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【東二局 大照の親】

大照「・・・・覚悟してもらう」スッ

京太郎「ついに・・・・照さんの親」ゴクリ

咲「怖い・・・」ブルブル

大京「さて、ここからが本当の地獄となるだろう」ニヤリ

大照「・・・・・」ゴゴゴゴゴ

京太郎「(なんだ、この嫌な予感は・・・)」ブルブル

大照「さぁ、始めるよ」

大照「・・・・」スッ

京太郎「(とにかく俺にできることは、照さんを聴牌させないこと!!)」スッ

大照「(コイツうっとうしい・・・・)」イラッ

京太郎「(咲、後は頼む!)」チラッ

咲「(うん。その隙に私がお姉ちゃんの親を流す!!)」ゴッ

大京「さて、できるかな? 咲」

咲「できなくても、やらなくちゃいけないから!」ゴゴゴゴ

大京「(ほう、ここで宝具を使うのか?)」ニヤリ

大照「・・・・」

京太郎「(まずい、これ以上は抑えられない・・・)」チラッ

咲「(大丈夫だよ、京ちゃん・・・私、必ず和了るから!!)」ゴッ

大京「・・・・来たか」

京太郎「よし、咲!! 見せてやれ!!」

大照「・・・・」ジーッ

咲「行くよ!! カン!!」


咲「もいっこカン!!」ゴッ

京太郎「ドラが四つ乗った!!」ニッ

咲「もいっこカン!! ツモ!!」ダァン

大京「これは、すさまじいな・・・」

咲「三槓子、リンシャン、ドラ8・・・三倍満です」ゴッ

京太郎「いいぞ咲!!」ニッ

大京「やれやれ・・・これでは虫の息だな、照」

大照「そうだね・・・・」ニッ

京太郎「・・・・なんで笑ってるんだ・・・こんな状況なのに・・・」ゾクゾク

大京「もう、準備は整ったな照・・・」

大照「うん。まさか、こんなに順調に切り札を使ってくれるなんて・・・」ニヤニヤ

咲「えっ・・・・?」

咲   25000→39000
大照  17000→5000 (ステータスダウン?)
大京  25000→19000
京太郎 32000→26000


【東三局 大京の親】

大京「照、もうその邪魔なスキルを片付けてくれ」

京太郎「邪魔なスキル?」

咲「もしかして、お姉ちゃんを包んでいるこの黒いオーラみたいなもの?」

大照「そう、これは私のスキルの一つ。でも、もう必要無いね・・・」ズズズッ

京太郎「!? こ、これは!?」ビクッ

咲「そんな!! どうして、お姉ちゃんが・・・・?」

京太郎「照さんが・・・・ヘルカイザー・・・・?」

京太郎「どういうことだ!? なんで、照さんが・・・!?」

大京「フッ、これを見ろ・・・」シュッ

咲「それは・・・プロ麻雀せんべいカード?」

京太郎「それがどうしたんだよ!」

大京「ちゃんと見てみろ」

京太郎「何・・・なっ!?」

咲「これは、お姉ちゃんのカード・・・?」

京太郎「その、圧倒的な強さから・・・数々のプロリーグを総なめにする・・・」

咲「いつしか、その圧倒的な強さ・・・無慈悲さから、畏敬の念を込めてこう呼ばれた」

大京「ヘルカイザーとな・・・」

大照「・・・・・」

京太郎「嘘だ!! だって、噂じゃヘルカイザーは男の筈だろ!?」

大京「確かに俺と照はこの時代で、数々のプロを倒してきた」

大照「・・・・」コクリ

大京「だが、プライドの高いプロのことだ。女に負けたとは言えなかったんだろう」ニヤリ

京太郎「そ、そんな・・・・」ガクッ

大京「さぁ、無駄話はここまでだ」スッ

京太郎「待て!! まだ話は・・・!!」

大京「続きを聞きたいのなら、俺達を倒せ」

京太郎「・・・・くっ!!」

咲「京ちゃん・・・・」

大京「さぁ、続きを始めよう」

大照「・・・・」

京太郎「上等だ!!! このまま飛ばしてやる!!」グッ

京太郎「(くそっ・・・この手じゃ・・・・)」

咲「(手は悪くないけど・・・お姉ちゃんが・・・怖い)」

大照「・・・・」ゴゴゴゴゴゴ

大京「照・・・もう少しだ。もう少しで・・・・お前は・・・・」ボソッ

京太郎「このままじゃ・・・」

咲「(私が、宝具を使えば・・・)」

咲「(まだ、様子をみなきゃ・・・魔力は残しておかないと・・・)」

大京「様子見か・・・それもいいだろう」

京太郎「くっ・・・(せめてコイツの親さえ流せれば・・・)」

大照「・・・・」

大京「だが、俺は手加減しない・・・!!」カッ

京太郎「この感じ・・・まさか!?」

咲「あっ・・・・」

大京「もう遅い!!」

大京「須賀京太郎が命じる・・・お前たちは、下がっていろ!!」キィィィィン

咲・京太郎「・・・・」キィィィン

京太郎「くっ!」メヲフセル

咲「あぁ・・・」ガクガク

京太郎「咲っ!?」

大京「流石にお前は避けたか。だが、一人でも効果は十分。そうだろ、咲?」

咲「はい、分かりました」ベタオリ

京太郎「ダメだ咲!! 負けるな!!」

咲「・・・・・」

大京「無駄だ。さぁ、お前の番だ・・・」

大照「・・・・早くして」

京太郎「やるしかない・・・俺一人でも!!」

京太郎「ここは、なんとしても流す!!」

大京「ほう、出来るかな・・・?」

咲「・・・・・」ボーッ

大照「・・・・」

京太郎「頼む・・・来てくれ!!」

大京「・・・・これは?」

京太郎「一度だけでいい・・・俺に力を貸してくれ!!」パァァァァ

?(須賀君、負けないでください・・・)

??(負けたらダメっすよ、須賀京太郎!!)

????(京太郎君、女の子を守るのは、男の仕事だよ)

京太郎「分かってるってぇええええの!!!!」ゴゴゴゴゴゴ

大照「!?」ビクッ

京太郎「うおぉぉぉぉ!! カン!!」ダァン!!

