『私は今、一人の男に惚れちゃってる。
もちろん最初は軽薄そうで、できるだけ距離をとってた。
でもなぜか和が気を許してたり。玄やシズが馴染んだり、牽制のためにくぎ差しをしてた。

ほら、あの子ら純情だから騙されそうじゃない。だから私の手練でちょちょいっと。
なーんて考えてたんだけど、いっぱしの性欲がある以外はお人よし&気さく、コミュも高いし顔も決して悪くない。
麻雀こそ完全初心者だけど、ありゃ清澄の魔境が悪いわ。

てなわけで、いつしか電話を心待ちにしちゃってる自分がいる。
和はまだ苗字呼び、私はこの間から互いに名前呼び。
あの子は好意なんかあっても素直に示せるタイプじゃないし、いいよね?

方向性は違うけど見た目は磨いてるわけだし、玄からも体操習ったし。
なんだかんだで律儀そうだし、一度関係持っちゃえば、そのままずるずると……。

うん、半年近いアドバンテージと好みの体してたのに手をこまねいてたのが悪いのよ。
だからごめんね、和。

あ、この宣戦布告メールは和への友情、最後の良心だから。
和もその気なら抵抗しなさい。』

原村和は、送られた文面に頭を抱えた。

和「咲さん、優希、それに憧……私にどうしろというんですか?
  私に男友達がろくにいないからって須賀くんを好きだと決めつけられても……いや、悪い気はしませんけど」


カン

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最終更新:2017年10月12日 23:25