アカギ「分析能力のマオが場を乱し・・・」

トキ:悪いなアカギ、その牌や

アカギ「決定力のあるトキが決める・・・か」ククク

アカギ「俺も嫌われたもんだな・・・」ニヤリ


1 マオ 141
2 トキ 137
3 アカギ 123
4 ゼっちゃん 46


トキ:これで終わりや!

マオ:ありがとうございました

ゼっちゃん:いえ、こちらこそ・・・

アカギ:クククッ、作戦はよかったが、それじゃあ囮役が可哀想ってもんだ

トキ:さ、作戦ってなんの話やー

マオ:こころあたりありますん!!

ゼっちゃん:そりゃあ見破られますよね・・・あれだけ露骨なら

アカギ:俺なら・・・もっとストレートにやるよ

ゼっちゃん:・・・・いつか、必ず勝ってみせます

アカギ:ああ、待ってるさ。いつまでもな・・・

京太郎は四位だったので、何もありません。



【須賀家 京太郎の寝室】

京太郎「あー!!くそっ!! アカギの奴!!」ガリガリ

京太郎「いつか絶対に倒してやる!!」ウガー

京太郎「そーと決まれば!! 明日からも修行だ!!」

携帯「」ブーッブーッ

京太郎「お、メールか?」パカッ

京太郎「瑞原プロからだ!!」ドッキーン

京太郎「ど、どんな内容なんだろう・・・」ドキドキ

京太郎「・・・・なになに」カチカチ

件名 さみしいよぉ

本文
 新人クン、はやりはさみしいです・・・
 君がどんどん強くなって、私は・・・置いていかれるのかなぁ。

 君に、もっと色んなこと教えてあげたいのに・・・
 私は必要なくなるのかな・・・・

京太郎「瑞原プロ・・・」ギュッ



【はやりの家】

はやり「ビールおいしい・・・・」チビチビ

 あの時感じた・・・新人クンの気配。
 小鍛治プロ達なら、まだ相手になるかもしれない・・・

 だけど、私なら・・・・・きっと相手にならないだろう。

はやり「こんなに早く、追い抜かされるなんて・・・」ズーン

 私なんて、師匠に相応しくないよね。
 小鍛治プロみたいに強くもなければ・・・藤田プロみたいに的確なアドバイスもできない。
 咏ちゃんは、彼のモチベーションを上手くコントロールしてる・・・ように見える。

はやり「はやりは・・・どうしたらいいんでしょう」 

携帯「」ウンパーカウンパカ コーワイモノナシ♪

はやり「あっ!!」ビクッ

はやり「・・・・」カチカチ


件名 そんなことないです!!

本文

  俺、自分では強くなったと思っていました。
  だけど、それは勘違いでした。
  現にさっきまでネトマで負け越していましたから・・・

  でもそこでようやく気づいたんです。
  俺は自分の能力に頼って、自分自身のチカラで戦っていなかったってことに。
  俺なんてまだまだひよっこで、師匠に鍛えてもらう必要があるんです。

  だから、瑞原プロがいなくなるなんて・・・嫌です。俺・・・もっと強くなりたいんです!!
  これからもずっと、俺の隣で教えてくださいっす!!

はやり「新人クン・・・」ポロッポロッ

はやり「うぅっ・・・グスッ・・・ありがとう」ニコッ



【ゼロが好きすぎる人達の部屋 通称ゼロ部屋】

トキ:なーんか、最近スザク部屋が大人しいなぁ

カレン:ええ、そうですね・・・なぜでしょうか?

モモ:以前なら週に三度は煽りが来たっすけど・・・

マオ:あらそいがないのはいいことだとおもいます

代行:そうやね~、平和が一番やわ~

グラマス:うん、そうだよね・・・


【同時刻 スザク部屋】

ゼロ:いやぁ、皆さん麻雀強いっすね!

こーこ:いやいや、ゼロの方がおかしいでしょ!!

金田一:一体どこのプロなのさ!!

リボーン:全国クラスはありそうだよね

ゼロ:いやいや、そんなことないですって

ドム:・・・ゼっちゃんって謙虚だね

ゼロ:ゼっちゃん? 俺のことですよね?

かなちゃん:いいじゃん、それ! 可愛いあだ名だし!!

カスミン:私もいいと思うわ



京太郎「ぐ、偶然だよな・・・」ドキドキ



【同時刻 ジノ部屋】


みはるん:今日も人が来ませんねー

きぬきぬ:ほんまや、ともきーもまっこりーんも、かおりんも・・・・

たかみー:やっぱり、何か怪しい・・・

きぬきぬ:よっしゃ! それじゃあ、あの三人の秘密を探るで!!

みはるん:でも、いいんでしょうか?

たかみー:仕方ない。これは必要なこと


かおりん さんが 入室しました。


かおりん:あ、皆さんお疲れ様です

たかみー:よく来た。早くジノつゆだくの続きを・・・

きぬきぬ:相変わらずたかみーはかおりんの大ファンやなー

みはるん:私だって大ファンですよ!

かおりん:え、えと・・・はい! すぐにスキャナで取り込んできます・・・

たかみー:今日はよく眠れそう


かおりん さんが 退室しました


きぬきぬ:みんな、分かってる?

みはるん:はい・・・必ず聞き出しましょう


【一方 ゼロ部屋】


モモ:暇っすねー

トキ:せやなぁ、最近麻雀打ってるだけやし・・・

マオ:アニメもおわって、げきじょうばんもみましたからねー

カレン:アキトは面白かったんですけど、ゼロがいないと・・・

代行:やっぱりゼロがおらんとね~

グラマス:ねぇ、ゼロで思い出したんだけどさ・・・

トキ:ん? どうしたんや?

グラマス:いや・・・前に、ゼロって子がこのルームに来たじゃない?


トキ:あ、ああ・・・おったな・・・

咲夜子:そ、それがどうかしたんですか・・・?

グラマス:あのね、確かにみんなの言ってることも分かるよ?

カレン:グラマスさん?

グラマス:だけどあれ以来、あの子来てくれないし・・・もしかして、傷つけちゃったのかも

マオ:・・・たしかに、すこしいいすぎました

咲夜子:悪口はいけませんもんね・・・・

代行:ちゃんと謝らないとあかんね~

モモ:そんなことがあったんすか?

カレン:ええ、あの時はみんなピリピリしてたので・・・悪いことをしました

トキ:うちが変なこと言ったせいやもんな・・・

グラマス:そうと決まれば、ゼロを捜しに行かない?

咲夜子:ゼロを・・・ですか?

グラマス:ここにいないってことは、きっと他の部屋に行ったんじゃないかな?

モモ:可能性はあるっすね。どこかの部屋に入らないと、麻雀も打てないっすから。

カレン:入会の手続きをしたなら、どこかで打ってる筈ですね。

トキ:よっしゃ、乗りかかった船や! みんなで捜そうやないか!

マオ:ちゃんとあやまるためですからね?




【そしてスザク部屋】

ゼロ:それじゃあ、打ちましあjしお

かなちゃん:よーし!! 今度こそ勝つんだし!!

ゼロ:まけはいうはv

ドム:何て書いてるの?

ゼロ:ああkjpさこかkぽぱ

こーこ:さっきからどうしたのゼっちゃん?

ゼロ:あkjpヴぁpヴぉあvkp

かなちゃん:もしかしてキーボードが壊れた? 前にウチの部長もそうなってたし!!

ドム:それじゃあ、ゼっちゃんはボイチャでよくない?

かすみん:それはいいわね!

ゼロ:あふいあhヴぁjヵj

京太郎「うぅっ恥ずかしいな・・・でも、チャットできないと不便だからなぁ」ガチャガチャ

京太郎「この前買ったマイクでいいかなぁ」ガソゴソ

ゼロ「あの、俺の声・・・聞こえてますか?」イケボー

こーこ:・・・・・・

かなちゃん:・・・・え?

ドム:・・・・は?

かすみん:・・・・う?

リボーン:じゅん?

金田一:え、この声・・・・?

カレン さんが 入室しました。


【???部屋】

バブル:ふふっ、これで火種は巻かれたね・・・

レジェレジェ:なぁ・・・やっぱりこんなことはやめない?

カツ丼:同感だ。こんなことしても何の意味もないじゃない

かまぼこ:ワハハー これはひどいぞー

バブル:黙らっしゃい!! こうでもせんとやってられないんじゃーい!!

カツ丼:いや、自分が部活で辛いからって、これはどうかと思うよ

はっちゃん:ルル派もスザク派もみんな争えばいいんですよー

シロシロ:ダルい・・・どうでもいい

バブル:だまれー!! そんなんでどうするのよ!!

はっちゃん:みんな争えー 憎みあうんですよー

レジェレジェ:どうなっても知らないからね・・・


【ジノ部屋】

みはるん:かおりんさん遅いですね

きぬきぬ:結構な量を取り込んどるんやないか?

たかみー:楽しみ・・・

セン:久しぶりに来たら、投下に立ち会えて光栄ですね


佳織「えーっと・・・これを取り込んで・・・」ピーッ

 その時、運命のイタズラか・・・・

女装京太郎の写真「」ペラッ

 ヒラッヒラッ・・・・
 スッ ←原稿の紙束の上に

佳織「急がないと・・・急がないと・・・」アワアワ

【ジノ部屋】

 かおりん さんが 入室しました

きぬきぬ:おっ、待っとったで!

たかみー:わくわく・・・

かおりん:そ、それじゃあ、ロダにうpしますね。

みはるん:早く読みたいなぁ!

かおりん:それじゃあ、いつもところに上げたので・・・私はこれで

たかみー:ありがとう。次回作も期待している。

みはるん:お疲れ様でしたー

セン:楽しみに待ってるよー

 かおりん さんが 退室しました。

きぬきぬ:さて、行ったな・・・

みはるん:この同人誌の中に・・・何か、かおりんさんの心変わりの謎が・・・?