大京「まさか、この状況で引き当てるとはな・・・・」

京太郎「ハァハァ・・・リンシャンツモだ・・・」ゼーゼー

大照「・・・・」ビクビク

大京「(・・・・もう少しか)」グッ

咲「あ、あれ?」パチクリ

咲   39000→38200
大照  5000→4200 (ステータスダウン)
大京  19000→17500
京太郎 26000→29100


【東四局 京太郎の親】

京太郎「(咲はまだギアスの後遺症がある・・・俺がなんとかしないと)」

大京「やれやれ、今日はとんだ厄日だ」フゥ

大照「・・・・」

咲「きょ、京ちゃんごめんね・・・」ウプッ ←ノーテン確定

京太郎「無理するな咲・・・(この状況じゃ宝具は使えないな)」クッ

大照「・・・・それなら、私が使わせてもらう・・・」ゴゴゴゴ

京太郎「なっ!?」

大照「この力・・・とても綺麗ね」ニッコリ

咲「そんな・・・私の、宝具なのに・・・・」

大京「(さぁ、須賀京太郎・・・どう防ぐ?)」ニヤリ

京太郎「くっ!?」

京太郎「まずい、このままじゃ和了られる・・・!!」

咲「(しかも、これは結構大きくなる・・・!)」ビクッ

大京「ふっ、どうする須賀京太郎!」

大照「・・・・」ギュルギュル

京太郎「ちくしょう・・・せっかく追い詰めたのに・・・!!」

咲「京ちゃん・・・」

京太郎「何か・・・何か手は無いのか!?」ギュッ

キィィィィン

大京「なっ・・・!?」

大照「え・・・? それは・・・?」

京太郎「俺の指輪が・・・光ってる?」キョトン

咲「京ちゃん!? もしかして・・・!」

京太郎「ああ、もしかしたら・・・!!」

京太郎「よし、この力なら・・・防げる!!」

大照「あの指輪・・・・」ブルブル

大京「いかん!! やめろ須賀京太郎!!」

大照「いや!! いやああああああああ!!!」カッ

京太郎「なっ、間に合わない・・・!!」

咲「危ない!! 京ちゃん!!!」

咲「お願い!! 京ちゃんを守って!!」ピカァァァン

大照「!?」

京太郎「咲ぃぃぃぃぃ!!!!」

咲「ううっ・・・」ゲホゲホ

京太郎「大丈夫か、咲!?」サスサス

咲「う、うん! 大丈夫だよ・・・」ニッコリ

京太郎「ばーか、心配させやがって!」

大京「まさか、あれを防ぐとはな・・・」

咲「うん、だって・・・京ちゃんの為だから」ギュッ

京太郎「咲・・・ありがとう」ニッコリ

大照「・・・・・・」イライラ

大京「大分ご立腹だな、照」

大照「気に入らない。全部・・・壊す」ゴゴゴゴ

京太郎「照さん・・・そろそろ決着をつけましょう」

咲「・・・お姉ちゃん」

流局 咲のみノーテン

咲   38200→35200
大照  4200→5200
大京  17500→18500
京太郎 29100→30100


【東四局 一本場 京太郎の親】

京太郎「決着をつけるなら今か・・・?」ググッ

大照「・・・・・」ジーッ

咲「(できるなら、次で勝負を決めたい・・・けど、二人同時に飛ばすのは・・・)」ムズカシイ

大京「さぁ、早くしろ」ズイッ

京太郎「ああ、分かってる」グッ

大照「何もかも、全部壊す・・・」ブツブツ

京太郎「照さん・・・貴方に何があったのか、俺は知りたい」スッ

京太郎「(よし、いい感じだ・・・!!)」

大京「貴様一人だけ聴牌か・・・」フフッ

京太郎「なんだよ、強がりか?」

大京「ふふっ、あるいはそうかもしれんな・・・」ニヤリ

咲「京ちゃん、気をつけて・・・」

大照「・・・・」

大京「さぁ、須賀京太郎。和了るがいい」

京太郎「・・・・」

京太郎「(なんなんだ、この違和感・・・)」ウーン

大京「どうした、早くしろ」

京太郎「うるせーな、わかってるよ」ムカッ

大照「・・・・」

咲「(なんか・・・大人の京ちゃんの様子がおかしい・・・)」

大京「・・・・グッ」ハァハァ

京太郎「ん・・・?」

大京「くっ・・・・っ」ポロッ

京太郎「あ、それロンだ」パタン

咲「え、今の捨て牌だったの・・・?」

京太郎「ん? 違うのか・・・?」

大京「・・・・ああ、捨て牌だ。直撃でいい」

大照「・・・・」

京太郎「なんなんだ、一体・・・?」ウーン

咲   35200
大照  5200
大京  18500→10400
京太郎 30100→37200

【東四局 二本場 京太郎の親】

京太郎「(どうしたんだ、アイツ・・・絶対何かおかし)」ウーン

大京「・・・」

咲「京ちゃん、早く終わらせようよ・・・」

京太郎「ああ、そうだな・・・」

大照「この気持ちは何・・・? 私は・・・・」ブツブツ

大京「ふっ、照・・・そう急ぐな」

大照「・・・?」

大京「じきに、全てがよくなるさ・・・」ニコッ

京太郎「・・・・」

京太郎「(悪くないな。だけど、油断は禁物だ・・・)」

咲「(私もいい感じ・・・宝具は必要ないかな?)」

大照「・・・」チラッ

大京「ぐっ・・・」フラフラ

京太郎「おいお前、大丈夫なのか?」シンパイ

大京「人の心配より・・・自分の心配をしろ」ギロリ

京太郎「んだと!!」ガタッ

咲「京ちゃん! ダメだよ!」

京太郎「・・・ケッ!」

大京「(後少し・・・後少しなんだ・・・)」ゲホッ

大照「・・・・」

咲「(このままで行けるかな・・・?)」

京太郎「(今の俺には、役に立つ宝具が無い・・・ここが正念場だ)」グッ

大照「・・・・(私は・・・一体何をしているんだろう・・・?)」

大京「照・・・」ギュッ

咲「・・・?」

大京「さぁ、ケリをつけようか・・・」グググッ

京太郎「ああ。そうだな」

大照「(京・・・ちゃん・・・)」ズキッ

京太郎「ダメだ、和了れない・・・」クソッ

咲「ダメ、私も・・・」ガクッ

大照「(この迷いは・・・何?)」ギュッ

大京「どうした須賀京太郎? お前の力はこんなものか?」ハァハァ

京太郎「うるせー! すぐに飛ばしてやるから待ってろ!!」

大京「そうか、なら早くしてくれ・・・こっちは気が短いんでな・・・」ズキズキ

京太郎「お前・・・・」

大京「どうした? お前らしくない表情だな・・・」ククク

京太郎「う、うるせぇっての!!」

大照「・・・・」


流局

大京のみノーテン

咲   35200→36200
大照  5200→6200
大京  10400→7400
京太郎 37200→38200

【東四局 三本場】

京太郎「(なんか知らないけど、アイツの体調は悪いらしいな・・・)」

咲「(早く終わらせて、楽にしてあげないと・・・)」

大京「・・・・」

大照「さぁ、早く始めて」

京太郎「はい、それではいきます!」スッ

大京「・・・さて、どこまで踏ん張れるか・・・」ギリッ

大京「(ククッ、もうこれまでか・・・俺も・・・)」ブルブル

京太郎「(なんと聴牌まで漕ぎ着けた・・・けどこれで和了れるのか?)」

咲「(聴牌できない・・・ここで最後の宝具を使うべきなのかな?)」ウーン

大照「・・・・私は、宮永照。それ以上でも、それ以下でもない・・・」ブツブツ

大京「(照・・・君の為なら、俺は・・・)」グッ

京太郎「・・・・・」

咲「(大人の京ちゃん・・・苦しそう・・・。早く、休ませてあげなくちゃ・・・)」グッ

大京「・・・・」ズキズキ

咲「(だから、ここで私が決める!!)」ゴッ

京太郎「咲、決めるつもりか!?」

大京「(ああ、やっぱりお前は優しいな・・・咲。こんな俺の為に・・・)」ツー

大照「・・・・・」

京太郎「やれ! 咲!!」

咲「さぁ、行くよ!! カン!!」

大京「あぁ・・・俺を楽にしてくれ・・・咲」

咲「もいっこカン! もいっこカン! ツモ!!」ダァン

大京「ぐっ・・・」ズキズキ

大照「・・・・」

京太郎「いいぞ、咲!」グッ

咲「うん・・・でも、少し足りなかった・・・・」

大京「ふっ、十分じゃないか・・・」ズキンズキン

大照「・・・・」ブルブル

咲「ごめんね、京ちゃん・・・私、もう・・・魔力が・・・」フラフラ

京太郎「後は俺に任せろ咲。お前のくれたチャンス・・・俺が必ず、決めてみせる!!」

大照「・・・・咲、京ちゃん・・・」ボソッ


咲   36200→53100
大照  6200→1900
大京  7400→3100
京太郎 38200→30200



【南一局 咲の親】

咲「(私はもう主戦力になれない。後は・・・京ちゃんにかけるしかない・・・)」

大京「さぁ須賀京太郎。今度こそ引導を渡してくれ」ニヤリ

京太郎「へっ、急に弱気になりやがって! 言われなくてもそのつもりだっての!」

大照「私は、何がしたいの? なんで、戦っているの? 私は・・・」ブツブツ

咲「お姉ちゃん、決着をつけようね。【あの日のこと】も・・・」

大照「【あの日】・・・・」ズキズキ

京太郎「・・・・これで決める!!」

咲「(私はダメ・・・京ちゃんお願い!)」スッ

大京「・・・・」フラフラ

京太郎「(あの二人はもう戦えない。あと残っているのは・・・)」チラッ

大照「・・・」ジーッ

京太郎「照さん・・・・」グッ

照「・・・私は、私の為に戦う・・・」ボソッ

京太郎「照さん、勝負です!!」

大京「(やれ、もうひとりの俺・・・決着を・・・)」

京太郎「くそ!! またダメか!!」

大照「・・・」

大京「おいおい。ここぞという時に締まらない男だな、お前は・・・」フラフラ

京太郎「う、うるせー!!」

咲「仕方ないよ・・・」

京太郎「・・・・くそっ!!」

大照「まだ、まだ戦える・・・次は・・・私の親・・・」

京太郎「・・・負けるわけにはいかない!」


流局
咲・大京がノーテン

咲   53100→52100
大照  1900→2900
大京  3100→2100
京太郎 30200→31200

【南二局 照の親】

大照「ここからはもう、逃がさない・・・・」ゴゴゴゴゴ

京太郎「まずい! またカリバーを使う気か!?」

大京「(抗うのか照・・・だが、未来はもう・・・)」

咲「どうしよう京ちゃん。私はもう、魔力が・・・」

京太郎「(俺の新しい力を使えば、なんとかなるかもしれない・・・だけど!)」

大照「・・・・」

京太郎「これを使えば、もう俺は実質何も使えないことになる・・・」ゴクリ

大照「さぁ、どうするの?」

京太郎「ぐっ・・・・」

大照「もう終わりだよ・・・」ギュルギュル

京太郎「くそっ、考えてる暇はねぇ!!」

咲「京ちゃん!?」

京太郎「咲!! 技を借りるぜ!!」カッ

大京「そうだ・・・それでいい・・・」

京太郎「目覚めろ!! 全て遠き理想郷!!」

京太郎「うぉぉぉおぉぉぉ!!!」

大照「そんな、力が・・・押し返されて!!!」

京太郎「いけええええええ!!!」

咲「京ちゃああああああん!!!」


パラパラ・・・


咲「大丈夫、京ちゃん!?」バッ

京太郎「あぁ、なんとかなぁ・・・」ゲホゲホ

大照「そんな・・・私の力が・・・」ガクッ

大京「絆の力か。それが、お前の答えなのか京太郎・・・」ゲホッゲホッ

京太郎「ああ、これが俺の力だ・・・!」

咲「京ちゃん・・・」ギュッ

京太郎「咲の・・・おかげさ」

流局 全員ノーテン (京太郎のアヴァロンの効果)

