由子「はい、京太郎。バレンタインのチョコなのよー」
京太郎「あの……」
由子「ん、どうしたん?」
京太郎「いえ、もう2月の20日なんですけど」
由子「う~ん……」←カレンダーを確認
由子「そやね」ニコ
京太郎「なんで今になってチョコを」
由子「わからんかな~」
京太郎「どゆこったい」
由子「今のは私の名前の掛けたちょいボケなん?」
京太郎「違います」
由子「ホントは、きちんと14日に渡そうと思ってたんよ? けど」
京太郎「けど?」
由子「京太郎が、期待してそわそわしてると思ったら」
京太郎「思ったら?」
由子「焦らしたくなってしまったのよー」
京太郎「………………………………はい?」
由子「期待の眼差しでこっちを見てる視線を故意に逸らすと、その後の恨めしそうな残念そうな、顔」
由子「堪らないのよー」ゾクゾク
京太郎「そんな理由で、この一週間避け気味というか半無視気味だったのかよ……」
由子「一週間遅れとはいえ、チョコ、嬉しくなかったん?」
京太郎「それは、嬉しいですけど……」
由子「ふふふ」
京太郎「性悪女め」
由子「ん~、なんて言うたん?」
京太郎「なんもないです」
由子「なら、お詫びにお願いを聞いてあげよか」
京太郎「お願いねぇ。じゃあ週末にデートしてください」
由子「OKよー」
京太郎「あら、あっさり。じゃあどこ行きましょうか」
由子「なら、駅の近くの自然公園でゆっくりしよか。あそこに出てる屋台のクレープは絶品なんよ」
京太郎「そんなのでいいんですか? せっかくの休みですし、
海遊館とか天王寺動物園とかUSJとか、中央区で食べ歩きでもいいですし」
由子「そういうのも楽しそうやけど、それはまた今度」
由子「たまには学生らしいデートもええやろ?」
京太郎「そうですね」クスッ
京太郎「なら、週末は自然公園でのんびり散歩デートと行きますか」
由子「しっかりエスコート、お願いな? 彼氏さん」
京太郎「任されて、彼女さん」
カン!
最終更新:2014年02月23日 15:48