たかみー:これは・・・?

セン:どうかしたの?

たかみー:ジノ本なのに・・・なぜかルルーシュがたくさん出てきてる

きぬきぬ:ルルーシュが・・・?

みはるん:それは一体・・・?

たかみー:!?!?

きぬきぬ:なんや、何か見つかったんか?

たかみー:そ、そんな・・・・これは・・・?

【一方 ゼロ部屋】

 カレン さんが 入室しました。

カレン:た、大変です・・・!!

トキ:どうしたん?

カレン:ゼロが、ゼロが奪われました!!!

モモ:!!!???

グラマス:ちょ、落ち着いて! どういうこと?

カレン:ゼロが・・・ゼロが、彼だったんです!!

モモ:えっ? それって・・・・例の男の子っすか?

咲夜子:それよりも、奪われたって・・・?

マオ:どういうことですか?

カレン:実は・・・さっきスザク部屋で・・・!!

【ジノ部屋】

たかみー:これは・・・かなりの高クオリティコス

きぬきぬ:こんなもんが・・・混ざっておるとはな

みはるん:確かに、これに嵌まる気持ちもわかりますね・・・

セン:だけど、なんの相談も無しに・・・こんな!!

たかみー:恐らく、ともきーもまっこりーんも・・・かおりんと一緒。

きぬきぬ:ルルーシュやったんか・・・・!!!

みはるん:これは、許せません!!

セン:絶対に許せない!!!

きぬきぬ:どこの誰や・・・? 三人をたぶらかしたんわ!!

みはるん:ゼロ部屋に決まってますよ!! あいつら、自分たちが最大勢力だからって!!!

セン:戦争ね・・・もう、これは戦争しかない

きぬきぬ:やったる!! ゼロ部屋に・・・地獄見せたるわ!!

【ルキアーノ部屋】

むっきー:・・・・いつまで経っても人が来ない

むっきー:ルキアーノ、ごめんね。

むっきー:私・・・もう耐えられない・・

 むっきー さんが 退室しました。

~三十分後~

 くるみ さんが 入室しました。

くるみ:ここが・・・ルキアーノ部屋?