咲   51600
大照  3400
大京  1600
京太郎 31700

【南三局 大京の親】

大京「さて、残りはもう二局か・・・」ゲホッゲホッ

京太郎「安心しろ。その前に終わらせてやる・・・」

大京「そうか、それはありがたいが。果たしてできるかな?」ニヤリ

京太郎「(この状況、照さんはカリバーを使ってきてもおかしくない・・・)」チラッ

大照「・・・・・」スッ

京太郎「・・・(使わないのか?)」

咲「(どういうつもりなんだろう・・・?)」

大照「・・・・」グッ

大京「照・・・お前、まさか・・・」

大照「御託はいい。早く続けて」

京太郎「はい・・・それじゃあ行きます」

咲「・・・お姉ちゃん・・・」

大照「咲・・・」

京太郎「くっ・・・(聴牌できなかった! このままじゃまずい!)」

大京「おのれ・・・このポンコツが・・・」ギリッ

咲「・・・【あの日】と同じだね、この状況」ボソッ

大照「・・・覚えてない」ギュッ

咲「嘘だよ。お姉ちゃんが、京ちゃんのことを忘れるわけがないもん・・・」

大照「覚えてない・・・!!」クワッ

咲「なら、これで決着つけようよ」スッ

京太郎「咲・・・?」

咲「ずっと・・・決着付けたかったでしょ?」

大照「・・・・・・・・分かった」

京太郎「これは・・・決まる」ゴクリ

大京「まさか、決着がこの二人でつくとはな・・・」

咲「さぁ、お姉ちゃん。勝負だよ・・・」

大照「勝つのは・・・私」

大照「ねぇ、咲・・・どうして私が、カリバーを使わなかったと思う?」ボソリ

咲「・・・・え?」

大照「どうして、わざわざ真剣勝負をしたんだと思う?」ニヤリ

咲「それは・・・」

京太郎「・・・ハッ!? まずい咲!! 早く決めろ!!」バッ

咲「え・・・?」キョトン

大京「まさか、照・・・!!」ザワッ

大照「もう・・・ゴールしてもいいよね・・・」ギュルギュルギュル

大照「出番だエア・・・真実を織るものとして、一つ教授したやるがいい・・・・」ギュルギュルギュル

京太郎「ダメだ咲!! 逃げろ!!!」ガバッ

咲「お姉ちゃん・・・・」

大照「さぁ、行くよ?」ニッコリ

照「苦しみ悶えて・・・」ゴッ

咲「お姉ちゃん・・・私の負けだね・・・」

京太郎「咲ぃぃぃぃぃぃ!!!!」

大京「ぐっ!!」

咲「きゃあああああ!!」

京太郎「ぐあぁぁぁぁぁ!!!」

京太郎「がはっ!!」ガクッ

咲「うぅっ・・・・」

大京「がぁぁっ・・・・」ガクガク


国士無双ツモ 役満


大照「ふふふっ、これでいいの・・・これで・・・」

大京「て・・・る・・・・ぐはっ!」チヘド

大照「さぁ、オーラスだね」ニッコリ

京太郎「流石だ・・・照さん・・・」

咲「本当に・・・勝てるの?」


咲   52100→44100
大照  2900→34900
大京  2100→-13900
京太郎 31200→23200


【南四局 京太郎の親 オーラス】

大京「(もう・・・眼も霞んできた・・・)」ガクガク

京太郎「これが、泣いても笑っても最後だ・・・・」

咲「京ちゃん・・・・」ギュッ

大照「私は負けない・・・絶対に・・・負けない・・・」ブツブツ

大京「けっ・・・ちゃ、ゲホッ、つけよう・・・」ブルブル

京太郎「・・・・ああ、今度こそな」

咲「うん。必ず・・・!!」

大照「私は咲を助ける、そして京ちゃんを手に入れる・・・そのためには・・・」ブツブツ

京太郎「・・・・?」

大京「(もうそこまで記憶が・・・)」フラフラ

京太郎「・・・・さぁ、最後の大勝負だ!」スッ

咲「うぅ・・・」ブルブル

大京「ハァハァ・・・・」ガクガク

大照「この二人はもう戦えない。残ったのは私達だけ・・・」

京太郎「照さん・・・俺、ずっと貴方を目標にしていました」

大照「・・・・」

京太郎「ここで、俺が勝てるとは限りません。もしかすると、負けるかもしれません」

咲「京・・・ちゃん・・・」

京太郎「でも、俺はもう逃げません。貴方を超えます・・・」

大照「なら、やってみせてよ・・・」ギュルギュルギュル

京太郎「行きます!!」ゴッ

大京「(勝て・・・京太郎・・・・!)」グッ

咲「お願い・・・神様・・・!!」

京太郎「・・・・照さん、俺の勝ちです」

大照「・・・・」ギュッ

京太郎「貴方は強かった。今まで会った人達の中でも・・・1、2を争うほどに・・・」

大照「なら、どうして勝てないの・・・? 私は・・・いつもいつも・・・」ポタッポタッ

大京「照・・・」

大照「いつも・・・咲にいいところを取られて・・・私は・・・私は何のために生まれてきたの・・・?」グスッ

京太郎「照さんは強いです。俺なんかよりも、ずっとずっと・・・」

大照「嘘・・・!! なら、なんで!? どうして私はいつも負けるの!?」

京太郎「それは・・・・分かりません」

大照「えっ・・・?」

京太郎「だけど、一つだけ言えることがあります・・・」

大照「・・・・」

京太郎「貴方の強さは、孤独の力です。それじゃあ、俺達には勝てない」

大照「孤独の・・・力?」

京太郎「俺の力は、咲、和、桃子、師匠、それからもっとたくさんの仲間たちのモノなんです!」

大京「・・・・絆か・・・」

大照「でも!! 私だって!! チームを組んで・・・!!」

京太郎「本当にそうですか?」

咲「・・・・うん。私も京ちゃんと同感だよ」

大照「・・・・咲?」

咲「お姉ちゃん。一度もちゃんと、大人の京ちゃんを見なかったよね?」

大照「・・・・ハッ!?」

咲「大人の京ちゃんはずっと、お姉ちゃんのことを見ていたんだよ・・・?」

大照「きょ、京ちゃん・・・・?」チラッ

大京「照・・・・・・ウグッ」ボロボロ

大照「あ、あぁぁ・・・・」ガクガク

京太郎「貴方は勝ちに拘るあまり・・・大切なモノを忘れていたんですよ」

咲「お姉ちゃんは、何の為に勝ちたかったの? 誰の為に・・・戦いたかったの?」

大照「わ、私は・・・私は!!」ブルブル

 私はただ・・・京ちゃんを取り戻したくて・・・
 もうあんな想いをするのが嫌で・・・
 なのに、なのにどうしてこんな・・・・

大照「あ、あぁぁぁぁぁああああ!!!」

大京「もういい、照・・・」ギュッ

大照「あっ・・・・」

大京「もう、いいんだ・・・」ギュゥウ

大照「京ちゃん・・・・・・・・暖かい」ツー

咲「よかったね・・・お姉ちゃん」グスッ

大京「ありがとう、京太郎。お前達のお陰で・・・照は元に戻った」ニッコリ

京太郎「別に・・・。それより、ちゃんと事情をきかせて貰えるんだろうな?」

大京「ああ、ちゃんと話すさ・・・照、お前にも聞いてほしい」

大照「うん・・・ごめんね、京ちゃん。ごめんね・・・」ギュッ

大京「もういいと言っただろう。この泣き虫が・・・」ナデナデ

大京「では、話すとしよう」ゲホゲホ

大照「京ちゃん・・・無理しないで」

大京「大丈夫だ。それよりも、覚悟をしておけ二人共」

京太郎「覚悟・・・?」

大京「今から話すことは、突拍子の無いことだからな」

京太郎「もうすでに突拍子のない話だっての!」

大京「ふん。ならば、よく聞け。なぜ俺達が未来から来たのか」

大照「なぜ、私があんな状態になっていたのか・・・・」ボソリ

大京「過去の俺自身である、お前を狙ったのか・・・。その答えだ」

咲「・・・・」ゴクリ

京太郎「覚悟はできてる。さぁ、話してくれ・・・」

大京「ああ。話すさ・・・話すとも・・・あれは・・・」


 そして、未来の俺は話し始めた。
 その、恐ろしい悲劇にまみれた物語を・・・

 まるで、自分自身に言い聞かせるように・・・



【現在 長野 ホテル】

京太郎(26)「あれは、大体十年前のことだった・・・」ブルブル

京太郎「十年前・・・」

京太郎(26)「全国大会の会場で・・・俺は、照さんと再開した・・・」

照(28)「京ちゃん・・・」ポロッポロッ

京太郎(26)「俺は浮かれていたよ、照さんに会えると思って無邪気に・・・ウグッ」ゴホッ

京太郎「お、おい!? 大丈夫か!?」

京太郎(26)「ああ。それが、悲劇の始まりだとも知らずにな・・・」ゲホッゲホッ


【20XX年 8月 全国大会会場】

京太郎「照さん、まだかなぁ」ワクワク

照「・・・・あ、京ちゃーん!」テクテク

京太郎「あ、照さん!」ニカッ

照「ごめんね、遅れちゃって」ニコッ

京太郎「いや、俺も今来たところっすから」ニッ

照「ふふっ、嘘つき。ずっと待っててくれたくせに」

京太郎「あははっ、バレました?」

 あの時は本当に楽しかった。
 以前と変わらない照さんにほっとした反面、嬉しくて浮かれていたんだろう。

京太郎「あ、そうだ! 照さんに会わせたい奴がいるんです!」

照「えっ? 会わせたい人?」キョトン

京太郎「おーい、そんな場所にコソコソしてないでお前も来いよ!」ニコニコ

咲「・・・・・」スッ

照「・・・・咲?」ザワッ

咲「うん、久しぶりだねお姉ちゃん・・・」ニッコリ

京太郎「じゃーん! ビックリしました? なんと咲も全国まで来たんですよ!」

照「・・・・・」

咲「お姉ちゃんには敵わないけど、私も頑張ってきたんだよ?」

京太郎「何言ってんだ、これまでずっと頑張ってきたじゃねぇか」ナデナデ

咲「も、もう! 恥ずかしいからそんなこと言わないでよ!!」プンプン

照「・・・・ふーん、頑張ったんだね、咲」

咲「うん。お姉ちゃんに会いたくて・・・」エヘヘ

照「・・・・ごめんね、京ちゃん。ちょっと咲と話させてくれない?」

京太郎「お? 姉妹水入らずの会話か、んじゃ邪魔できないな」スタコラ

照「ありがとう、京ちゃん。また後でね」ニッコリ

京太郎「はーい!」スタスタ

 思えば、この時に二人きりにするべきじゃなかった。
 そんなことをしなければ・・・あんなことは・・・・

咲「お姉ちゃん・・・? どうしたの?」キョトン

照「・・・言ったよね、咲。二度と私の前に現れないでって・・・」ボソリ

咲「えっ・・・・?」

照「なんで私の前に顔を出せるの? あんな・・・」ブルブル

照「あんな酷い事しておいて!!」ギロッ

咲「そ、それは・・・誤解で・・・」アタフタ

照「誤解? あれが・・・? あれが!?」バシッ

咲「きゃっ!」ペタン

照「何・・・? 私が知らないとでも思ってた? 約束も破ってさぁ・・・」ギリギリ

咲「うぐっ、くる・・・しぃよ・・・」バタバタ

照「またそうやってアンタは・・・イイトコ取りしていくんだね。いっつも、いっつも!!」バッ

咲「げほっげほっ! ち、違うよ・・・」ハァハァ

照「【あの日のコト】・・・またここで再現したいんでしょ?」ニッコリ

咲「あ、あれは・・・!!」

照「決勝戦で会おうね。今度は、負けないよ? 京ちゃんは私が手に入れるんだから・・・」ブツブツ

咲「お姉ちゃん・・・」グスッ

照「あはははっ、泣き虫の咲はいいよね。おかげで京ちゃんからべったりで!」バチン

咲「違う、違うのぉ・・・」ポロポロ

照「それじゃあね。決勝戦では私、大将で出るから」スタスタ

咲「待ってよぉ、お姉ちゃん・・・待ってぇ・・・」グスグス

照「バイバイ・・・」スッ

咲「・・・・私、どうすればいいの・・・」フラフラ


【翌日 全国大会 女子団体戦 決勝戦前】

久「ねぇ、須賀君!! 咲を見なかった?」アタフタ

京太郎「へっ? アイツいないんですか?」キョトン

優希「きっと迷子になってるだじょ!」

まこ「いかんのう。大将戦まで時間があるとはいえ、間に合わんかったら・・・」

和「私が捜してきます。副将戦までは時間がありますし」

京太郎「俺も行くよ。男子の決勝もまだ時間あるしな」

久「お願いね二人共。必ず捕まえてきてよー!」アセアセ

京太郎「はいはい、大丈夫ですって!」スタスタ

和「咲さん・・・どうしたんでしょうか?」

京太郎「なーんか嫌な予感がするな・・・」ウーン


【全国大会会場 ???】

咲「・・・お姉ちゃん」ボソリ

 私がいるから、お姉ちゃんが傷付くんだ。
 私がいたから・・・あの二人は・・・

咲「ごめんねお姉ちゃん。今、その罪を償うから・・・」ギシッ

 バイバイ。お母さん、お父さん。
 優希ちゃん、染谷先輩、部長、和ちゃん。

咲「それと京ちゃん・・・大好きだったよ」バンッ

 きっと来世では・・・幸せになれるから・・・

ギシッ ググググググッ 

プラーン プラーン

京太郎「たくっ、咲の奴どこに行きやがったんだ・・・」スタスタ

京太郎「とは言っても、こんな場所にいるわけ・・・・」

ポタ・・・ポタ・・・・

京太郎「ん? なんの音だ?」テクテク

ギィッギィッ ポタポタ・・・

京太郎「おーい、咲なのかー? いるなら返事――」スッ

京太郎「えっ・・・・咲?」バサッ

咲「」プラーンプラーン

京太郎「さ、咲ぃぃぃぃぃっ!!!!!」ダッ


【現在 長野のホテル】

京太郎「そんな・・・咲が自殺!?」ビクッ

咲「・・・・」ブルブル

京太郎(26)「安心しろ、死んではいない。発見が早くて、一命は取り留めた」

照(28)「私が、咲を追い詰めたから・・・」ウツムキ

京太郎「でも、無事だったんだろ!? なら!!」

京太郎(26)「無傷で助かったなら、これで終わりだろうな・・・これで」

咲「えっ・・・?」

京太郎(26)「続きがあるんだよ。まだな・・・」

照(28)「・・・」グッ


【20XX年 9月 某病院】

咲「・・・・」ピッピッ

京太郎「・・・咲、どうして自殺なんか・・・」

 あれから、一ヶ月経った。
 女子の全国大会は白糸台高校が優勝し、清澄は棄権した。
 男子の方も勿論、棄権した。とても麻雀が打てる状態じゃなかったからな・・・
 こうして俺たちの全国大会は終わり、何も残らなかった。 

 残ったのは、植物状態になった咲だけ。


京太郎「なぁ、咲・・・どうして、どうして俺に相談してくれなかったんだ?」

咲「・・・・」ピッピッ

 そんなに俺は頼りにならなかったか?
 そんなに、思いつめていたのか?

