咲「今日は楽しかったね」
和「竹井先輩も喜んでくれてたみたいですし」
優希「タコスの踊り食いは最高だったじぇ」
和「優希は誕生会にかこつけて馬鹿騒ぎしてただけでしょうに」
優希「祝う気持ちがあったから問題ない!」
咲「でも私たちだけでルーフトップ貸切にするの、なんか新鮮だったね」
和「染谷先輩も元部長のためならって快諾してくれましたから」
優希「そういえば、バカ犬はどうしたんだじぇ?」
和「竹井先輩を途中まで送るって言ってましたけど」
咲「え、いつの間に?」
和「先輩がなんというか……散々駄々をこねて京太郎くんが折れたみたいですね」
咲「京ちゃん、家の方向反対なのに」
優希「うーむ……思い起こせば、元部長は最近京太郎にひっつきすぎだじぇ」
和「たしかに、部活中に顔を出しては京太郎くんに麻雀教えてますね」
咲「学食でお昼食べてたら結構相席するし」
優希「京太郎がタコス買いに行くときもしょっちゅう着いてくんだじぇ」
和「しかも……」
咲「うん……」
優希「……だな」
「「「なんか距離が近い」」」
――――――
久「あー楽しかった」
京太郎「そりゃ企画した側としても嬉しい限りですね」
久「サプライズとしてはちょっと拙かったけど、合格ね」
京太郎「なんの採点ですか……」
久「細かいことは気にしないの」
京太郎「まぁいいですけど……部長?」
久「まこはここにはいないわよ?」
京太郎「……先輩」
久「だからまこはここにいないってば」
京太郎「竹井先輩」
久「うちの親もここにはいないわよ」
京太郎「先輩って付けてるでしょうがっ」
久「だってなんの先輩だかわからないし」
京太郎「あーもう! 久! これでいいんでしょ!?」
久「うーん、合格♪」
京太郎「だからっ、なんでこんなくっついてるんですか」
久「こんな可愛い女の子と腕組んで、一体どこに不満があるのよ」
京太郎「いや、不満というより戸惑いですよ。先輩後輩の関係にそぐわないような……」
久「ふーん……ところで、須賀くんは好きな子とかいないの?」
京太郎「話流した上に藪から棒ですね……まぁ、胸を張ってそうと言えるのはいないですかね」
久「じゃあさ、好きな子と一緒にいてなにしたいかとか思い浮かぶ?」
京太郎「なんとなくなら」
久「言ってみて」
京太郎「……一緒に出かけたりご飯食べたり、できれば部活中も近くにいられたらって思いますよ」
久「ふんふん、それで?」
京太郎「えっと、あとはこんなふうに一緒に帰ったり……って、あれ?」
久「やっと気づいた?」
京太郎「その……マジですか?」
久「そう、大マジなの」
京太郎「……」
久「……」
京太郎「顔、赤くなってますよ」
久「お互い様じゃない……ねぇ、この後なにか予定ある?」
京太郎「特にこれといったものはないですね」
久「うち、こない? 今日は誰もいないんだけど……」
カンッ
最終更新:2014年11月16日 09:10