To Be Continued・・・



【二十一日目(日) 京太郎の部屋】

京太郎「うーん、ムニャムニャ・・・」ネムネム

カピパラ「キューキュー」カジリカジリ

京太郎「うーn・・・やめろって」ゴソゴソ

カピパラ「キュキュー」ガブガブ

京太郎「あだだだっ!! 痛いって!!」バッ

カピパラ「キュー?」

京太郎「ふわぁあ・・・もうこんな時間かよぉ・・・」ネムネム

京太郎「さて、今日は何をしようかなー?」



【京太郎の寝室】

京太郎「今日は師匠達に鍛えてもらおうかな・・・」ウンウン

 今の俺は能力に頼りすぎているからなぁ。
 アカギの言う、能力や運に頼らない闘牌。
 それを知ることができれば・・・俺も・・・・

京太郎「さて、師匠達は電話にでてくれるのか・・・」カチカチ


京太郎「よし、早速電話だ」ピペプ

京太郎「出てくれるかな・・・」プルルルル

咏『もしもーし』

京太郎「あ、師匠! 俺です」ニパッ

咏『わっかんねー。声だけじゃわっかんねー』ニャハハ

京太郎「嘘でしょ、絶対分かってるくせに」アハハ

咏『それで、今日は何の用なのかねぃ?』

京太郎「今日も修行に付き合って欲しいんです!」

咏『うん、別にいいんじゃね? しらんけど』

京太郎「ありがとうございます!! それじゃあ、学校で待ってます!」

咏『うん・・・なるべく急いでやんよ』ボソリ

京太郎「よし、それじゃあ次は・・・」ピペポ

健夜『はい。もしもし』

京太郎「あ、師匠っすか? 俺っす」

健夜『うん、どうしたの? また修行するの?』

京太郎「はい。実は・・・ちょっと自信無くしちゃって」

健夜『何かあったの? 私でよければ、相談に乗るから・・・』

京太郎「すいません師匠。お願いできますか?」

健夜『うん。それじゃあ、学校でいいよね?』

京太郎「お願いします。それじゃ・・・」ブツッ

京太郎「よし、後は・・・・」

~~~~~~

京太郎「藤田プロと瑞原プロは仕事中か・・・」ガックリ

京太郎「いや、凹んでいる暇はない!! 早く学校に行くぞ!!」ダダッ



【清澄高校 麻雀部室】

京太郎「さて、後は師匠達を待つだけか・・・」ウンウン

京太郎「でも、いや、まさか・・・」ポリポリ

???「ふふっ・・・・」ジーッ

京太郎「部室に人がいるなんてな・・・」ビックリ



【清澄高校 麻雀部室】


京太郎「(部室に入ると、なんだか綺麗な人が座っていた・・・)」ダレ?

???「ふふっ、久しぶりだなぁ」ニコニコ

京太郎「(会ったことあったかな・・・? いや、覚えがないぞ・・・)」ウーム

京太郎「えと・・・貴方は・・・?」キョトン

???「ひどいなぁ、京くん。私のこと忘れちゃった?」フフフ

京太郎「え? 京くん・・・?」パチクリ

???「会うのは十年ぶりくらいか・・・。うわぁ、大きくなったなぁ」シミジミ

京太郎「え、ちょ、ちょっと・・・」アタフタ

???「うん? どうかした?」

京太郎「だ、だから!! 貴方は誰ですか?」ビクビク

???「え? 私のこと・・・・・・覚えてないんだ」ウツムキ

京太郎「へっ? いや、だから・・・・」アタフタ

???「あー、そっかそっか。ごめんね、あの日のこと・・・まだ怒ってるんだよね」

京太郎「え、えぇ? あの日ってなんの・・・・」

???「あ、あははっ・・・」ブルブル

京太郎「い、いい加減にしてください!! ここは部外者の立ち入りは・・・」ガクガク

???「ごめんね京くん。お姉ちゃんが悪いよね・・・」ブツブツブツ

京太郎「だから! 貴方は誰なんですか?」

???「誰って・・・・」ツカツカ

晴絵「晴姉ちゃんだよ?」ニッコリ

京太郎「は、晴姉ちゃん・・・?」ポカーン

晴絵「うん、そうだよ」ニコニコ

京太郎「(は、晴姉ちゃんって誰だろう・・・?)」

晴絵「思い出してくれたかな?」ニコニコ

京太郎「え、えーっとですね、それは・・・その・・・」

コンコン ガチャリ

咏「おーっす、ゼっちゃん。来てやったぜー」バーン

京太郎「し、師匠!?」ヤッタ!

晴絵「師匠・・・・?」キョトン

咏「・・・ん? 誰、こいつ?」キョトン

京太郎「あ、えーっと」コソコソ

京太郎「実は俺の知り合いらしいんすけど、俺、覚えてないんですよ・・・」ヒソヒソ

咏「はー、それはめんどいねぃ。しらんけど」ヒソヒソ

晴絵「・・・・・」ジーッ

京太郎「と、とにかく練習を始めましょうよ!」アタフタ

咏「そうだねぇ。時間が勿体無いからねー」フリフリ

晴絵「・・・練習って、麻雀?」

京太郎「はい! 俺、プロに教えてもらってるんですよ!」ニコニコ

晴絵「へぇ・・・プロに」

咏「ま、実質役に立ってるのは私だけなんだけどねぃ」

京太郎「いやいや、他の三人もちゃんと教えてくれますって!」アタフタ

晴絵「・・・・・」ギリギリッ

京太郎「それじゃあ、後は小鍛治師匠が・・・」

コンコン ガチャリ

健夜「ごめんねーゼっちゃん! ちょっと遅れちゃったかな?」トテトテ

晴絵「!?」ビクッ

京太郎「あ、師匠!! ありがとうございます・・・」ニコニコ

健夜「ううん、ゼっちゃんの為だもん。これくらい大丈夫だよ」ニコッ

京太郎「いやぁ、そう言ってもらえると嬉しいです」テレテレ

晴絵「・・・・・(何・・・これ?)」

健夜「あれ、そこの人は・・・?」キョトン

京太郎「あ、あー!! それは、その・・・」ゴソゴソ

健夜「なになに・・・あっ、そういうことなんだ・・・」ナルホド

晴絵「(小鍛治、健夜。なんで・・・なんでこの人が・・・京くんと一緒にいるの?)」ギリッ





【数時間前 奈良県 某所】

晴絵「それじゃあ、ちょっと出かけてくる」ヨイショ

静乃「あれー、どっか行くの?」キョトン

晴絵「実は従兄弟の子が長野にいてね。その子に会いにいくの」

憧「へー、初耳だよそれー」

晴絵「それはそうよ、言ってないんだから。というわけで、数日空けるわね」

玄「はい。気をつけてくださいね」ニコニコ

静乃「お土産よろしくー!!」

晴絵「はいはい・・・」ヤレヤレ

憧「長野の名産って・・・なんだろう」ウーン

晴絵「京くん・・・元気かな?」

 あの日・・・混乱した状態のまま・・・酷い事をしてしまった。
 叔母さんに連絡したら、別に落ち込んでいる様子は無かったらしい。

 京くんは優しかったから・・・許してくれているのだろう。

晴絵「あれから十年・・・ようやく、ちゃんと謝れるんだ」ニッ





【清澄高校 麻雀部室】

晴絵「(小鍛治健夜・・・私から麻雀を奪った人・・・・)」ウツムキ

健夜「ちゃんと聞いた方がいいんじゃないかな?」ヒソヒソ

京太郎「やれたらやってますって」ヒソヒソ

咏「お二人さん・・・何をイチャイチャしてるのかねぃ?」ゴゴゴゴゴ

京太郎「そ、そそんなことは・・・・」カァッ

健夜「そ、そうだよ!! イチャイチャなんてしてないよ!!」マッカッカ

晴絵「・・・・・(麻雀だけじゃなく・・・京くんまで・・・・)」ブルブル

京太郎「・・・?」

咏「ほーら馬鹿弟子、さっさと修行始めるよー」フリフリ

京太郎「あ、はい!!」

健夜「(あの人・・・どこかで見たような?)」ウーン

京太郎「それじゃあ、スキルでも・・・」

咏「おっ!! 開発にすんの?」ワクワク

晴絵「ねぇ・・・打たない?」ニッコリ

京太郎「え?」パチクリ

晴絵「せっかく四人いるんだから、打とうよ」ニコニコ

京太郎「え、打てるんですか?」

晴絵「勿論打てるよ(やっぱり、覚えていないか・・・・)」ギリギリッ

健夜「私は・・・構わないけど、でも貴方が・・・」キヅカイ

晴絵「あはは、こう見えても結構強いんで、大丈夫です」



~カンパ~

健夜「(確かに・・・そこいらのプロよりは遥かに強い・・・)」ゴクリ

京太郎「俺は構いませんけど・・・」

咏「・・・いいよ、打ってやろうじゃん」ゴゴゴゴ ←自分の活躍を邪魔されて拗ねている

京太郎「それじゃあ、準備しましょうか・・・」ブルブル

晴絵「(負けない・・・絶対に・・・)」ブルブル

健夜「・・・・・」

健夜「それじゃあ、始めようか」ニッコリ

咏「弟子がどれほど強くなったか、試してみようかねぃ」フリフリ

京太郎「二人共、手加減なしでお願いします!!」キリッ

健夜「・・・うん。そのつもりだよ・・・」ゴゴゴゴゴ

健夜「(ゼっちゃんの力なら・・・私の全力を出せるかも)」

咏「一丁前の口聞くねー。ま、どうなってもしらんけど」ニヤリ

京太郎「へへっ、これくらい当然っすよ!」ニヒヒ

晴絵「・・・・・(小鍛治・・・健夜・・・)」キッ

健夜「・・・・?」キョトン

京太郎「じゃあ、親を決めますね」コロコロ




【東一局 京太郎の親】

京太郎「よし、俺の親か!」ニカッ

咏「オーラスか・・・捲りの藤田プロを見習おうかねぇ」

晴絵「・・・・」

京太郎「悪いですけど、すぐに終わらせますよ」ニヤリ

健夜「できるかな・・・? 本当に・・・・」ゴゴゴゴゴ

京太郎「なっ!?」ビクッ

 空間が歪む。これは・・・・


【婚活庭園】 発動!!!


晴絵「うぅっ・・・・結婚・・・結婚・・・」ブツブツ

咏「い、生き遅れてねぇし・・・つーかこれからだし・・・」ブツブツ

健夜「この空間内では・・・好き勝手させないよ?」ニヤリ

京太郎「ぐうっ・・・結婚は墓場・・・結婚は墓場・・・」グググッ

健夜「・・・・さぁ、おとなしく結婚しようねー」ニッコリ

京太郎「師匠と・・・結婚?」ブツブツ

エア「・・・・」オレヲツカエ

京太郎「え、エア・・・?」ガッ

京太郎「うぐっ・・・・エア・・・!!!」カッ

健夜「えっ?」

京太郎「うらぁぁぁぁぁ!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴ

京太郎「ぜーっ、ぜーっ・・・・」ハァハァ

晴絵「はっ!?」ピクッ

咏「ん?」ピタッ

健夜「わ、私の固有結界が・・・」ガーン