京太郎「くそっ!! 俺はなんでこんなに・・・」グスッ

ガラガラ

京太郎「!?」

照「あ、京ちゃん・・・」テクテク

京太郎「ああ、照さん。毎回どうも・・・」ゴシゴシ

照「京ちゃんの方こそ、毎日来てるって看護師さんが・・・」

京太郎「あははっ、俺はいいんですよ! 麻雀もやめてどうせ暇なんです!」ニカッ

照「・・・・・」

京太郎「あ、お花ありがとうございます! 花瓶変えてきますね!」スタスタ

照「うん、お願い・・・」

ガラガラ バタン

照「・・・咲、聞こえる?」

咲「・・・」ピッピッ

照「やっぱり、咲はずるいね・・・」スッ

照「結局また、自分の弱さを利用して・・・京ちゃんを独り占めした」グググッ

咲「・・・・」ピピッピピッ

照「ねぇ、このまま殺してあげようか? その方が、咲も楽でしょ?」

咲「・・・・」ピピピッピピピッ

照「嘘。殺してあげないよ・・・」パッ

咲「・・・・」ピッピッ

照「実はさっき、お医者さんに聞いたの。ある闇医者の手術なら、咲を治せるかもしれないって」

咲「・・・・・」ピッピッ

照「費用は一億だって。あははっ、保険はきかないのかな?」ニコニコ

咲「・・・・・」ピピッピピッ

照「ダメだよ。京ちゃんは渡さない。私がすぐに・・・一億稼いであげるから」ニッコリ

咲「・・・・・」ピピッピピッ

照「ねぇ、そうしたら・・・京ちゃんは私を見てくれるよね?」


【数ヶ月後 とある闇雀荘】

雀士「ば、馬鹿な!? なんでこんな場所にプロがいるんだよ!!」ガタガタ

照「どうでもいい。さっさとお金を置いて失せて」スッ

雀士「く、くそっ!!」バンッ

ヤクザ「照さん・・・いいんですかい? プロが顔出しで打って」

照「別に。名が売れてる方が人を呼べるから」

ヤクザ「流石は姐さんだ。これからもよろしくお願いしますぜ」ヘヘヘ

照「あと一千万・・・・もう少し、もう少しで・・・」ギュッ


【長野 某病院】

京太郎「・・・なぁ、咲。今日は雪が降るかもってさ」

咲「・・・・」ピッピッ

京太郎「最近は照さんも来てくれないし、少し寂しいよな」

咲「・・・・」ピピッピッ

京太郎「そーか、お前も会いたいんだよな、咲」

咲「・・・・」ピッピッ

京太郎「照さん・・・どうしちまったんだろう・・・・」


【一ヶ月後 長野 某病院】

京太郎「・・・・」スヤスヤ

咲「・・・・」ピッピッ

ガラガラ

BJ「ここか、患者の部屋は」

京太郎「ん・・・」パチッ

少女「ちぇんちぇー、なんか不良がいりゅー!」ユビサシ

京太郎「誰が不良だ!! てか、あんた誰?」

BJ「私はこの子の新しい担当医だ」

京太郎「担当医? あんたが・・・?」アヤシイ

BJ「どう思おうと勝手だがね、この世界で彼女を治せるのは私だけだと思うよ」

京太郎「え? 治せる!?」ビックリ

少女「BJちぇんちぇいは世界一の名医なのよさ!」

京太郎「あんたがあの・・・有名なBJ先生!? でも、医療費が・・・」

BJ「心配しなさんな。もう治療費は受け取っている」スッ

京太郎「1億もの大金を、一体誰が・・・?」

BJ「この子の姉さ。確かに一億受け取ったぞ」

京太郎「照さんが・・・一億も」ドクン

BJ「どうやって稼いだかは聞いていないが・・・恐らく、闇賭博だろう」

京太郎「あの照さんが!? そんな馬鹿な!!」

少女「BJちぇんちぇいに向かってバカとはなんなのよさ!!」ポカポカ

京太郎「でも・・・」

BJ「なんなら本人に会えばいい。君は治療の邪魔だ、出ていってくれ」スッ

京太郎「・・・・はい」スタスタ

ガラガラ バタン

京太郎「照さん・・・・」

 一体、どうやってそんな大金を・・・

照「京ちゃん・・・」スッ

京太郎「え? 照さん?」

照「よかった! 会いたかったよ!」タタッ

京太郎「照さん・・・本当なんですか?」

照「ん? 何が?」ニコニコ

京太郎「咲の治療費を・・・・一億、集めたのって」

照「うん。結構時間かかっちゃったけど、簡単だったよ」ニッコリ

京太郎「簡単って・・・プロの雀士の収入ってそんなに凄いんですか?」

照「ううん。裏の賭博で稼いだんだよ?」キッパリ

京太郎「なっ!? そんなの危ないですよ!!」

照「心配してくれてありがとうね。でも、大丈夫だから」

京太郎「はい。でも、これからはもう無茶しないでくださいよ?」

照「うん、その必要もないしね」

京太郎「だけどよかった。これで・・・咲が目覚めるんですね」

照「・・・本当に、よかったよ」ボソッ

京太郎「あいつ、起きたらとっちめてやんねぇとなぁ!!」

照「あのね、京ちゃん。咲のことより、実は私・・・京ちゃんのことが・・・」

京太郎「決勝戦の後に告白する予定だったってのに!!」

照「・・・・・・え?」ピタッ

京太郎「あっ・・・///」カァッ

照「今の・・・どういうこと?」ピクッ

京太郎「それはその・・・バレちゃ仕方ないっすね・・・//」タハハ

照「・・・・そうだったんだ・・・」

京太郎「あの、ずっと前から好きで!! 一緒にいたいって思ってたんです!」

照「・・・・・」ブルブル

京太郎「その、頑張り屋なところとか、実は泣き虫なところとかが放って置けないっていうか・・・」ポリポリ

照「もういい・・・」ボソッ

京太郎「・・・え?」ピタッ

照「私、帰るね・・・」フラフラ

京太郎「え、あの、照さん?」アタフタ

照「(あ、あははははっ、最初から勝目なんて無かったんだ・・・邪魔をしていたのは・・・)」

照「私の方だったんだ・・・」ポロッポロッ

雀士「・・・・・」ジーッ

照「死のう。咲と京ちゃんが幸せになるには・・・それしか・・・」

雀士「宮永照!! 死ねぇえええええ!!」ダダダッ

照「うわぁ、私って本当に・・・」

グサッ

照「幸せだなぁ」ブシュゥゥゥゥ

京太郎「照さん・・・俺の告白、分かってくれなかったのかな?」マッカッカ

京太郎「今度会った時に、もう一度ちゃんと言おう!」ウンウン

キュウカンデス! シュッケツガヒドクテコキュウビジャク!



【現実 長野のホテル】

京太郎(26)「とんだ悲劇だろう? いや、喜劇といったところか・・・」フフッ

咲「そんな、そんな・・・・」ブルブル

京太郎「なんで、こんな酷い・・・」グッ

照(28)「私達はすれ違い過ぎたの・・・【あの日】からずっと・・・」

京太郎(26)「だが、この悲劇はまだ終わらないんだ。これからが・・・本番だ」

京太郎「・・・・」



【20XX年 12月 長野の病院】

医者「・・・命に別状はありません」

京太郎「ほ、本当ですか!!」

 照さんが不審者によって刺された事件の翌日。
 俺は、咲の両親の代理で病院に来ていた。

医者「ですが・・・不幸な知らせもあります」

京太郎「え? 何か問題が!?」ビクッ

医者「実は、後遺症がありまして・・・」

京太郎「そんな!!」

医者「身体的な障害ではないのですが・・・あれは、口で説明するより見てもらった方がいいでしょう」

京太郎「はい!! すぐに会わせてください!!」

医者「では・・・こちらへ」スッ

京太郎「・・・・」ドクンドクン

ガラガラ

医者「君、ちょっと席を外してくれ」

ナース「あ、はい・・・」スッ

京太郎「照・・・さん?」

照「・・・・・・」

京太郎「照さん!!」バッ

医者「無駄ですよ。彼女は・・・何も反応しないんです」

京太郎「・・・・なんで、こんな・・・」

医者「感情を失ったとでも言いましょうか・・・」

京太郎「感情を?」

医者「医学的な見解では声も聞こえているし、目も見えているんです。ですが、精神に問題があるようで・・・」

京太郎「精神に・・・・」

医者「刺されたときの恐怖心からか、それとも、何か他の精神的ショックか・・・」

照「・・・・」

京太郎「・・・・・くそっ!! なんでだよ!!」ガッ

 これから、これから幸せになれる筈だったのに・・・!! 

