《誕生日やで!やったねひろえちゃん!》
洋榎「」ウズウズ
洋榎「な、なぁ絹」
絹恵「どうしたん?」
洋榎「今日何の日か知っとるか?」
絹恵「んー?……あ!」
洋榎「わかったか!さす「第一次世界大戦があった日やな!」……」
絹恵「あれ?28日やったっけ?あやふややわー」
洋榎「……なぁ、絹?」
絹恵「どうしたんお姉ちゃん。おもろい顔して」
洋榎「それはもとからや!って何言わしとんねん!!」ビシッ
絹恵「流石お姉ちゃん、ノリツッコミも天下一品やな」
洋榎「せやろ」ヘヘヘ
洋榎「あれ?ちゃうちゃう。そんなんちゃうて。もっと大事な日やったはずやで」
絹恵「ん?んん…………」
洋榎「え?そんな悩むことちゃうて、もっと身近な……」
絹恵「ちょっとググってみるわ。ヤフーで」
洋榎「ググってもでぇへんって。なぁ絹、聞いて。お願いやから聞いて!」
絹恵「あ!」
洋榎「わかったんか!?ヤフーで!」
絹恵「最後のサティが閉店した日やって……身近やったわ……」
洋榎「…………」
絹恵「お姉ちゃん!!」ガシッ
洋榎「な、なんや」
絹恵「からあげ買いにいこ!」
洋榎「え?どっからそんな話に飛んだん。ていうか今日絹ボケすぎやろ、どうしたん」
絹恵「こないだのテレビ番組急に思い出した」
洋榎「あー、あれな。めっちゃ美味そうやったもんな」
絹恵「覚えてるやろ?油からあがってきた食欲をそそるあのテカリ具合!レポーターが噛んだ瞬間に響いたカリっとした音!あふれ出る肉汁!」
洋榎「…………ジュル」
絹恵「一緒に……行こか」ポン
洋榎「もちろんやで!おかんにも連絡しとくわ!今日はからあげ買うてくるって!」
絹恵「……」ニヤリ
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洋榎「いやー、はよ家着かんかな!楽しみで楽しみでしょうがないわ!」ルンルン
絹恵「食べきれるかなー?」
洋榎「いけるいける!むしろ足りんか心配やわ!」
洋榎(はっ!?しまった!!絹に乗せられて誕生日のことすっかり忘れてた!)ガーン
洋榎(い、いやいや、まだ早いて。おかんなら、おかんならさらっとケーキ買うてきてくれてるはずや!)
絹恵「どうしたん?開けへんの?」
洋榎「うおぉ!?あまりにみすぼらしすぎてうちの家やって気付かんかった!」
絹恵「うちの家他んとこより割と大きいけどな」
洋榎「ただい「「「「誕生日おめでとー!」」」」……へ?」
由子「まちくたびれたのよー」
絹恵「ごめんなさい、案外遠くて」
漫「料理出来てそんな経ってないんでまだ大丈夫」
恭子「主将?どないしたんですか?」
京太郎「多分事態が飲み込めてないんじゃないですか?」
洋榎「はっ!?びっくりしたわー。誰にも祝われんまま合法的にエロ本買えるようになったんやなーって考えてたからびっくりしたわー」
京太郎「思考回路が残念すぎる!!!」
洋榎「そしてアラサーに……」
京太郎「十年くらいどこいったんですか!?」
洋榎「おかん……結婚出来んかったわ……」
京太郎「十年後だとしても諦めるには早いですよ!!」
洋榎「なぁ、京太郎。うちのこと、もらってぇや……」
京太郎「ドキ!」
由子「いつまで夫婦漫才やってるのよー」
漫「ていうか普通ドキって口に出して言う?」
京太郎「つい」テヘペロ
絹恵「割りとお姉ちゃんも京太郎も恥ずかしがってんねんで、後で」
洋榎「おまっ!何いっとんねん!?」
京太郎「」ポリポリ
恭子(絹ちゃんええ子やけど、こういう時容赦ないなー)
雅枝「はよきいやー!冷めんでー!」
由子「ほら、おばちゃんも呼んではるし、行くのよー」
漫「行きましょう!」
恭子「絹ちゃんと主将はちゃんと手洗ってな」
絹「わかってますよ」
洋榎「こういう時恭子っておかんみたいやな」ボソ
恭子「なんか言いました?」
洋榎「なんも言うてへんで」ピュー
恭子「ほな先行ってるから」
京太郎「唐揚げ預かります。一緒に食べましょう」
洋榎「ありがとう。あれ?絹は?」
京太郎「もう手洗いに行きましたよ」
洋榎「はやっ!」
京太郎「……洋榎さん」
洋榎「ん?なんや?」
京太郎「改めて、誕生日おめでとうございます」ニコッ
カン!
最終更新:2015年08月24日 16:23