京太郎「へへっ・・・焦らないでくださいよ。まだ、戦いは始まったばかりですよ」ニヤリ

健夜「・・・やるね、ゼっちゃん」ゴゴゴゴゴ

京太郎「なっ、また何か・・・・?」

健夜「私の力は・・・それだけじゃないよ」ニッコリ

京太郎「・・・・くっ!! エアさえあれば大丈夫・・・」ガクガク

健夜「(でも、今発動したら・・・また無効化されちゃうかな?)」ナヤミ

咏「おいおい、いつまで待たせるんだっつーの」フリフリ

健夜「そうだね。それじゃあゼっちゃん、始めていいよ」ニッコリ

京太郎「は、はい!! (ふーっ、助かったのか・・・?)」

晴絵「・・・・(小鍛治健夜、以前よりももっと強くなってる)」ギリッ

京太郎「それじゃあ、早速・・」ツモツモ

晴絵「(そして・・・京くんも・・・遥かに強くなっている!!)」グッ

京太郎「(一応は聴牌まで漕ぎ着けたけど・・・)」チラッ

健夜「・・・・」ゴゴゴゴゴ

咏「ふっふ~ん♪」スッ

晴絵「・・・・」ズズズ・・・

京太郎「(な、なんてオーラだよ・・・!?)」ガクガク

健夜「さぁ、ゼっちゃんの番だよ?」ニッコリ

京太郎「(これが・・・師匠達の本気!!)」ゴッ

京太郎「(このままじゃまずい・・・能力を使うか・・・?)」

~~アカギ「・・・・いらねぇな、そんなもん」~~~~

京太郎「(そうだ!! 強くなるには・・・能力なんて必要ない!!)」グッ

京太郎「(例え可能性が低くても・・・俺は・・・!!)」ゴッ

咏「(・・・へぇ、結構いい顔するじゃん。しらんけど・・・)」プイッ

健夜「(だけど・・・プロはそんなに甘くないよ)」スッ

晴絵「・・・・・・」スッ

京太郎「来い!!」

京太郎「・・・・感じる」スッ

 能力に頼らず、運に頼らず。
 自分で勝利を引き寄せる。自ら勝利を招く。

 ツキの女神は・・・すぐそこにいる!!!

健夜「・・・気配が・・・変わった?」ビクッ

晴絵「・・・これは・・・?」

咏「・・・」キュン

京太郎「クククッ、やってみるもんだよなぁ・・・」ニヤリ

健夜「・・・・」

京太郎「すいません、師匠。ツモです」ククク

 この時、京太郎の和了は3100というしょっぱいものだった。
 だがこの時、京太郎が和了でなければ・・・・

健夜「(運がいいね・・・)」パタン

 次の順、小鍛治健夜の三倍役満ツモで試合は終了していただろう。

京太郎「まだまだ・・・これからっすよ」

晴絵  25000→24000
健夜  25000→24000
咏   25000→24000
京太郎 25000→28000





【東一局 一本場 京太郎の親】

京太郎「よし、このまま突っ切る・・・」グッ

健夜「そう簡単に行くかな・・・?」グッ

咏「そうだねぃ。これからは・・・ちょっと本気だすか」ゴゴゴゴ

晴絵「(怖い・・・怖い・・・けど・・・負けられない!!)」ブルブル

京太郎「さぁ、始めましょう!!」スッ

健夜「・・・・?」スッ

咏「・・・」スッ

京太郎「・・・・」ニヤリ

晴絵「・・・・」ブルブル

健夜「(ふーん、なるほど・・・一人一人の空間支配じゃ私には勝てないから・・・)」

京太郎「(三人がかりで抑えれば、師匠もうまく動けない筈!)」ニヒヒ

咏「(アラサーには悪いけど、大人しくしてもらうかねー)」スッ

晴絵「・・・・」ハァッハァッ

健夜「(この局じゃもう間に合わないな・・・次から修正しないと・・・)」スッ

京太郎「(よし、この調子なら・・・!!)」グッ

咏「(果たしてそう上手くいくかねぇ)」ニヤリ

晴絵「・・・・」ブルブルブル

健夜「(この人、なんでこんなに震えてるんだろう・・・?)」ハテ

京太郎「来い!!」カッ

京太郎「・・・・」

晴絵「・・・・」ガタガタ

健夜「・・・」ベタオリ

咏「(うーん、来ないねぇ)」ベタオリ

京太郎「(師匠たちは降りたけど・・・晴絵さんは降りないのか?)」

晴絵「・・・・」スッ

京太郎「あ、それです!」パタパタ

晴絵「えっ!?」ビクッ

京太郎「8700です」

晴絵「あ、ああ・・・」チャリ

咏「(弟子のくせにやるじゃん)」ウンウン

健夜「・・・・」

晴絵  24000→15000
健夜  24000
咏   24000
京太郎 28000→37000

【東一局 二本場 京太郎の親】

京太郎「(よし、このまま突っ切る!!)」グッ

健夜「・・・・」ゴゴゴゴゴゴ

咏「(やっべぇ、アラサーが本気だしてきやがったー)」アセアセ

晴絵「ひっ!?」ブルブル

京太郎「晴絵さん・・・?」キョトン

健夜「さぁ、始めよ・・・?」

京太郎「ええ、行きます!!」スッ

京太郎「・・・くっ!?」ハイガコナイ

晴絵「!?」ビクビク

健夜「無駄だよ・・・ゼっちゃんたちに有効牌は掴ませない」ゴゴゴゴゴ

咏「大人げないねぇ・・・」スッ

健夜「さすがに咏ちゃんまでは抑えられないかぁ・・・」ザンネン

晴絵「ひ、ひぃ・・・」ガクガク

京太郎「だ、大丈夫ですか?」

晴絵「い、いやだぁ・・・」ガタガタ

健夜「(この怯え方・・・・やっぱり見覚えあるなぁ)」ウーン

京太郎「(力を使うか・・・いや、リスクが大きすぎる!)」

晴絵「あ、あぅ・・・」ブルブル

咏「(なーんかしんねーけど、こいつが可哀想だし、早く終わらせてやっか)」スッ

健夜「(ゼっちゃんを抑えていたから聴牌が遅い。咏ちゃんに取られるかな?)」

咏「こっからは私の独壇場かねぃ、しらんけど」ニヤリ

健夜「私だって負けないよ」ニッコリ

京太郎「(咏さんの手はかなり高い! ここは降りるべきだ)ベタオリ

咏「(弟子は逃げたねぇ、だけど・・・)」チラッ

晴絵「・・・・」ビクビク

咏「(こっちはそれどころじゃないらしいねー)」ニヤリ

健夜「ロン・・・」ゴッ

咏「えっ?」ピタッ

健夜「赤土さん・・・でしたよね。それ、ロンです」スッ

晴絵「あ、あぁ・・・・」ガクガク

京太郎「5200か・・・まだまだ逆転できますって!!」ニッコリ

晴絵「あ、ぁぁぁぁ・・・怖いよぉ・・・」ブルブル

咏「(なんだよこいつ、どっかおかしいのかねぇ・・・)」ヤレヤレ

健夜「・・・・(この人を飛ばせば楽だけど、やっぱり狙うならゼっちゃんだよね)」

晴絵  15000→9200
健夜  24000→29800
咏   24000
京太郎 37000




【東二局 晴絵の親】

晴絵「(か、勝てるわけがない・・・こんな、化物たちに・・・)」ブルブル

健夜「・・・・」ゴゴゴゴゴゴ

咏「(アラサー必死すぎだろ・・・)」アキレ

晴絵「ひぃぃっ!?」ブルブル

京太郎「晴絵さん・・・本当に大丈夫ですか?」シンパイ

健夜「・・・?」

晴絵「だ、大丈夫・・・だから」ガタガタ

健夜「(赤土さんは放っておいても問題ない。問題は・・・)」ギンッ

京太郎「(くっ、師匠のマークがきつい・・・)」グッ

晴絵「(プレッシャーが消えた?・・・これなら)」ギュッ

咏「(なーんかみんな好き勝手にやっちゃってるねぇ・・・)」ソガイカン

京太郎「(このままじゃ・・・能力を使うか?)」

京太郎「(まだだ!! 先は長い・・・!!)」ググッ

健夜「(出し惜しみするのはいいけど、後悔してもしらないよ)」フフッ

晴絵「(わ、私だってやれるんだ!!)」グッ

咏「(そろそろプロの力を見せてやるとすっか)」ニヤリ

京太郎「頼む、来てくれ!!」カッ

京太郎「ダメだ・・・あがれない」ギリッ

晴絵「・・・・(いい手牌なのに!)」

咏「(これは・・・よろしくないねぇ)」スッ

健夜「・・・・ふふっ、まだまだだね、ゼっちゃん」ニヤリ

京太郎「(せっかくの跳満手だってのに・・・)」

健夜「ごめんね、ツモ。小さいけど・・・4500」

咏「ちぇー、やるじゃんアラフォー」パタパタ

健夜「アラサーだよ!!」クワッ

晴絵「(私の・・・親・・・・)」ウツムキ

晴絵  9200→6900
健夜  29800→34500
咏   24000→22800
京太郎 37000→35800



【東三局 健夜の親】


京太郎「遂に来てしまった・・・師匠の親が」

健夜「ふふっ・・・これからが本番だよ?」ゴゴゴゴゴ

京太郎「ぐぁっ・・・力が・・・抜ける・・・」スゥゥゥ

咏「これは・・・手厳しいねぃ・・・」グググ

晴絵「ひぁっ・・・あぁぁ・・・・」ブルブル

健夜「どうするゼっちゃん? 魔力を犠牲にして・・・みんなを助ける?」

京太郎「くっ・・・エアを使えるのは後一度・・・いいのか?」



【東三局 健夜の親】

京太郎「くっそぉぉぉぉ!!!」カッ

健夜「素直だね、ゼっちゃん」ニッコリ

京太郎「エアァァァァァァァ!!!」ゴゴゴゴゴ

京太郎「はぁ、はぁ・・・」

健夜「さぁ。それじゃあ始めるね」ニッコリ

咏「あんがとな、馬鹿弟子」ナデナデ

京太郎「いえ・・・これくらい当然っすよ!」ニカッ

晴絵「(京くん・・・・)」ギュッ

晴絵「(私は・・・何をやってるんだ・・・)」

 京くんを取り戻す為に・・・戦っているのに。
 京くんに謝る為に・・・ここまで来たのに!!

京太郎「(くっ・・・このままじゃキツイ・・・)」

健夜「ふふ・・・」ゴゴゴゴ

晴絵「京くん一人に戦わせて・・・私は何をやってるんだ!!」カッ!

健夜「!?」ビクッ

晴絵「・・・待たせたね、京くん」ニッコリ

京太郎「晴絵さん・・・?」

晴絵「ここからが、本番さ!!」カッ

咏「(この土壇場で息を吹き返した・・・? なら、様子を見るかねぃ)」スッ

健夜「(この感覚、やっぱりこの人・・・過去に対局したことが?)」

京太郎「(師匠のマークが外れた!! 今なら!!)」スッ

京太郎「(晴絵さん・・・すごいオーラだ!!)」

健夜「(動揺した隙にゼっちゃんが張った!!)」クッ

健夜「ん? あれ? 今この人・・・京くんって・・・・」ボソリ

京太郎「(師匠はまだ動揺してる!! 今がチャンスだ!!)」カッ