 それからは、何も変わらない日々が続いた。
 ただ、看病の相手が咲から照さんに変わっただけ。

 俺はコンビニで夜勤のバイトをしながら、日中はずっと照さんの病室にいた。

京太郎「照さん、ほらごはんですよ」スッ

照「・・・・」モグモグ

京太郎「あははっ、こぼれてますよ」フキフキ

ガラガラ

咲「・・・・京ちゃん?」

京太郎「おう、咲。具合はいいのか?」ニッコリ

咲「うん。私は・・・後遺症も無いから」

京太郎「そっか・・・・そうだよな」

照「・・・・」

咲「ねぇ、京ちゃん。もうやめようよ」

京太郎「ん? 何をだ?」

咲「毎日お姉ちゃんの面倒を見て、夜はバイト。いつ寝てるの?」

京太郎「大丈夫だって。俺は昔から丈夫だろ?」ニッコリ

咲「でも!!」

京太郎「いいんだ・・・これが、俺なりの贖罪なんだ・・・」

咲「京ちゃん・・・・」

京太郎「なぁ、咲。俺は、このままでいい。ずっと、照さんといられれば・・・」

咲「私達はどうするの? 部活のみんなは・・・・?」グスッ

京太郎「ごめん。だけど・・・もうみんなの所には戻れない」

咲「うっ、ぐすっ・・・どうして、こうなっちゃったのかな?」ポロポロ

京太郎「ごめんな・・・咲」

咲「謝らないでよぉ・・・お願い、謝らないでぇ・・・」ヒックヒック

照「・・・・・」

 こうして、俺は照さんの面倒を見続けることになる。
 その間、照さんは一言も話さず、ただぼーっと窓の外を見ているだけだった。

 ただの一度も、俺を見ようとはしなかった。

【五年後 病院 照の病室】

京太郎「照さん、たまにはテレビでも見ましょうよ!!」

照「・・・・」

京太郎「ふーんだ、照さんが見なくても俺が見ますもんね」ピッ

テレビ<それでは、麻雀ニュースの時間です。今回の対局は・・・・

照「・・・・!!」ピクッ

京太郎「え・・・?」

テレビ<今年のプロリーグは熱いですねぇ・・・新人の勢いが・・・

照「・・・・・」ジーッ

京太郎「照さん・・・ハッ!?」スクッ

京太郎「ちょっと待っててください!!」タタッ

 その時俺は確信した。
 今まで、何事にも反応しなかった照さんの・・・唯一反応するもの。

 それは・・・麻雀。

京太郎「こ、これですか!?」ハァハァ つ麻雀牌

照「・・・・」スッ

 そっと・・・照さんが麻雀牌を手にとった。
 そして、まるで愛おしい我が子を撫でるようにしている。

京太郎「それじゃあ、俺と打ちましょう!!」

照「・・・・」コクリ

 俺にとっても久しぶりの麻雀は、とても楽しかった。
 照さんの強さは衰えておらず、自信のあった俺でも完封されてしまうほどだ。

京太郎「いやぁ、照さん強いですね」ニコニコ

照「・・・・ダメ」

京太郎「え・・・? 今、しゃべっ・・・」

照「もっと強い人・・・・・・戦う」ボソッ

京太郎「照さん・・・!?」

 それは五年ぶりに聞いた照さんの声だった。

京太郎「もっと強い人と戦いたいんですか?」

照「・・・」コクリ

 照さんは、麻雀をする度に感情を取り戻せるのか?
 そんな考えが、俺の頭をよぎった。

京太郎「それなら・・・」グッ

 その日から俺は、知り合いの麻雀部全員に連絡をとった。
 中には現役のプロを勤めている人もいたが、快く俺の誘いにのってくれた。

照「・・・次の人、お願い」

モモ「この人強すぎっす!!」

優希「うーっ、流石だじぇ」

久「それにしても須賀君、今まで私達を放っておきながら・・・なんで今更?」

京太郎「すいません部長。でも・・・どうしても俺はこの人を救いたいんです」

久「ずるいわよ須賀君・・・私達が・・・どんなに・・・あなたのことを・・・」ツー

京太郎「すいません、部長。でも俺は・・・・」

透華「水臭いですわ須賀京太郎!! 私でよければいくらでも・・・」

照「・・・ロン」

一「あ、透華の飛びだ」

透華「」チーン

照「次・・・」

 どれだけの対局をこなしたのか。
 気がつけば、知り合いの全員が照さんによって敗れていた。

照「・・・・今日はもう終わり?」

京太郎「ええ。もう全員帰りました」

 その頃には照さんもほとんど感情を取り戻し、以前ほどではなくても、確実に回復していた。

京太郎「でも、照さんはやっぱり強いですね」

照「・・・・・」

京太郎「俺も強くなって、照さんにいつか勝ちたいです」ニコニコ

照「・・・・ねぇ? 一つ聞きたいんだけど」

京太郎「はい、なんですか?」ニッコリ

照「貴方は誰なの・・・・?」

京太郎「・・・・え?」

照「ずっと私の傍にいるけど・・・弟? 妹なら知ってるけど」ボソリ

京太郎「そんな・・・照さん・・・」

 照さんは俺のことを覚えていなかった。
 何度俺のことを説明しても、彼女は首をかしげるだけ。

 俺は再び、絶望の底へと叩き落とされてしまった。

 もう、照さんを救えない。 これ以上何もできない。
 そんな絶望を抱えている俺の元に・・・ある話が転がり込んできた。


【病院 照の病室前】

京太郎「タイムマシン、ですか?」

透華「ええ、にわかには信じがたい話ですわ」

京太郎「そのタイムマシンがなんなんですか?」

透華「実は・・・」

 透華さんの話をまとめるとこうだ。
 龍門渕グループは人類史上発のタイムマシン開発を行っていた。
 だが、一向に実験は成功せず、赤字が出るばかり・・・

 そこで開発の資金提供をしてくれた企業に、タイムマシンの一号をプレゼントする企画を立てたらしい。

透華「既に、数百の企業から資金提供の申し込みが来ていますわ」

京太郎「はぁ・・・? それはおめでとうございます」

透華「そうじゃありませんのよ須賀京太郎。私は、貴方に資金提供をしていただきますわ」

京太郎「え? 俺が!?」

透華「ちなみに、一ヶ月に一億ずつ資金提供できれば合格ラインですわ」

京太郎「む、ムリですよそんなの!! というか、なんで俺なんですか!?」

透華「・・・彼女を救う為」ボソリ

京太郎「・・・・!?」

透華「ハギヨシ!!」パンパン

ハギヨシ「これは、照様と数々の麻雀プロの対局のグラフです」

 そんなのは見るまでもない、照さんの全戦全勝だ。

透華「そうじゃありませんわ。よくご覧になって」スッ

京太郎「これは・・・・」

ハギヨシ「対局中に照様が発した発言の回数。表情を変えた回数のまとめです」

京太郎「・・・・・」

透華「見ればお気づきでしょうけど、これには一定の法則がありましてよ」

京太郎「強い相手と戦うほど・・・感情を取り戻してる?」

ハギヨシ「その通りです」

透華「つまり、この世界で一番強い相手と、照さんを戦わせれば・・・」

京太郎「感情や・・・記憶が戻る?」

透華「ええ。今まで、私達龍門渕グループのマネージメントで戦ってきた強者達のお陰ですわ」ドヤ

京太郎「それなら、早く世界一位を!!」

透華「それは・・・もう遅いですわ」

京太郎「え・・・?」

透華「最後に戦った相手・・・それが世界ランク1位ですのよ」ウツムキ

京太郎「そ、そんな・・・それじゃあ!!」

透華「ええ。この時代では・・・もう照さんより強い人はいませんの」キッパリ

京太郎「この時代では・・・・」ギュッ

透華「何が言いたいのかお分かりかしら?」

京太郎「・・・・何時なんですか?」

透華「ちょうど十年前、伝説になった闇の雀士がいたそうですわ」アカギー

ハギヨシ「彼なら、あるいは・・・・」シゲルー

京太郎「・・・・分かりました。だけど、俺に一億なんて金・・・」

透華「稼げる場所がありますわ。ただし・・・命懸けの」スッ

京太郎「これは・・・地図?」

透華「地下デュエル闘牌場・・・恐ろしい賭け麻雀の場所ですわ」

京太郎「賭け麻雀・・・」

ハギヨシ「ここなら、一ヶ月で一億稼ぐことも可能です。ただ・・・」ウツムキ

透華「いつ死んでもおかしくありませんわ」キッパリ

京太郎「・・・・ありがとうございます。何から何まで・・・」ニッコリ

透華「あなた・・・死ぬつもりなんですのね」

京太郎「安心してください。俺は、絶対に死にませんから・・・」

ハギヨシ「須賀君・・・」

京太郎「何がなんでも過去に戻って見せますよ・・・(そうすれば、過去の俺に・・・)」ギュッ

透華「幸運を・・・祈っていますわ」

京太郎「何がなんでも、生き延びます。絶対に・・・」

照「・・・・・」

 それからは、地獄の日々だった。


【地下デュエル闘牌場】

京太郎「・・・・」スッ

雀士B「それだ! ロン!」

京太郎「ぐあわあああああああああ」ビリビリビリ

雀士C「クックック、まだまだこれからだぜぇ・・・」

 いくら全国経験者とはいえ、それは数年以上前の話。
 ブランクがある上に、闇を生き残っている連中を相手にしないといけない。

 死なないように逃げ回るので、毎日必死だった・・・・

京太郎「ハァハァ、まだ・・・まだ・・・」

雀士D「ククク、甘ちゃんめ!! このままくたばりなぁ!!」

京太郎「俺は・・・負けたくないぃぃぃ!!!」カッ

雀士B「なっ!?」

 何人も人を殺した。
 間接的とはいえ、その時の感触は今でも覚えている。

 誰もが、闇に飲まれ・・・地獄へ叩き落とされていく。
 俺はいつしか・・・人を殺すことに何も感じなくなっていた。

雀士K「嫌だ!! 死にたくない!! 死にたくない!!!」

京太郎「・・・・ゴミが・・・」

雀士F「あ、悪魔だ・・・」ブルブル




【さらに五年後 龍門渕グループ 開発室】

京太郎(26)「どうだ・・・これで満足か?」イチオクノトランク

透華「ええ、十分でしてよ。とは言っても、もう完成しているのですけど」

京太郎(26)「そうか。ようやく・・・完成したのか」ゲホッゲホッ

透華「具合が悪いのでしたら、人を呼びますわ」

京太郎(26)「そんなことはいい。それよりも・・・早く用意しろ」

透華「貴方・・・変わりましたわね・・・」

京太郎(26)「ふん。お前の方こそ、なんでオレにここまで協力した?」

透華「鈍い人は嫌われますわよ。さぁ、早くどこへなりとも行けばいいんですわ」プイッ

京太郎(26)「ああ、そうさせてもらう・・・」ツカツカ

照(28)「これに乗れば・・・強い人と戦える?」

京太郎(26)「そうだ。きっと、お前を満足させてくれるさ」

照(28)「うん、楽しみ・・・」スッ

ハギヨシ「透華様、宮永咲様がお見えになっていますが・・・」

透華「・・・・ですってよ?」

京太郎(26)「・・・オレにはもう関係無い。さぁ、照。行こう・・・」

照(28)「うん・・・」

ガチャッ ウィィィィン

透華「期間は一ヶ月。十年前にいられるタイムリミットですわ」

京太郎(26)「戻る時はどうすればいい?」

透華「勝手に戻ってきますわ。入浴中やトイレの最中に転送されないように気をつけなさい」

京太郎(26)「そうか、ありがとう透華」

透華「ええ、お気を付けて」

ブゥゥゥゥゥゥン ギュイイイイイン

京太郎(26)「・・・・ぐっ!!」

照(28)「・・・・っ!!」

京太郎(26)「飛べよぉぉぉぉぉ!!」

ゴゴゴゴゴゴゴッ 

バシュッ!!

