「はい、今日はありがとうございました!」
照「こちらこそ、ありがとうございましたっ♪」ニコッ
淡「……あ、終わったみたい」ヒソヒソ
京太郎「……そうだな」ボソッ
――――――――――――
淡「取材終わったねーテル!」
照「うん」
京太郎「……まるで女優みたいでした」
照「……私?」
京太郎「ええ、照さんの演技の作り笑顔が」
照「……」
淡「……京太郎?」
京太郎「相変わらず、営業スマイル全開ですね」
照「営業だから」
淡「きょっ、京太郎……なんか怒ってる?」
京太郎「別に」プイッ
照「あの、須賀くん」
京太郎「はぁ……もう少し、自然に出来ないんですか?」
照「うん……努力する」
淡「別にいーじゃん?演技でも~」
京太郎「俺の目には、前の自分と変わった姿を……見せつけてるように映るな」
淡「え、誰に?ファン?」
京太郎「……妹に」
照「っ……」ピクッ
淡「妹!?テル妹いるの!?」
照「……私に妹はいない」
淡「いないんだ!?じゃあ京太郎にいるの?」ズイッ
京太郎「あ、いや……その」
照「淡」
淡「ん、なにー?」
照「お菓子買ってきて」
淡「えぇー!?京太郎に行かせればいーじゃん!」ビシッ
京太郎「先輩からのご指名だぞ、行って来いって」
淡「むー……いつもは自分から行くクセに……」スタスタ
京太郎「……淡、行きましたね」
照「須賀くん」ジーッ
京太郎「っ……すいません」ペッコリン
照「淡だからよかった」
京太郎「それは淡に失礼な……ま、まぁ弘世先輩なら疑われてましたね、多分」
照「須賀くん……約束、忘れた?」
京太郎「わかってます、人前で咲の事は言いませんよ」
照「うん」
京太郎「でも……いい加減、仲直りしたらどうですか?」
照「……」
京太郎「咲は来ますよ、全国大会に……だからその時に、少しでも話を」
照「須賀くんには関係ない」
京太郎「む……!確かに、何があったのかは知りませんけど!」ズイッ
照「っ」ビクッ
京太郎「咲のことなら……頼って下さいよ、いつでも俺を」
照「……す、がく……近い……///」カァッ
京太郎「……ぷっ!」
照「な、なに?」
京太郎「いや、近づくと顔赤くするの……咲とおんなじリアクションだなって」ニヤニヤ
照「い……今のは、演技だから」
京太郎「あ、誤魔化した」
照「……」プイッ
京太郎「……照さーん、こっち向いてくださいよー?」
照「向かない」ツーン
京太郎「謝りますから、ね?」
照「もう須賀くんにはお菓子あげないもん」ツンツーン
京太郎「はーぁ、こういう風に話してたら普通なのに」
照「……不安だよ」ボソッ
京太郎「え?」
照「咲と会うときが来たら、昔みたいに話せるかな」
京太郎「……大丈夫ですよ」
照「……」
京太郎「そのときは俺に頼ってもいいんですよ?」
照「うん……京ちゃんがいるもん、ね?」
京太郎「い、今その呼び方は恥ずかしいっす!」
照「……分かった、頼りにする」ニコッ
京太郎「お、照さんの貴重な自然に出た笑顔!」
京太郎「その笑顔で言われたら、俺は断れませんよ」ニコッ
照「……」
照「い……今のは、演技だから」
カンッ
最終更新:2014年11月16日 09:12