咏「(これは怖いねぃ・・・)」ベタオリ

晴絵「決める!!」スッ

京太郎「(聴牌したけど・・・和了れない)」スッ

健夜「(油断はしたけど、このまま私が和了るよ・・・)」ヤクマーン

晴絵「させないよ・・・ポンッ」ニヤリ

咏「(この局面でポン・・・? わっかんねー)」

健夜「まさか・・・? そんなこと・・・」

晴絵「・・・チー」スッ

健夜「(私の和了牌が・・・流れた?)」ゾクッ

晴絵「(さぁ、京くん。受け取って!!)」

京太郎「晴絵さん・・・恩に来ます!! ツモ!!」ゴォッ

健夜「私の・・・親役満が・・・」ギリッ

咏「(へーっ、中々息があってんねー。しらんけど)」ジェラッ

晴絵「さぁ、これからが本番だね!!」ニッコリ

健夜「・・・・・・・」ブツブツ

晴絵  6900→5700
健夜  34500→32200
咏   22800→21600
京太郎 35800→40500



【東四局 咏の親】

咏「やーっと親が来たねー」フリフリ

京太郎「(三尋木師匠は高火力の雀士だ・・・親は早く流さないと)」アブナイ

咏「ふんふふ~ん♪」スッ

晴絵「(麻雀は一人でするものじゃない。それを、私はあの子達から教わった)」チラッ

京太郎「よーし、頑張るぞ!!」ニカッ

晴絵「(そして、京くんから、戦う勇気をもらった)」フフッ

晴絵「(体が軽い・・・こんな幸せな気持ちで戦うなんて始めてだ・・・)」フワッ

晴絵「もう何も怖くない・・・」キリッ

健夜「・・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴ

京太郎「よし・・・このまま行けるかも!!」ニヤリ

晴絵「(私も・・・・これなら和了れる!)」ニッ

咏「だ、ダメだねぃ・・・」ガックリ

健夜「・・・・・」

京太郎「(能力は必要ない・・・このまま突っ切る!!)」グググッ

晴絵「(ここから逆転する!!)」フフッ

咏「(なーんか今日は気が乗らないんだよねぃ)」イイワケ

健夜「そっか・・・ゼっちゃんが・・・京くん・・・」ブツブツ

京太郎「!?」ゾクッ

健夜「ふふふっ・・・やっと見つけた・・・」ブツブツ

京太郎「・・・?」

健夜「そうか・・・この人があの準決勝の・・・」ブツブツ

京太郎「し、師匠?」

健夜「そして、ゼっちゃんがあの時の・・・」フフフ

咏「(アラフォーがブッ壊れた。これチャンスじゃね? しらんけど)」ニヤリ

晴絵「・・・・?」

健夜「・・・」ブツブツ

京太郎「あ、それです師匠!!」

健夜「嬉しいなぁ・・・ゼっちゃんがあの子だなんて・・・」ニコニコ

咏「(なんか、こえーんだけど!?)」アタフタ

京太郎「大丈夫ですか・・・・師匠?」

健夜「・・・・・」

晴絵  5700
健夜  32200→24500
咏   21600
京太郎 40500→48200





【南一局 京太郎の親】

京太郎「これが最後の親・・・ここで決める!!」

晴絵「大丈夫、まだ逆転できる!!」キリッ

咏「・・・オーラスまで持つかねぃ」

健夜「ゼっちゃん・・・」ニッコリ

京太郎「・・・(なんか師匠の顔が艶っぽい・・・)」ドキドキ

晴絵「・・・・?」

京太郎「(師匠の様子がおかしい・・・?)」アタフタ

健夜「・・・・」ジーッ

咏「(あのアラフォー、馬鹿弟子をむっちゃ見てる・・・)」ドンビキ

晴絵「(よし、なんとか聴牌だ・・・)」

京太郎「(とりあえず、和了らないと・・・)」スッ

京太郎「出し惜しみしても仕方ない・・・」スッ

健夜「あっ・・・」

咏「ん?」パチクリ

晴絵「京くん・・・・?」

京太郎「ここで・・・決める!!」スッ

京太郎「我の和了を認めよ!!」キィィィィン

健夜「・・・」ギュイン

咏「・・・」ギュイン

晴絵「・・・」ギュイン

京太郎「さぁ、続けましょうか?」ニッコリ

晴絵「ええ・・・」スッ

健夜「分かりました」スッ

咏「はい・・・・」スッ

京太郎「それです、ロン」パタパタ

咏「・・・・はっ?」キョトン

健夜「今のは・・・?」キョトン

晴絵「あれ・・・?」

京太郎「俺の和了で・・・っつぅ!!」ズキッ

咏「うーん? どしたー?」

京太郎「(眼が・・・痛い・・・?)」ズキズキ

晴絵  5700
健夜  24500
咏   21600→16100
京太郎 48200→53400



【南一局 一本場 京太郎の親】

京太郎「(ギアスを使ってから・・・眼がおかしい)」ズキンズキン

健夜「(さっきのゼっちゃん・・・ゼロにそっくりだったなぁ)」ドキドキ

晴絵「(今の、何が起こったの・・・?)」パチクリ

咏「(なーんか気分悪くて・・・調子でねぇっつの)」ウプッ

京太郎「どうやら今が攻め時みたいだな・・・」ズキズキ

京太郎「(眼の痛みは収まった・・・このまま行く!!)」キリッ

咏「うーっ、気分わりぃー」

健夜「(確かに、なんだか運が回ってこない)」

晴絵「・・・・ちょっとまずいかな」スッ

京太郎「(とりあえず、親番を守ろう・・・)」

咏「・・・・」スッ

京太郎「あ、ロンです」パタパタ

咏「うわぁ・・・今日は厄日だねぃ」ガックシ

健夜「体の自由は戻ってきた・・・」ニヤリ

晴絵「よし、次は行ける!」

晴絵  5700
健夜  24500
咏   16100→13800
京太郎 53400→55700

【南一局 二本場 京太郎の親】

京太郎「このまま、逃げ切れればいいけど・・・」チラッ

健夜「・・・」ゴゴゴゴゴ

咏「こっからが本気だかんなー?」ゴゴゴゴ

晴絵「ええ、ここからが勝負!!」ゴゴゴゴ

京太郎「やばい・・・魔力が尽きた今は自力の差が・・・」ゴクリ

健夜「さぁ、続けようか?」ニッコリ

咏「わ、わっかんねー」ガクガク

京太郎「(三尋木師匠、調子悪いのかな?)」カワイソス

健夜「ゼっちゃん・・・負けないよ」ニヤリ

晴絵「私も・・・このままではいられない!!」

京太郎「うっし、このまま逃げ切ってみせる!」

咏「・・・・」ベタオリ

健夜「(いい感じだけど、和了れそうにないかな?)」スッ

晴絵「(このままでは・・・)」クッ

京太郎「(このまま逃げきってみせる・・・必ず!!)」カッ

咏「(馬鹿弟子の体が・・・光って?)」ポカーン

京太郎「でやぁぁぁぁぁ!!!」ダァン!!

晴絵「!?」ビクッ

京太郎「ツモ!!3200オールです!!」キリッ

健夜「・・・・やるね」ギュッ

晴絵「くそっ・・・!!」

咏「・・・・なーんかやな感じだねぃ」グスッ






【南一局 三本場 京太郎の親】

京太郎「(晴絵さんを飛ばせなかった・・・これが吉とでるか・・・?)」ゴクッ

健夜「負けるわけにはいかない・・・」ゴゴゴゴゴ

咏「まだまだ負けねー!」ゴゴゴゴ

晴絵「あうぅ・・・・」フニャフニャ

京太郎「に、逃げきれるかな・・・」ドキドキ

京太郎「くそっ、上がれない・・・」

健夜「あれ?」

晴絵「あれあれ?」

咏「・・・・もう何もかも消えちまえ」ボソッ

京太郎「ま、まさかこのメンツで・・・・?」

京太郎「ノーテンです」

晴絵「ノーテンです」

健夜「ノーテンだよ」

咏「ノーテンだねぃ」

京太郎「まじかよ・・・・」ビクビク

晴絵  2300 ステータスダウン
健夜  21100
咏   10400
京太郎 66200



【南二局 晴絵の親】

晴絵「(コレが最後の親・・・ここで逆転するしかない!)」

健夜「(親を流して、早く私の親に・・・)」スッ

咏「なーんとかしないとねぃ」ズーン

京太郎「・・・ここからが正念場だ」ゴクリ

晴絵「さぁ、勝負だ!!」

晴絵「くっ・・・・」ギリッ

咏「これはもう呪いってレベルじゃね?」ガクガク

京太郎「あ、あはは・・・」ヤバイカモ

健夜「ふふっ、ここで巻き返すよ」ニヤリ

京太郎「これは・・・まずいかな?」

健夜「コンマ神は・・・私が支配したよ」ニッコリ

京太郎「くそっ!! なんで牌が来ないんだ!」

咏「・・・あーもうプロ引退しようかねー」マッシロ

晴絵「さすが・・・グランドマスター!」ギリッ

健夜「随分好き勝手やってくれたね、ゼっちゃん」ニッコリ

京太郎「う、くっ・・・」

健夜「ふふっ、ロン!!」ゴッ

京太郎「ぐはっ!?」グサッ

健夜「これからが・・・本番だよ?」ニッコリ

京太郎「・・・・まじぃかな、こりゃ・・・」ポタポタ




【南三局 健夜の親】

京太郎「ついに来てしまった・・・」ガクガク

晴絵「小鍛治健夜の親・・・・」ビクビク

咏「下手すりゃツモで終わるねぃ・・・」クソッ

健夜「ふふっ、楽しもうね?」ニコニコ

京太郎「やってやるぜ!」グッ

晴絵「(私が死ねば・・・京くんの勝ち・・・)」グッ

咏「(キタキタキター!! ようやく聴牌じゃん!)」ニヤニヤ

晴絵「(手は悪くない。このままいけるか・・・)」

京太郎「(師匠を抑えるの必死で、聴牌できてない・・・)」クッ

健夜「(無駄だよゼっちゃん。これはFateなんだよ)」ニヤリ

晴絵「くっ・・・・やっぱり私が死ぬしかない・・・」

京太郎「・・・・晴絵さん・・・」

京太郎「このままじゃ終われない・・・」ギリッ

健夜「・・・私だって!!」ギュッ

晴絵「私が死ねば・・・・」

咏「・・・・」

京太郎「師匠に勝つんだ・・・」

健夜「ふふ、できるかな・・・?」

咏「・・・・・」ビキビキ

京太郎「小鍛治師匠・・・・」ジーッ

健夜「ゼっちゃん・・・」ジーッ

咏「・・・どいつもこいつもさぁ・・・・」ボソッ

京太郎「え・・・・?」

咏「人のこと、シカトしてんじゃねーよ・・・」ゴゴゴゴゴ

京太郎「!?」ビクッ

咏「あーあ、もういいよ。こんなつっまんねー対局」スッ

健夜「ちょ、ちょっと咏ちゃん!! それ和了ったら終わっちゃうって!!」アタフタ

咏「うっせー!バーカ!! しらんし!!」ダァン

咏「ツモ、倍満!! はい、しゅーりょー!!」パタパタ