ハギヨシ「消えた・・・!?」

透華「どうやら成功のようですわね」ホッ

ハギヨシ「頑張ってください・・・須賀君」

透華「勝ちなさい京太郎。自分自身の宿命に・・・・」


【現在 長野のホテル】

京太郎(26)「そして、俺たちはこの時代にたどり着いた・・・」ゲホッゲホッ

京太郎「そんなオカルトみたいなこと・・・ありえないって思うけど・・・」

 信じるしかない。いや、信じざるをえなかった・・・
 こいつの瞳は、嘘をついているようには思えない。

咲「そんな・・・こんな話ってないよ・・・」グスグス

照(28)「私が弱かったから・・・そのせいで・・・」

京太郎(26)「悪いのは照じゃない。全部、俺の弱さのせいだ・・・」

京太郎「お前・・・」

京太郎(26)「この時代にたどり着いた俺達は、早速・・・様々なプロ雀士達と戦った」

咲「それが、ヘルカイザーの噂の真実・・・」

京太郎(26)「この時代は俺たちの時代とは、少し違ってな・・・麻雀のレベルが桁違いだった」

京太郎「そうなのか・・・?」

京太郎(26)「ああ。まるで、俺のいた世界はベリーイージーさ・・・」ガハッ

照(28)「京ちゃん!」

京太郎(26)「・・・おかしな話だ。弱かった頃の俺を殺せば、全てが終わると思っていたのに・・」

京太郎「・・・」

京太郎(26)「この時代の俺は、照に勝てるかもしれない才能を持っていた・・・」ゲホッゲホッ

咲「もしかして・・・だから・・・?」

京太郎(26)「そうだ・・・お前を必要以上に挑発したのも・・・刺激したのも・・・」

京太郎「全部、俺を強くする為だったのかよ!?」

照(28)「本当はね・・・こっちの京ちゃんも凄い才能を持っていたの」

京太郎(26)「・・・・」

照(28)「でも、私の世話で成長期を逃して・・・闇闘牌で体をボロボロにして・・・」グスッ

京太郎(26)「いいんだ照。もう、いいんだ・・・」ツー

咲「大人の京ちゃん・・・」

京太郎(26)「京太郎・・・お前に言っておく」

京太郎「・・・なんだ?」

京太郎(26)「お前は俺とは違う。きっと・・・照を救える。だから・・・」

照(28)「京ちゃん・・・」ギュッ

京太郎(26)「そういえば、最後の賭けの精算をして・・・いないな・・・」

京太郎「おい、命の事を言ってるなら・・・そんなもんいらねーよ」

京太郎(26)「ふっ、約束は約束だ。どの道俺は・・・長くないんだ」

照(28)「えっ・・・・?」

京太郎(26)「タイムマシンに乗る前に・・・医者に言われたんだ・・・グハッ」チヘド

咲「だ、大丈夫!?」ビクッ

京太郎(26)「俺の余命は一ヶ月・・・そう、今日で終わりだ」ゲホッゲホッ

京太郎「おいおい・・・嘘だろ?」

照(26)「嘘だよね・・・? そんなの・・・嘘だよね?」プルプル

京太郎(26)「自分のことは・・・グッ、自分が一番・・・よく分かる・・・」

京太郎「おい!! ふざけんな!! まだ俺は・・!!」

京太郎(26)「京太郎・・・最後に頼みがある・・・」ブルブル

京太郎「なんだよ!? 俺に出来ることなら、なんでもする!!」

京太郎(26)「あぁ・・・須賀、京太郎が命じる・・・」ボソリ

京太郎(26)「生きて・・・背負い続けろ・・・・彼女達の愛を・・・」キィィィィン

京太郎「ああ。そのギアス・・・・しかと受け取った」グッ

京太郎(26)「そうか・・・負けるなよ・・・運命に・・・」メヲトジル

照(28)「京ちゃん・・・ダメだよ・・・目を開けてよ・・・!!」

京太郎(26)「照さん・・・もう一度・・・聞いてもらえますか?」ボソッ

照(28)「うん!! 何度でも聞くから!! お願い!! 目を開けて!!」

京太郎(26)「俺・・・照さんの傍にいられて・・・・幸せでした・・・」

照(28)「うん・・・うん!!」

京太郎(26)「ずっと・・・好き・・・でした・・・・」ガクッ

照(28)「あ、あぁ・・・京ちゃん? ねぇ、京ちゃん・・・?」ユサユサ

京太郎(26)「・・・・・・」

京太郎「・・・・っ!?」メヲフセル

咲「そんな・・・! いや、いやぁああああ!!」

照(28)「ねぇ、起きてよぉ・・・京ちゃん・・・ねぇ・・・!」ユサユサ

京太郎(26)「・・・・・」

照(28)「私も大好きだよ、京ちゃん・・・だから・・・ねぇ、起きてよ・・・!」

京太郎「照さん・・・もう、やめてください・・・」

照(28)「いや!! 絶対に離れない!! 京ちゃんは、京ちゃんは・・・!!」

咲「やめて・・・お姉ちゃん・・・」

照(28)「神様!! 京ちゃんを助けてよ!! なんでも!! なんでもするから!!!」

京太郎「そんな・・・神なんて・・・・」

おーっほっほっほっほ!!!! 今、なんでもするとおっしゃいましたわね!

京太郎「え・・・?」

???「全く、様子が気になって来てみれば・・・案の定ですわね」ヤレヤレ

照(28)「あ、貴方は・・・?」

???「ヒーローは遅れてやってくるもの!! そう、この私・・・」

透華(27)「龍門渕透華のように!!!」バーン

京太郎「透華さん!?」ビックリ

咲「・・・誰?」キョトン

照(28)「貴方・・・どうして?」

京太郎「未来の、透華さん・・・?(まるで成長していない・・・胸が)」

透華(27)「実は、彼を連れ戻しに来ましたわ」

照(28)「でも・・・京ちゃんはもう・・・」ウツムキ

透華(27)「ああ、このスケコマシの余命宣告なんて、嘘ですの」アッケラカン

京太郎「・・・え?」

透華(27)「私が医者に余命を一ヶ月と言わせましたの。本当なら、あと二ヶ月は生きますわ」

咲「え・・・? なら・・・」

透華(27)「ほら、起きなさい・・・!!」カミヲヒッパル

京太郎(26)「いててて!!! 何するんだ!!」ガバッ

照(28)「え・・・?」キョトン

京太郎(26)「・・・・あれ? 俺生きてる?」

透華「やれやれですわ・・・」

京太郎「この野郎!! 心配させやがって!!」

咲「よかった・・・よかったよ・・・」エグエグ

照(28)「京ちゃん・・・返事も聞かないで逃げるなんて・・・ひどいよ」ギュゥ

京太郎(26)「すいません・・・でも、どうせ俺は死ぬんです。だから・・・」

照(28)「関係ない!! 私は京ちゃんが好き!! 例え・・・短い間でも、一緒にいたいの!!」

京太郎(28)「でも、たった二ヶ月で俺は・・・」

透華(27)「死にませんわよ、別に」

京太郎(26)「そう、俺は死なないんです・・・・って、え?」パチクリ

京太郎「ど、どういうことなんだ!?」

透華(27)「あら、覚えていませんの? タイムスリップする前に・・・・」

~~京太郎(26)「どうだ・・・これで満足か?」イチオクノトランク

~~透華「ええ、十分でしてよ。とは言っても、もう完成しているのですけど」

透華(27)「つまり・・・私はあなたから一億余分に受け取っていますわ」

京太郎(26)「それが・・・どうしたんだ?」

照(28)「あっ!! い、一億あれば・・・・!!」ハッ!?

透華(27)「さぁ、戻ったら手術ですわよ? BJがお待ちですもの」ニッコリ

京太郎(26)「お、俺・・・助かるのか?」

京太郎「や、やった!!!」

咲「よかったね、お姉ちゃん・・・!!」

照(28)「う、うぅぅ・・・うわぁぁぁぁぁん!!!」ダバダバ

京太郎(26)「照さん・・・ありがとう・・・ありがとう・・・」ギュウウ

 こうして、未来の俺との勝負は幕を閉じた。
 誰も欠けることなく、俺たちは・・・真実を知ったんだ。



【長野 ホテル】

京太郎(26)「悪かったな、今まで・・・俺はお前を利用した・・・」

京太郎「ふん、気にしてんじゃねーよ。俺のやったことを、自分で責めらねぇっての」ニヤリ

京太郎(26)「ああ、ありがとな」ニッ

照(28)「咲、この時代の私は・・・【あの日のこと】をまだ恨んでる」

咲「うん・・・あれは、私が悪かったから・・・」

照(28)「ううん。あれは、咲の優しさに気付けなかった私も悪いの。だから・・・」

咲「未来のお姉ちゃん。私・・・必ずお姉ちゃんを止めてみせるよ」

照(28)「咲ならできるよ。私の、可愛い妹だもん」ギュッ

咲「お姉ちゃん・・・」ギュウウ

透華(27)「感動のシーンを邪魔する気はありませんけど、もう時間でしてよ」

照(28)「それじゃあ、バイバイ咲」

咲「うん、未来で会おうね」ニッコリ

京太郎(26)「京太郎、お前は強くなったな・・・恐らく、この世界の誰よりも」

京太郎「そうかな・・・?」ポリポリ

京太郎(26)「必要ないかもしれんが・・・貰ってくれ・・・俺の、力だ」カッ

京太郎「・・・これは!?」ギュイィィィィィン

京太郎「・・・お前の宝具と、ギアス・・・確かに受け取った」キリッ

京太郎(26)「ああ、お前ならやれるさ・・・頑張ってくれ」スゥッ

透華(27)「さぁ、戻りますわよ!!」

京太郎(26)「じゃあな。照を救ってくれて・・・ありがとう」ニッコリ

京太郎「おう! お前も、照さんを泣かせるなよ!」グッ

京太郎(26)「当たり前だっての!」ニカッ

 ゴゴゴゴゴ
 スゥゥゥゥゥ・・・・・

 それは・・・まるでひと時の夢のような光景だった。
 光となって消えていく三人。最初から、そこにいなかったようにも思えた・・・

咲「行っちゃったね・・・」

京太郎「ああ。無事に帰り着いてるといいんだけどな・・・」

咲「きっと、大丈夫だよ。そんな気がする」フフッ



【清澄高校 通学路】

京太郎「今日は色々あったな・・・」テクテク

咲「うん。なんだか、夢みたい」

京太郎「ははっ、そうだったらそれはそれで面白いぜ」

咲「もう、茶化さないでよ!」プンプン

京太郎「・・・・」

咲「・・・・?」

京太郎「・・・・なぁ、咲」ピタッ

咲「え? どうかしたの?」

京太郎「アイツの言ったこと、俺なりに考えてみたんだ・・・」

咲「・・・」

京太郎「俺ってば、馬鹿でスケベで・・・優柔不断で・・・」

咲「自覚あったんだ・・・」ボソッ

京太郎「げふん! とにかく、好きな女の子を一人に絞るなんてできないんだ・・・」

咲「・・・・うん」ウツムキ

京太郎「だけど・・・俺、やっとわかったよ」ダキッ

咲「うぇ・・・!?」ドキドキ

京太郎「俺が、一番好きなのは咲・・・お前なんだ」ギュウ

咲「きょ、京ちゃん・・・・///」カァッ

京太郎「今日、一緒にいて気づけたんだ。咲・・・お前が好きだって」

咲「で、でも・・・そんなの・・夢だよ・・・むぐっ」

チュゥゥゥゥ

京太郎「これでも、夢だと思うか?」ドキドキ

咲「ふぁ・・・京ちゃん・・・」トローン

京太郎「和も、モモも・・・師匠も。みんな、俺の大好きな人達だ」

咲「うん・・・」

京太郎「でも、やっぱり一番はお前なんだ!」

咲「京ちゃん・・・私、嬉しいよ・・・・//」ギュウウ

京太郎「咲・・・・」

咲「ねぇ、京ちゃん・・・お願いがあるの」モジモジ

京太郎「お願い? なんだ・・・?」

咲「さっきのが夢じゃないって証拠に・・・もう一度、キスして?」ウルウル

京太郎「・・・何度でもしてやるさ・・・」チュッ

咲「んむ・・・京ちゃん・・・大好き・・・」ニッコリ

京太郎「俺もだよ・・・咲」ニッコリ



【二十三日目 京太郎の寝室】

京太郎「ふぃー、さっぱりした」フロアガリ

 未来の俺との決着、咲への告白。
 今日一日だけでどっとイベントが押し寄せてきたな・・・

京太郎「でも、もう俺は一人じゃない」グッ

 咲がいる。みんながいる。
 照さん。俺は・・・貴方にあって全てを終わらせます。

京太郎「このペンダントに誓って・・・・」ギュッ

ペンダント「・・・・・」キラーン

京太郎「さて、もう寝るかな・・」

携帯「」ブーブーッ

京太郎「うん? メールか・・・・」カチカチ

携帯「」サキカラダヨー

京太郎「さ、咲からか・・・・」ドキドキ

 さっきは勢いであんなことしちまったからな・・・
 一体なんて送ってきたんだ?

京太郎「怖いけど・・・ちゃんと読まなきゃいけないよな」ゴクリ

京太郎「なになに・・・」カチカチ

件名:大好き

本文

 今日は色々あったけど、すごく幸せだったよ。
 京ちゃんの本音が聞けて、キスも・・・できたし。

 だけど、私だけ幸せになっても・・・ダメなんだよね。
 お姉ちゃんとも向き合って・・・仲直りしないとダメだもんね。

 だから・・・私頑張る。
 京ちゃんの為にも、自分の為にも・・・。

 お姉ちゃんも、みんなで幸せになりたいね。

京太郎「みんなで幸せになりたい・・・か」カチカチ

 そうだよな。照さんも、和も照も師匠も・・・

京太郎「みんなを、俺が幸せにしないとな・・・」グッ




【東京 某所】

照「・・・・」

照「咲、京ちゃん・・・・」

 何が正しいのか分からない。
 咲達の経験したことが本当だとしても、それは・・・確実に起きるとは限らない。

照「でも・・・このままじゃ京ちゃんが取られちゃう・・・」ブルブル

 嫌だ。
 もう、あんな想いをするのは・・・・
 絶対に・・・・嫌だ。

照「咲・・・私は・・・負けないよ?」フフッ

 たとえ、咲を○してでも・・・・
 京ちゃんはワタサナイ・・・



【二十四日目(木) 清澄高校通学路】

京太郎「ふわぁぁ・・・眠い」ネムネム

 昨日はかなり魔力を消費したからな・・・結構寝たのに辛い。

京太郎「なんかこう、魔力を回復できるようなもんねーかなー」

 なんて、そんな都合のいいことがあるわけ・・・・

エロ本「」ワーオ

京太郎「・・・・こ、これは・・・」ゴクリ

 まさか、こんな道の真ん中にエロ本が落ちているとは!

京太郎「・・・・もし、小学生が拾ったら問題だよな?」ウンウン

京太郎「だから、俺が拾って処分しないと・・・」ソウダソウダ

京太郎「・・・・」ヒョイ

???「・・・・あっ」

京太郎「えっ!?」ビクッ

モモ「ふーん・・・そんなのが趣味なんすか?」ジトーッ

京太郎「ばっ、これは、ちがっ!!」ブンブン

モモ「・・・・影の薄い巨乳女子高生を、拘束レ○プ!!」

京太郎「・・・・・誤解だ。これは、その・・・」

モモ「す、須賀京太郎はこんなのが、好きっすか・・・///」カァッ

京太郎「いや、これには海底よりもふかーい理由があってだな!!」アセアセ

モモ「い、いいっすよ・・・」モジモジ

京太郎「・・・・え?」

モモ「須賀京太郎がしたいなら・・・こんなプレイも・・・」モジモジ

京太郎の京太郎「Standing by・・・」ムクムク

モモ「や、優しく・・・してほしいっす・・・///」ウワメヅカイ

京太郎の京太郎「Complete・・・」ギュィィィィン

京太郎「・・・・も、モモ!!」ハァハァ

モモ「なーんて、嘘っすよー!!」ガチャリ

京太郎「えっ・・・!?」ビクッ

モモ「ふふっ、変質者は逮捕っす!!」ニヤリ

京太郎「なんだこれ!? 手錠!? あれ、でも鎖が無い・・・」

モモ「実はこれ手錠のパーツなってて・・・ほら、私がもう片方を付けてるっすよ」チャリ

京太郎「おー、お揃いだな!」ニカッ

モモ「須賀京太郎へのプレゼントっす!」

京太郎「おう、ありがとな。かっけぇなこれ、大切にするぜ!!」

モモ「へへっ・・・カップルみたいっすね//」カァッ

京太郎「・・・//」カァッ

アクセサリ「お熱いな、お二人さん」ヤレヤレ

京太郎「なんだかこのアクセサリ、生きてるみたいに暖かいな」

モモ「そう言われるとそうっすね」フムフム

京太郎「なんだか、力が湧いてきた気がするよ・・・」ゴッ

京太郎「なんだか・・・力が湧いてくるよ」ムキッ

モモ「須賀京太郎の体が大きくなってるっす!」キラキラ

京太郎「そうか? 自分じゃ分からないが・・・」

モモ「鎖に繋がれてムキムキ・・・・ちょっと蹴り技を・・・」リーガル

京太郎「アリシアァァァァ!!」オオツカボイス

モモ「おお、なんか凄いっす!!」ドキドキ

京太郎「って、こんなことしてる場合じゃねぇっての!」アセアセ

モモ「うげっ、もうこんな時間っすか!?」ビクビク

京太郎「それじゃあモモ!! また近いうちに鶴賀に行くから!」タタッ

モモ「期待して待ってるっす!!」ダダダッ

智美「ワハハー、早く乗って欲しいぞ」ブーン

モモ「恩に来るっすー!」ガチャン

京太郎「俺も急がないと・・・!!」

車<ブロロロ   ○<ア、イヌハッケンダジョ! オーイ

   車ドンッ☆彡○<タコスッ!? ズザァァァァァ!!  