健夜「こ、この馬鹿・・・・」プルプル

晴絵「」チーン

京太郎「あれ・・・俺が・・・一位?」キョトン

晴絵  2300→-1700
健夜  29100→21100
咏   10400→26400
京太郎 58200→54200


~前回までのあらすじ~

数々の対局やゾロ目ボーナスを経て、圧倒的な実力を付けた京太郎。
その実力を更に伸ばす為、彼は休日を利用してプロからの指導を受けることに。

だが、そんな彼の前に現れたの謎の女性、赤土晴絵。

京太郎の知人だと言う彼女と、全く身の覚えの無い京太郎。
困惑する最中、京太郎の師匠である小鍛治健夜、三尋木咏が到着する。

早速修行にとりかかる京太郎に、晴絵は対局を申し出る。

実力を試すこととなった京太郎、その腕前は・・・・!!

むちゃくちゃ強くなってました。テヘッ♪

最終結果

晴絵   -1700
健夜   21100
咏    26400
京太郎 54200




【二十一日目(日) 清澄高校麻雀部室】

京太郎「俺が・・・一位?」ポカーン

健夜「咏ちゃん・・・どうして」ガックリ

咏「わっかんねー。なーんかムカついたんだよねぃ」ニヤニヤ

健夜「咏ちゃんだって、後数巡待てば役満まで持っていけたでしょ!!」プンプン

咏「そうだったかもねー。知らんけど」ニヒヒ

健夜「知ったくせに・・・」

晴絵「」ブクブクブク

京太郎「そんな、俺なんかが・・・師匠たちに勝った?」ブルブル

健夜「すごいよ、ゼっちゃん。私の完敗だよ」ハァ

京太郎「し、師匠。でも、こんなの、まぐれで・・・」ナミダメ

健夜「ううん、違うよ。だって、君が私に勝ったのは・・・」

健夜「今日が初めてじゃないんだよ。須賀京太郎君」

京太郎「・・・えっ?」ズキッ

健夜「あの日・・・確か、十年前くらいかな?」

京太郎「十年前? うっ、頭が・・・!!」ズキズキ

晴絵「うぅん・・・クォクォア?」パチクリ

健夜「私は今でも覚えてる。あの日のことを・・・」

京太郎「あの日・・・?」ガクッ

咏「な、何が起きてるのかわっかんねー」アセアセ

健夜「思い出して、京太郎君」スッ

京太郎「俺は・・・俺は・・・!!」カッ

晴絵「京君?」




【十年前 全高麻雀 全国大会会場】

京太郎(6)「ほえー! でっけー! すっげーでっけー!」ワクワク

須賀母「京ちゃん、あまり離れないでね」テクテク

須賀父「ほら、こっちだぞ京太郎」スタスタ

京太郎(6)「おー!」トテトテ

【奈良代表 控え室】

コンコン

晴絵「はい、どうぞー」

ガチャリ

須賀母「あら、晴ちゃん!大きくなったわね」ニコニコ

晴絵「叔母さん! 来てくださったんですか!?」ガタッ

京太郎(6)「俺もいるぞー!」ドタドタ

晴絵「京くん!! わー、嬉しいなぁ」ギュー

京太郎(6)「く、苦しいよ・・・」グヘヘ

須賀父「いやぁ、晴ちゃんも大きくなったね」ウンウン

晴絵「京くんの方が大きくなりましたよー!」ニコニコ

須賀母「でも、まさか晴ちゃんが全国大会に出るなんてねー」ビックリ

晴絵「運がよかっただけですよー」タハハ

京太郎(6)「負けるなよー! 応援してっからなー!」ニシシ

晴絵「うん、頑張ってくるねー」ムギュ

部員A「晴絵ちゃん、もうすぐ試合だよー」

晴絵「あ、うん。すぐ行くー」

須賀母「それじゃあ、頑張ってね」ニコニコ

晴絵「はい!!」

京太郎(6)「晴姉ちゃん、勝ったらお祝いだぜー!」ニヒヒ

晴絵「うん、約束だよ・・・」ニコッ


【準決勝 試合終了後】


アナウンス「試合終了ー!! 圧倒的差でこの場を制したのは―――」

健夜「・・・・」チラッ

晴絵「あ、あぁ・・・あぅ・・・」ガタガタ

健夜「・・・・(悪いことしたかな?)」スタスタ

晴絵「あ・・・あぁ・・・」フラフラ


【会場 控え室前】

晴絵「わ、私のせいで・・・あ、ぁ・・・」ブルブル

部員A「そんなこと無いよ! あれは仕方ないよ!」ナグサメ

部員D「晴ちゃんは悪くないって!」

京太郎(6)「晴姉ちゃーん!」トテトテ

晴絵「あっ・・・」ビクッ

京太郎(6)「惜しかったなー。でも、気にすることなんてねーよ」ニシシ

晴絵「なんで・・・・笑ってるの・・・?」ボソリ

京太郎(6)「なんだったら、また来年勝てばいいしー!」

晴絵「・・・・・」スッ

京太郎(6)「次でがんばればいいって・・・」

パシンッ

京太郎(6)「・・・・え?」ホッペジンジン

晴絵「一人にして。お願いだから・・・」スッ

部員A「ちょっと、赤土さん!?」タタタッ

部員D「ごめんね、坊や。ちょっとあの子、気が立ってるから・・・・」アタフタ

京太郎(6)「・・・・晴姉ちゃん、泣いてた・・・」グッ

京太郎(6)「・・・」ギリッ


【全国大会会場 廊下】

モブC「でも小鍛冶さんが跳ね満受けるなんてビックリね」

モブI「心臓が止まるかと思ったわよ」

健夜「そりゃあ私だって少しくらい油断はするよー」スタスタ

健夜「(ホントは油断なんてしてなかったんだけどな、あの子・・・強かった)」

 「おい、お前ら!!」

健夜「・・・え?」キョトン

京太郎(6)「・・・」ジーッ

モブC「あの子・・・誰かの弟かしら?」

モブI「さぁ? 私は知らないけど」

健夜「・・・・坊や。私たちに何か用?」

京太郎(6)「おい、お前! 俺と勝負しろ!!」ザッ

健夜「・・・・へ?」キョトン

京太郎(6)「俺と、麻雀で勝負しろ!!」

健夜「・・・・勝負?」キョトン

京太郎(6)「そうだ!! 勝負しろ!!」クワッ

健夜「勝負・・・」

モブC「ちょっとボク? 親御さんはどこ?」スタスタ

モブI「ふざけてないで、早くママの所に帰りなさいよ・・・」ダキアゲ

京太郎(6)「うるさい!! 黙れまな板!!」ペタペタ

モブC「くっ・・・・」72

モブI「こらっ、いたずらしちゃダメじゃない」ペシッ

京太郎(6)「うるさいデコっぱち!!」ペチペチ

モブC「なぁんですってぇ!?」イオリーン

健夜「君、なんで私と勝負したいの?」スッ

モブI「小鍛治さん・・・?」

京太郎(6)「決まってるだろ!! お前が晴姉ちゃんを泣かしたからだ!!」バタバタ

健夜「晴姉ちゃん・・・?」

モブC「さっきの対戦校の誰かじゃないかしら?」

健夜「泣いていた・・・・あの子かな」

京太郎(6)「勝負しろー!!」ジタバタ

健夜「勝負・・・? 麻雀で?」

京太郎(6)「そうだ!!」

モブI「勝負になるわけないじゃない」アキレガオ

モブC「そもそも打てるのかしら?」ギモン

健夜「もう行こうよ。話にならないから・・・」スタスタ

京太郎(6)「逃げるのかよー!! こしぬけー!!」ウガーッ

健夜「(無視無視・・・・)」スタコラ

京太郎(6)「やーいやーい、ブース!! ペチャパーイ!! でこっぱちー!!」ギャーギャー

健夜「(無視無視・・・)」プルプル

モブI&C「・・・・・」ゴゴゴゴゴ

京太郎(6)「お前ぜったい結婚できねーよ!!」

健夜「・・・」ピタッ

京太郎(6)「未婚のあらふぉーになって、みじめな老後を送るんだぜー!」ニヒヒ

健夜「・・・・・」ビキビキッ

京太郎(6)「(おっ、効果アリ・・・かな?)」ヨメヤー

健夜「別に・・・結婚できなくてもいいと思う」ボソッ

京太郎(6)「いやよくないっしょ、刑法的に」ソラキー

モブI「刑法は関係ないでしょ!!」

健夜「・・・やろうか、勝負」ゴゴゴゴゴゴ

モブM「ちょっ、ちょっと! 小鍛治さん、本気なの!?」

健夜「子供に現実の厳しさを教えるのも・・・必要だよ?」ニッコリ

京太郎(6)「うっせー! 教えられるのはおめーの方だっての!!」ギャーギャー

モブI「知らないわよ、どうなっても」タメイキ

モブC「もう仕方ないんじゃないかしら」

健夜「・・・・」


【同時刻 奈良代表 控え室】

晴絵「・・・・」ズーン

部員A「大丈夫・・・?」

部員D「落着いた?」

晴絵「・・・」

部員A「あのさ・・・さっきの子、知り合いだったよね?」

部員D「気持ちは分かるけど・・・よかったの?」

晴絵「いいの・・・全て・・・」ブルブル

部員A「晴絵ちゃん・・・・」

コンコン

部員D「はーい」トテトテ

ガチャリ

須賀母「あの、すいません」ソローッ

部員A「あ、晴絵ちゃん。お客さんだよ」

晴絵「・・・いい」スタスt

部員D「あっ、もう!! すいません、彼女は今・・・」ペコリ

須賀母「いいえ、こちらこそごめんなさいね。こんな時に・・・」

部員A「いえ、いいんです・・・それより、何の用でしょうか?」

須賀母「実はウチのバカ息子がどこかへ行っちゃってね。ここにいるかと思ったんだけど・・・」シンパイ

部員D「あ・・・それって・・・」アワアワ

部員A「あの子が・・・?」タイヘン!

須賀母「何か、知ってるの?」

部員D「すぐに、案内しますね!」

部員A「晴絵ちゃん!!」

晴絵「・・・・」

須賀母「晴ちゃんはいいわ。さぁ、お願いするわ」

部員D「はいっ!!」

ガチャ タタタッ バタン

晴絵「・・・ごめんね、京くん。ごめんね・・・」ブツブツ

健夜「さぁ、入って」ガチャ

京太郎(6)「ふん! 早くしろっての!」プンプン

モブI「なんでこいつ、こんなに偉そうなのよ」ハァ

モブC「私の弟とは大違いだわ」ヤレヤレ

京太郎(6)「いいから勝負しろー!!」ジタバタ

健夜「うん、それじゃあ卓についてね」

モブI「まさかと思うけど・・・私たちも?」

健夜「四人じゃないと打てないでしょ?」ニッコリ

モブC「それもそうですね・・・」ブルブル

京太郎(6)「よーし、始めるぞー!」ガタッ

モブI「というか、本当にあんた打てるの?」ギモン

モブC「十中八九打てないでしょうね」トウゼン

京太郎(6)「うるせー!! いいからやるんだよ!!」

健夜「・・・ルール説明くらいはしてあげようか」フゥ