京太郎「ん? 今何か聞こえたような・・・?」


【清澄高校 廊下】

京太郎「ふぅ、なんとか間に合ったか・・・?」アセアセ

優希「お、おはようだじぇ・・・」フラフラ

京太郎「ん? おい、どうしたんだ優希! こけたのか?」パッパッ

優希「うぅっ・・・私が急に飛び出したのがいけないんだじょ・・・」グスグス

京太郎「あーもう、泣くなっての! ほら、鼻水かめ」ティッシュ

優希「・・・」ズビー

京太郎「ほらほら、顔も汚して・・・」フキフキ

優希「・・・そ、そこまではいいじぇ・・・//」カァッ

京太郎「いいわけあるか。こら、じっとしてろ」ズイッ

優希「あぅ・・・(か、顔が近いじぇ・・・)」ドキドキ

京太郎「全くお前は・・・」フゥ

京太郎「手のかかるご主人様には・・・」ズイッ

優希「うぇっ!? きょ、京太郎!?」ドキドキ

京太郎「お仕置きが必要だな」チュッ

優希「」ビクッ

京太郎「あはははっ!! この間のお返しだ!!」ニヤリ

優希「あ、あぅ・・・//」モジモジ

京太郎「えっ? 何このマジな反応・・・」ビクッ

優希「京太郎・・・私は・・・ダメな飼い主だじょ」ボソリ

京太郎「え、あ、うん」

優希「だからその、もっと・・・お仕置きして欲しいじぇ」モジモジ

京太郎「な、何言ってんだ! 飼い主ってのは冗談で・・・」アタフタ

優希「じゃあ、私をペットにしてほしいじょ・・・・?」ウワメヅカイ

京太郎「」ムクッ

京太郎の京太郎「Start Up」ゴッ

優希「うぅ・・・京太郎ぉ・・・!!」ギュッ

京太郎「・・・・赦そう・・・全てを・・・」ツー

京太郎の京太郎「Time out」シュゥゥゥン

優希「えへへ・・・」ダキッ

京太郎「・・・・」フゥ



【清澄高校 麻雀部室】

京太郎「ふわぁぁぁ・・・・」ネムネム

まこ「なんじゃ京太郎。寝ておらんのか?」

京太郎「いや、そういうわけじゃないんですけど・・・」

咲「逆ですよ染谷先輩。京ちゃんは授業中に寝過ぎなんです」ジトーッ

京太郎「だって仕方ねーだろ。最近体育ないからさ」ツマンネ

まこ「体を動かしたいなら、いいバイトを紹介してやろうかの」ニヤリ

和「ええ、それはいい考えですね」ニッコリ

久「・・・・見たいわね。須賀君の(メイド)晴れ姿」ニコニコ

京太郎「何か嫌な予感がするので、遠慮します」キッパリ

まこ「つまらんのう。気が変わったらいつでも声をかけるんじゃな」

京太郎「多分無いと思いますけど・・・」

久「はいはい。そんなことより、早く練習始めるわよー」パンパン

咲「はい!」ニッコリ

京太郎「よーし、今日も頑張るぞ!!」

京太郎「たまには誰かと話でもするかな・・・」

 大会も近いし、部員同士のコミュニケーションも取らないと。
 合宿前にわだかまりなんかあっても困るし。

京太郎「さて、誰と話をしよう?」

京太郎「お、部長が一人だな・・・」

久「あら須賀君。今日は練習いいの?」

京太郎「たまには部のみんなと話をしようかと・・・」タハハ

久「うん、いい心がけね。じゃあ私とお話でもする?」ニッコリ

京太郎「はい。喜んで・・・」ニカッ

久「それじゃあ、お茶でも煎れるわね」コポコポ

京太郎「あはは、なんか部長がお茶を煎れるのって新鮮ですね」

久「ひっどーい、どういう意味よそれ?」アハハ

京太郎「そうだ。貰い物のお茶菓子がありましたよね?」

久「あ、そういえば賞味期限が今日までだったわ」ソウソウ

京太郎「みんな、麻雀に夢中みたいですね」ボソボソ

 ヨーシ、トオラバ リーチ! トオシマセン
ヒドインダジェー アハハハハ

久「そうね、それじゃあ二人だけで食べちゃおっか」コソコソ

京太郎「へへっ、部長もワルですねぇ・・・」ニヤニヤ

久「あら、そうかしら?」ニッコリ

京太郎「悪待ちするような人がよくいいますよ」アキレ

久「須賀君だけには言われたくないわよ」クスクス

京太郎「それこそどういう意味っすか!!」

久「あはは、冗談だってば・・」ケラケラ

京太郎「部長の冗談は分かりづらいんですよ」ムスッ

久「そうかしら? ありがとう」ニッコリ

京太郎「ぐぬぬ・・・部長には勝てそうには無いな・・・」ガックリ

久「ふふっ。年の功って奴ね」

京太郎「たったの二年じゃないですか」

久「あら、二年って結構長いじゃない。730日もあるのよ?」

京太郎「それもそうですよね。だって・・・」

京太郎「部長と一緒にいられるのはもう・・・」

久「そうね。あと十ヶ月くらいかしら・・・」

京太郎「そう思うと、やっぱり一日一日って大事なんだなって気づかされますね」ウツムキ

久「いいこと言うじゃない。だから、今日もちゃんと頑張らないと!」

京太郎「でも・・・十ヶ月はちょっと嫌かなぁ・・・」フフッ

久「え? だって私は卒業するんだし・・・」

京太郎「部長らしくないですね。俺たちの関係は、卒業くらいで壊れるんですか?」

久「・・・須賀君」

京太郎「これからも、ずっと俺達は部長の仲間です!」グッ

久「うん。ありがとう・・・」ニッコリ

京太郎「俺の方こそ、よろしくお願いします」ニッコリ

京太郎「だって、俺と部長の歳が逆なら・・・・」

京太郎「今すぐにでも結婚できるのになぁ・・・」ボソリ 


 アー!ブチョウダケオカシタベテルー!  ズルイデスヨ!
 コレハチガウノヨ!  イイワケムヨウダジェー! ヤレヤレジャノウ


京太郎「部長との会話で、なんだか新しい感覚が掴めた気がするぞ!」キリッ

京太郎「むむっ・・・これはいいアイデアが浮かんできそうだ・・・」ピクッ

咲「どうしたの京ちゃん?」

京太郎「いや、新しい力が目覚めそうなんだよ・・・」ウグググ

まこ「これ以上増やしても厄介じゃと思うがのう・・・」

久「どんだけ能力持つきなのよ・・・」ドンビキ

優希「力に貪欲だじぇ」

京太郎「だぁーもう!! うるさい!! 今いいとこなんだよ!」ウガー

和「ほらほら、邪魔しちゃダメですよ」

咲「頑張ってね、京ちゃーん」フリフリ

久「ムリしちゃだめよー」

まこ「黙って見てられんのか・・・」アキレ

京太郎「うーん・・・イメージが固まらない」アキラメ

優希「焦る必要はないじょ。ゆっくり対局でもすればいいと思うじぇ」

京太郎「それもそうだな。今度対局中に試してみよう・・・」グッ




【二十四日目 京太郎の寝室】

京太郎「今日は部長と話が出来てよかったな」ウンウン

 部長にはああ言ったけど・・・部長にとって、もうすぐ最後の大会なんだ。
 できることなら、部長を喜ばせてあげたい・・・

京太郎「その為にも、俺にできることはなんでもやらないとな」

 今度の合宿ではみんなと一緒に特訓しよう。
 俺なりにみんなの役にたてるかもしれないし。

京太郎「ああ! 合宿が楽しみだぜ!!」

携帯「」アーサーモヨールーモ

京太郎「ん? メールか?」カチカチ

京太郎「ん・・・瑞原師匠からか」カチカチ

 そういえば、最近瑞原師匠や藤田師匠に会ってない。
 あの二人は大人の魅力ムンムンで凄く癒されるんだよなぁ・・・グヘヘ

京太郎「おっと、そんなことよりメールだ。どんな内容だろ?」カチカチ

 瑞原師匠がわざわざメールしてくるなんて、何かあったのかもしれない。

京太郎「これは・・・?」

京太郎「何々・・・」カチカチ

件名 久しぶりだねっ♪

本文
 最近会えなくて寂しいよ・・・たまには修行に呼んでね?

 ところで、急に話は変わるんだけど、
 明日、龍門渕と鶴賀に指導しに行くことになったの。
 藤田プロも一緒なんだけど・・・京太郎君も来ない?


京太郎「へぇ、合同稽古か・・・」カチカチ

 龍門渕と鶴賀。
 どちらも県予選を勝ち抜いてくる強豪高だろうなぁ・・・

京太郎「よし! それなら・・・」

京太郎「よし、それなら・・・」ピプペ

電話「とぅるるるるる!! とぅるるるるる!!」

はやり『はーい! はやりだよ!!』

京太郎「あ、夜中にすいません、瑞原師匠」

はやり『ううん。久しぶりに声が聞けて嬉しいよ』

京太郎「俺もです。それと、さっきのメールの件なんですけど・・・」

はやり『うん、どうかな?』

京太郎「実は・・・・」

はやり『勿論オッケーだよ♪』

京太郎「ありがとうございます!!」

はやり『三校も見るなら、もう一人か二人助っ人がいるかなぁ』

京太郎「すいません、手間を増やして・・・」ポリポリ

はやり『いいんだよー、誘ったのはこっちなんだからー』

京太郎「師匠、大好きっす! それじゃあ、明日はよろしくお願いしますね」

はやり『う、うん・・・大好きって言われちゃった・・・』ボソリ

京太郎「それじゃあ、おやすみなさい」

はやり『うん! おやすみ~♪』

ブツッ ツー、ツー

京太郎「よーし、早速部長たちにも報告だ!!」




【二十五日目(金) 清澄高校通学路】 ※平日パート最終日

京太郎「今日学校に行けば、やっとGWか・・・」テクテク

 合宿を挟んで、それから少し経てば県予選だ。
 藤田師匠も見に来るって言ってたっけ・・・

京太郎「ますます頑張らないとな。師匠に無様な姿は見せられん・・・」

 実力を付けてきたとはいえ、まだ油断できない。
 まだまだ見たこともない敵が、うじゃうじゃいるんだ。

京太郎「待ってろよ!! 絶対に優勝してやるぜ!!」ウガー

???「あっ・・・」

京太郎「んっ?」ピクッ

健夜「あっ! 京太郎君!!」ニコッ

京太郎「師匠? どうしてこんなところに?」

健夜「あはは、理由なんかないよ」ニコニコ

京太郎「・・・?」

健夜「あえて言うなら・・・君に会いたかったからかな?」ギュッ

京太郎「しし、師匠!?」ドキドキ

健夜「なんてね。ちょっと用事があったから、そのついで」ニコニコ

京太郎「用事ですか・・・?」

健夜「うん。ほら、龍門渕と鶴賀の合同練習の話。知ってるでしょ?」

京太郎「へぇ、師匠も来てくれるんですか!」ヤッタ

健夜「バッチリしごいてあげるからね? 覚悟しておくこと!」ビシッ

京太郎「はいっ!! 俺、頑張ります!!」

健夜「ふふ、そんな頑張り屋さんな京太郎君にはご褒美あげちゃおっかな」ゴソゴソ

京太郎「え、ご褒美ですか?」ワクワク

健夜「大したものじゃないんだけど・・・これ」チャリ

京太郎「懐中時計・・・ですか?」パチクリ

健夜「私のひいお爺ちゃんが使っていた時計らしいの」

京太郎「いいんですか? こんな高そうなものなのに・・・」

健夜「よくは知らないんだけど、義理の兄弟の机から借りパクしたモノって言ってたよ」タシカソンナナシ

京太郎「そ、そうなんですか・・・」

健夜「話によると、なんだか不思議な力があるんだって。よかったら使ってみてね」

京太郎「確かに・・・何か奇妙なものを感じます・・・」ジョジョーン

健夜「ふーん、私は何も感じなかったけどなぁ・・・」

京太郎「これは・・・!!」ゴゴゴゴゴ

京太郎「なんだか・・・気持ちがスッキリしてきました」ポワー

健夜「それはいい感じだね」ニッコリ

京太郎「はい・・・・・・」ドドドドドドド

健夜「(なんか変なのが見えるんだけど・・・)」ゴシゴシ

京太郎「うーん、首の後ろがムズムズするなぁ・・・」ホシノアザ

健夜「あ、もうこんな時間。急がないと遅刻しちゃうよ?」

京太郎「うわっ、本当だ。それじゃあ、師匠! 放課後に会いましょうね!!」タタタッ

健夜「うん! またね!」バイバイ

京太郎「WRyyyyyyy!!」ダダダッ

健夜「・・・・私は何も見てない。うん・・・」








【清澄高校 廊下】

京太郎「ふぅ、なんだか思ったより余裕で着いたな」ダダダダッ

まこ「こら、京太郎。廊下で走ると危ないじゃろ」ペシッ

京太郎「あだっ! すいません、染谷先輩」ペコリ

まこ「分かればええんじゃ、分かれば」プイッ

京太郎「・・・あれ? 染谷先輩?」ピクッ

まこ「な、なんじゃ・・・」アタフタ

京太郎「なーんかいつもと違いませんか?」ジロジロ

まこ「何も変わっておらん。京太郎の気のせいじゃ」モジモジ

京太郎「うーん・・・・あ、分かった!!」

まこ「あっ・・・」パァァァ

京太郎「へぇ、コンタクトにしたんですか?」ニコニコ

まこ「ち、違うんじゃ! これは、その・・・」モジモジ

京太郎「なーんか、裸眼の染谷先輩は新鮮ですね」ジーッ

まこ「うぅっ・・・らしくないのは分かってるんじゃが・・・」ウツムキ

京太郎「え? そんなことないですよ」ニカッ

まこ「え・・・?」

京太郎「すっごく可愛いですよ。いつもの大人っぽい雰囲気と違って、幼く見えるし」ウンウン

まこ「・・・///」カァッ

京太郎「でも、俺的にはちょっと残念だなぁ」

まこ「・・・・?」

京太郎「だって俺は、前の染谷先輩の方が好きですもん」ニヒヒ

まこ「えぇ!? ほ、本当か!?」

京太郎「こっちもいいですけど・・・先輩はやっぱりメガネがないと」

まこ「そ、そうかの・・・・」ドキドキ

京太郎「俺が好きになったのは、その・・・前の染谷先輩っすから」ボソリ

まこ「えっ?」

京太郎「いや、その・・・勿論! 変な意味じゃなくて!!」アセアセ

まこ「・・・・ふふっ」ギュッ

京太郎「染谷先輩?」

まこ「馬鹿もんが、百年早いのう」バシッ

京太郎「あだっ!?」

まこ「いいから、ほれ。早く教室に行かんか」スタスタ

京太郎「あ、染谷先輩!! ちょっと待ってくださいよ!!」スタスタ

まこ「京太郎・・・嬉しいこと言ってくれるのう・・・///」マッカッカ

京太郎「先輩ってばー!!」スタスタ



【放課後 清澄高校 一年教室】

キーンコーンカーンコーン

京太郎「ふぅ、やっと授業も終わりか・・・」

咲「京ちゃーん!! 早く部活行こうよー!」

京太郎「おう! そういや、今日は合同練習だったな」

和「まさか県予選の前に、こんな練習を企画するなんて・・・」

咲「うん。一体誰が考えたんだろうね?」フシギ

京太郎「いや、それは大体分かってるんだけど・・・」



【龍門渕】

???「へっぶしっ!! ふふっ、また誰かが私の噂をしていますわ・・・」ニヤリ


【放課後 清澄高校 一年教室】

京太郎「それより、今日はどの学校で練習やるんだっけ?」

咲「えー、京ちゃんが持ちかけてきたのに!」

京太郎「そういや、聞いてくるの忘れてんだよな」ゴメンゴメン

和「困りましたね・・・」

京太郎「いや、確か・・・・」

京太郎「確か龍門渕だったよ」ウンウン

咲「本当にあってるの?」アヤシー

京太郎「本当だって。三校も合同で来るんだから、あれくらい広くないとな」

和「龍門渕ですか。去年の県予選優勝校の・・・」

京太郎「ああ、みんなすっげー強いんだぜ。いい練習になると思う」

久「あら、まだこんな場所にいたのね」ヒョコ

優希「やっと見つけたんだじぇー!」

京太郎「部長! それとおまけの優希」

優希「おまけじゃないんだじょ!!」

久「はいはい。いいからほら、早く準備しなさい」

京太郎「はい。それじゃあ、さっさと行こうぜ」

咲「うん!」

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最終更新:2026年01月22日 23:59