京太郎(6)「そんなもんいらねーよ!!」ギラッ

モブI「死に急ぐこともないのに・・・」カワイソス

 後に麻雀界を震撼せしめる伝説の須賀京太郎、これがその始まり。
 初めての麻雀。この時京太郎(6)は試合観戦中、両親から軽い説明を受けただけで、
 麻雀など一切知らない、ド素人以前の状態だったという・・・

モブI「それじゃあ、始めるわよ」コロコロ

京太郎(6)「・・・・」

 実践の中で、京太郎は少しずつ把握していく。
 麻雀とは四面子、一雀頭の構成。その組み合わせのスピードや点数の高さを競うゲームであること。
 なるべく鳴かないで手作りすることが得策。白発中は同じ物を三枚もてば一翻となる便利の牌。

健夜「ツモ」チートイツ

 雀頭七組からなる七対子という特例系の役があること。
 幼い京太郎にとって、麻雀を完全に理解するには圧倒的に時間が足りない。

京太郎(6)「・・・・」ギュッ

 結局、京太郎の初陣はマイナス。振込みこそしなかったが、聴牌すらできない平凡以下の内容。
 後に天才といわれるその才気の片鱗はまだ見えない。

ガチャリ

モブA「あらあら~、可愛い子が打ってるわね~」ドタプーン

モブC「あ、Aさん・・・」クッ

健夜「まだ東二局だよ」ジャラジャラ

モブA「こんなに可愛い子をみんなで苛めちゃだめよ~?」メッ

モブC「別に苛めているわけでは・・・」チラッ

京太郎(6)「・・・・」キリッ

モブI「(こいつ、なんでこんなに冷静なのよ・・・!!)」ブルブル

京太郎(6)「(F91か・・・・)」フゥ

モブA「とりあえず、様子を見させてもらうわね~」ニコニコ

健夜「それじゃあ、再開しようか・・・」ゴッ

京太郎(6)「・・・・」ゾクッ

 まだ幼い京太郎に対し、相手は後の【グランドマスター】小鍛治健夜。
 十年はくだらない歳、経験の差。
 その差を埋めるのは才能か、それとも・・・

【東三局 二本場 健夜の親】

モブI 15000  
モブC 15000
小鍛治健夜 53000
須賀京太郎 17000

モブI「流石ね。これまで三回連続、満貫ツモだなんて」ブルブル

モブC「しかも、その全てが五巡以内に・・・」ガタガタ

京太郎(6)「・・・・」ギュッ

健夜「私の親、抜けられるかな?」ゴゴゴゴゴ

モブA「(この子、さっきから打牌がバラバラね。何を狙っているのかしら?)」ウーン

京太郎(6)「・・・・」

健夜「・・・(Aさんは悩んでいるようだけど、なんの意味も無いよ)」スッ

京太郎(6)「・・・・」スッ

健夜「(この子はただの素人。ただ無茶苦茶に牌を切っているだけ)」

モブA「・・・あっ・・」ドクン

京太郎(6)「・・・・」スッ

健夜「(だけど、デタラメに打っていてもクセは分かる)」

 健夜はこれまでの三局で、完全に場の流れを支配していた。
 本来なら時間をかけて倍満や役満を和了ることもできたが、それを拒否。
 彼女はあくまで、京太郎を潰すことを考えている。

健夜「(この三局でこの子の牌はもう・・・全て見える)」

 捨て牌から相手の持ち牌を見抜く。小鍛治健夜は・・・たったの三局でそれを完全なものとしたのだ。
 これで須賀京太郎に勝目は無い。そう・・・この場の全員は確信していた。

 京太郎と・・・その後ろにいるA。この二人を除いては。

京太郎(6)「は、はははっ・・・」

モブC「なになに、遂に狂っちゃったわけ?」アゼン

健夜「もう遅いよ。これで、終わりだから・・・」ヤクマンテンパイ

京太郎(6)「試してみろよ?」

健夜「なに・・・?」ピクッ

京太郎(6)「本当に俺を刺せるなら・・・やってみればいい」

健夜「なにが・・・言いたいの?」プルプル

京太郎(6)「獲物を前に舌舐めずり。三流のやりそうなことだぜ」ニヤリ

モブI「な、なんですって!?」ムキー

京太郎(6)「俺は負けない。絶対に・・・・」グッ

健夜「・・・・」ゴゴゴゴゴ

京太郎(6)「・・・・」キィィィィン

 空に舞い登った天才、須賀京太郎。その瞳の奥は輝かしいばかりの光。
 これが、その伝説の始まり。

京太郎(6)「さぁ、続けようぜー!」ニヒヒ

健夜「うん・・・わかった」ゴゴゴゴゴゴ

 この時、健夜の手牌は役満手。四暗刻単騎待ち。
 たとえ、ツモ和了でさえ勝利は確定する。

健夜「(ツモを待つまでもないけどね)」フフフ

 健夜には見えていた。次順、須賀京太郎は必ず振り込む。
 その確信。自分の実力に対する絶対の自信が彼女にはあった。

健夜「(さぁ、君の最後の順だよ)」スッ

京太郎(6)「・・・」スッ

 京太郎が山へと手を伸ばす。
 掴むのはウーピン。それを手にし、彼はようやくの聴牌となる。

 そしてあぶれた牌。すなわち、字牌の東を彼は切るだろう。

健夜「(この子は役牌に詳しくない。つまり、私の親を流すのにちょうどいい手)」

 つまり役牌で和了るのが一番手っ取り早い。
 その為、彼はずっと大事に東を手に抱えていた。
 だけど、聴牌となった今・・・東を大事にする必要はない。

健夜「(どうあがいても、その東は切らなければならないね)」ニヤリ

京太郎(6)「・・・・」スッ

健夜「(来た!!)ロ・・・!?」ビクッ

 この時、健夜に電流走る。


京太郎(6)「ん? どうかしたのかー?」ニコニコ

健夜「う、ううん・・・なんでもないよ」ドキドキ

 京太郎が切ったのはウーピン。
 まさに、彼が聴牌となる為の牌だ。

モブA「・・・・」ゴクリ

健夜「(落ち着いて・・・あの子が間違っただけかもしれない)」

モブC「・・・・?」

健夜「(今度こそ、あの子は東を切る筈・・・!!)」

京太郎(6)「・・・・」スッ

健夜「(今度掴むのはリャンピン。今度こそ・・・)」

京太郎(6)「・・・・」つリャンピン

健夜「なっ!?」ガタッ

 ど、どういうこと?
 なんで、どうして・・・!? 

健夜「(もしかして、私の読みが間違っていた?)」

モブA「・・・・」ドキドキ

京太郎(6)「あっ・・・!」ナキガオ

健夜「!?」

 そうか、そういうことか。
 やはりあの子のミスだ。気づかずに自分の聴牌を流してしまった。

健夜「・・・」フフフ

 予想外のアクシデントだったけど、大丈夫。
 だって、私が次に手にする牌は・・・・

健夜「・・・」つサンピン

京太郎(6)「・・・・」グスッ

健夜「(あの意地の強い子なら、最後まで東に拘る筈・・・)」

 それなら、あえて東を切り、待ちをサンピンに変える。

健夜「・・・」アイコンタクト

モブC「・・・」コクリ

 次順でモブCが東を掴む。それを切れば、彼は納得する。
 自分が東を抱えていても意味はないと。
 その後に彼から直撃を取ればいい・・・

健夜「・・・・(ダメ、まだ笑っちゃ・・・)」プルプル

 今度こそ間違いない。
 彼からの直撃を・・・必ず取れる!

モブA「・・・・」

健夜「・・・・」つサンピン

京太郎(6)「くっ・・・くくくっ・・・・」ニヤリ

健夜「えっ?」

京太郎(6)「まるで白痴だな、お前」パタン

モブI「な、何よ・・・これ?」ビクッ

京太郎(6)「ロン。点数は・・・分からねーや」ポリポリ

モブA「三暗刻、三色同順、ドラ2 跳満ね~」ニッコリ

健夜「なっ!?」グニャ~

京太郎(6)「へー、そんなにあったんだ」ニヤニヤ

健夜「(ありえない、ありえない!!)」

 彼はただのタンヤオのみの安手だったハズ!?
 なのに、どうして・・・こんな・・・

健夜「・・・・」ブルブル

京太郎(6)「捨て牌から、相手の手の内を読む」

健夜「・・・」ビクッ

京太郎(6)「そんな回りくどいこと、俺には分からねーけど・・・」

健夜「・・・」

京太郎(6)「俺ならもっと、ストレートにやるよ」ニッ

健夜「・・・」プッツン

健夜「・・・・ねぇ、君。名前は?」ボソリ

京太郎(6)「ん? 須賀京太郎だ!」

健夜「ふーん、須賀京太郎君か・・・」ゴゴゴゴゴ

京太郎(6)「長野からわざわざ来たんだぜー」

モブA「あら~、凄いわね~」ナデナデ

京太郎(6)「ウェヒヒヒ・・・」ニヤニヤ

健夜「・・・そう、帰れるといいね」ゴゴゴゴゴ

モブI「ちょ、ちょっとあんた!?」ビクッ

モブC「ダメよ!! それだけは!!」ビクビク

健夜「できぬぅ!!」ゴゴゴゴ

京太郎(6)「!?」ビクッ

健夜「さぁ・・・君の親だね」ニッコリ

京太郎(6)「あ、あぁ・・・」ビクビク

モブA「健夜ちゃん・・・?」

健夜「・・・ふふふ」




【東四局 京太郎の親】

京太郎(6)「・・・・」ブルブル

健夜「どうしたの? そんなに震えて」

モブI「・・・」スッ つ發

健夜「・・・ポン」ニヤリ

モブC「この局面で・・・ポン?」

京太郎(6)「・・・」スッ つ中

健夜「ポン」ニッコリ

モブI「これは・・・?」

健夜「うーん、どうかなー」

モブC「(大三元・・・!?)」ビクビク

京太郎(6)「・・・」スッ つ白

モブA「・・・・・」ハッ

モブI「ばっ!? なんてこと!!」ガタッ

健夜「ねぇ・・・京太郎君」ボソリ

京太郎(6)「なんだよ・・・?」

健夜「大三元って役を知ってるかな?」ニッコリ

京太郎(6)「・・・知らない」

健夜「うん。その役はね、とっても大きな役なんだけど・・・」

 健夜の説明は、京太郎には勿論初耳だった。
 たとえツモ和了だろうと自分が責任払い。

 つまり、直撃となんら変わらないのだ。

京太郎(6)「そんな・・・」

健夜「残念だったね、京太郎君・・・ポン」

 白・發・中の三枚が彼女の手中に納まった。

京太郎(6)「・・・」スッ

健夜「悪いけど・・・これで、君にもう回ってこないよ」ニッコリ

モブI「・・・終わりね」

モブC「残念だったけど・・・」

健夜「私のツモは・・・發」

京太郎(6)「!?」ピクッ

モブA「あっ・・・・!?」

健夜「ふふふ・・・カン」

 無情にも重ねられる發。
 京太郎は何かを言いかけたが・・・そのまま押し黙る。
 もはや、今の彼にはどうしようもなかった。

健夜「じゃあね、須賀京太郎君」ニッコリ

モブA「あ、あぁ・・・・」ブルブル

健夜「ツモ、字一色、大三元。ダブル役満だね」

京太郎(6)「う、うぁぁ・・・」ガタガタ

健夜「ねぇ・・・? どうしたの? 君の負けだよ?」

京太郎(6)「ひっ!? く、くるな!?」ガタン

健夜「麻雀って楽しいよね? もっと、楽しもうよ」ニッコリ

京太郎(6)「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

モブA「・・・・」

京太郎(6)「うぅ・・・あぁ・・・」グッタリ

健夜「・・・もうおしまいか」

モブI「あ…あの女の目……養豚場のブタでもみるかのように冷たい目ね」ブルブル

モブC「残酷な目…『かわいそうだけど明日の朝にはお肉屋にならぶ運命なのね』ってかんじかしら」ブルブル

モブA「・・・・」ウツムキ

アナウンス『まもなく、女子の部 決勝戦が始まります。選手の方は・・・』

健夜「さぁ、行こうよ」ニッコリ

モブC「え、ええ」

モブI「はぁ、Mの奴はまたどこかで寝てるのね」ヤレヤレ

モブA「・・・この子はどうするのかしら?」

健夜「ロビーまで連れて行ってあげればいいんじゃないかな」

モブI「そうね、それがいいわ」

京太郎(6)「・・・・」ブツブツ


【十数分後 全国大会会場 ロビー】

京太郎(6)「・・・・」

須賀母「京太郎!! 起きなさい!!」ペシペシ

京太郎(6)「う、う~ん?」ムニャムニャ

須賀母「こら!! どこに行ってたのよ!!」

京太郎(6)「え? ここどこ・・・?」キョトン

須賀母「なに言ってるのよ! 晴ちゃんを応援しに来たんじゃない」

京太郎(6)「晴・・・姉ちゃん?」ポカーン

須賀母「いつまで寝ぼけてるのよ。ほら、もう帰るわ」スタスタ

京太郎(6)「うーん、何かあったような気がするんだけどなぁ」テクテク

 有り余る才能を持つ少年、須賀京太郎。
 その奇跡の才能は、皮肉にも同じ奇跡の天才によって封じられた。

 彼が再び麻雀牌を握るのは・・・まだ先のことである。

モブI「やったわね! 全国優勝よ!!」ニコニコ

モブC「ええ、頑張った甲斐があったわ」

モブM「あふぅ、M達なら当然なのって、Mは思うな」

モブA「・・・・」

健夜「Aさん・・・?」

モブA「健夜ちゃん、ちょっといいかしら?」

健夜「はい、いいですけど」スタスタ

モブA「みんなは、外してもらえる?」

モブI「・・・・いいわ」スタスタ

モブC「Aさんがそこまで言うなら」

モブM「どうでもいいってカンジかな、あはっ!」

スタスタ ガチャ バタン

モブA「・・・・行ったわね」

健夜「あの、どうかしたんですか?」

モブA「あのね、健夜ちゃん。落ち着いて聞いてほしいの」

健夜「・・・?」

モブA「あの時・・・あの子に勝った時の話よ」ボソリ

健夜「それが・・・?」キョトン

モブA「あの子の待ち牌・・・見てくれる?」

健夜「え・・・?」

モブA「まだ、誰もいじってないから。お願い」

健夜「・・・・」スタスタ

 あの、小さな少年が座っていた席。Aはその後ろにいた。
 Aは一体、何を見たのだろう・・・?

健夜「な、なにこれ・・・・?」ビクッ

モブA「ええ、そうなの。気づいたでしょ」

健夜「そ、そんな・・・馬鹿なことが!!」ガタッ

モブA「事実なの。彼はイカサマもしてないわ」

健夜「国士・・・十三面待ち!!」ドクン

モブA「そう。だけど、あの子は知らなかった・・・知らなかったのよ・・・」ジワッ

モブA「チャンカンを」

健夜「あ、あぁ・・・」ブルブル

モブA「あの時、あの子は和了を放棄して・・・白と中を切ったわ」

健夜「あぁぁぁ!!!」ガタガタ

モブA「あくまで、あなたから直撃を取る為に」

健夜「じゃあ、それじゃあ!! それじゃあ私は!!」バッ

モブA「ええ。あの対局、本当なら貴方の負けよ」

健夜「そんな・・・」ガクリ

モブA「ごめんなさい。本当なら、私が教えてあげるべきだったわ」

健夜「な、なんで・・・・?」ブルブル

モブA「もし、あそこで貴方が負けたら・・・決勝戦に影響したかもしれない。だから・・・」グスッ

健夜「私が・・・負けていた? あの子に・・・」

モブA「許してとは言わないわ。でも、覚えていて・・・」

モブA「貴方は・・・いえ、私達は・・・」

モブA「全国一位ではないわ」

健夜「う、ぅぅ・・・・いやぁぁぁぁぁぁ!!!」ダダッ

 なんで走り出しのか・・・自分でもわからなかった。
 ただ、あの子に謝りたかった。
 自分のちっぽけなプライドの為に・・・あの子を傷つけてしまった。

 あの子の・・・有り余る才能を潰してしまったのかもしれない。

 だから、だから謝りたかった!!


【全国大会会場 ロビー】


健夜「須賀・・・京太郎君!!」ハァハァ

 決勝戦が終わり、観客や選手たちが会場から出て行く。
 その数は目算できないほどに多く・・・とても、この中から彼一人を見つけることはできない。

健夜「そんな・・・」ガックリ

 もう、彼に会えないかもしれない。
 彼に負けたまま・・・私は、二度と彼と打てないかもしれない。

健夜「ごめんね・・・グスッ・・・ごめんね・・・」ポロポロ

 悔しかった。どうしようもなく、悔しかった。
 素人に負けたことじゃない。自分が負けたことじゃない。

 彼の才能を・・・潰してしまったことが悔しかった。

健夜「私・・・負けないから」ギュッ

 それは一つの決意。
 絶対に、破らないと決めた・・・目標。

健夜「私が世界で一番になれば・・・君がその上」ギュッ

健夜「私が君を・・・世界一位にしてあげるから!!」グッ

健夜「だから、お願い!! 麻雀をやめないで!!!」

 その願いが叶ったのか・・・あの少年は再び牌を握る。
 健夜自身もその後、誰ひとりとして負けることはなかった。
 そう、その少年と再開するまでは・・・・

京太郎(6)「・・・・」ムニャムニャ

  ~完~





【とある日 岩手の某所】

豊音「ふんふーん♪」カチャカチャ

塞「あれ、何してるの? ネトマ?」ノゾキ

豊音「うんそうだよー! とっても楽しいんだよー♪」ニコニコ

塞「へーっ」

シロ「だる・・・」ジーッ

豊音「あはは、ゼっちゃんってば凄いねー」ポケー

シロ「・・・・なんか怖い」

塞「傍から見れば、一人で喋ってるだけだしね」アキレ

豊音「これかなー。あわわっ、それはダメだよー!」プンプン

胡桃「(かわいい・・・)」ゴクリ

エイスリン「・・・」つ(ハートマークの絵)

豊音「あぁ! アカギさんってばずるいよー!」バタバタ

塞「こりゃ重症みたい」ホホエミ

トシ「あら、楽しそうでいいじゃないの」ニッコリ

豊音「よーし、私も負けないぞー!」グググッ

エイスリン「・・・・」つ(旗を振っている人の絵)

シロ「・・・だるくないかも」ニコッ

胡桃「頑張りましょー!!」

豊音「えへへ、ゼっちゃんてば褒めすぎだよー♪」


 今日も岩手は平和です。
 そして、今日も宮守のみんなは天使です。


 (終わり)



【とある日 長野の某所】

京太郎「うわぁぁぁぁ!! しまったぁぁぁあ!!」ウワァァァ

咲「きょ、京ちゃん? どうかしたの?」ビックリ

和「何か尋常じゃない様子ですね」

京太郎「優希のバカが、俺の制服にお茶をこぼしたんだよ!!」ウガー

優希「ごめんだじぇ、あ・な・た♪」テヘッ

京太郎「可愛くねーっての!! どうしてくれるんだよ!!」

久「何を慌ててるのよ。体操服に着替えればいいじゃない」ヤレヤレ

京太郎「それが実は・・・今日は体操服がないんです」ガックリ

咲「そういえば、そうだったね」アワレミ

まこ「なんじゃ京太郎。それなら、誰かに借りたらどうじゃ?」

京太郎「とは言っても、もう放課後ですから。残ってる連中はもう部活始めてますよ」ハァ

久「それなら、私の体操服を着る?」ウィンク

京太郎「えっ?」ムクムク

久「とは言っても、私のは体育の後だから汗臭いかもしれないわね」

京太郎「汗臭い・・・部長の体操服」ゴクリ

咲「だ、ダメですよ部長!!」クワッ

和「そうです!! 須賀君、それはダメだと思います!」クワッ

京太郎「でも、この濡れた服じゃ・・・」カゼヒクヨー

優希「うーん、どうしたもんかだじぇ」

まこ「京太郎、何か代わりの服は持っとらんのか?」

京太郎「いや、あるにはあるんですが・・・」

久「何か歯切れが悪いわね・・・」アヤシイ

京太郎「いや、実は・・・これなんですよ」



【ゼロスーツ】

和「・・・・いやっほう!!」グッ

咲「和ちゃん?」

和「あ、いえ・・・なんでもありません」

京太郎「流石にこの格好は・・・校則で禁止されてますし」オカシナハナシ

久「あら、校則ってのは破る為にあるのよ?」ニッコリ

優希「議会長ェ・・・」

まこ「なに、服が乾くまでの間じゃ」

和「そうすべきです。早く着るべきです。さぁ、ハリーハリーハリー!!」

咲「和ちゃん!?」

京太郎「わ、わかったよ。それじゃあ、着替えてきますね」スタスタ

ゆみ「では、私は撮影を担当しよう」スタスタ

モモ「腕が鳴るっす!」スタスタ

久「・・・・えっ!?」ビックリ

ゼロ「どうですか? やっぱり似合ってないですよね?」

咲「わー、やっぱり格好いいね」ニコニコ

優希「犬にしては上出来だじぇ」

ゆみ「・・・」パシャパシャ

モモ「・・・」パシャパシャ

久「このままマスコットにしようかしら」

まこ「それはいいアイデアじゃな、なぁ京太郎」

京太郎「そんなわけないですよ!」

和「・・・・・」ジーッ

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最終更新:2026年01月22日 23:59