?「だーれだっ!」ドンッ
京太郎「ぅおわっ!?」ドサッ
?「へへー。京太郎背ぇ高いんだもん、目隠しすんのに押し倒されても文句は無いよね!」
全く世の中にははた迷惑なやつがいるもので、そういうやつの相手は基本的に人の良いやつがしなければならないということになっている。
京太郎(くそっ、またこいつか……)
大星淡。つい最近知り合ってから、特に用事も無いのにやたらとじゃれついてくる。
淡「さあ、誰でしょう?答えるまでどかないよー。あ、面白い答え以外は受け付けないから!」
注文まで付けてきた。なぜこんなやつの相手をせにゃならんのか、と京太郎としても聞きたいくらいだが、なついてくるこいつを放っておくのも良心が痛む。
京太郎(決してそれだけだ。今背中に当たってる膨らみは一切関係無い、関係無いんだ……)フルフル
淡「あれ、どうしたのー?早く答えないと、今日は一日このままだよ?」
一瞬、それも悪くないなと思ってしまう。
京太郎(いいや、だめだ……いつまでもこいつに翻弄されるわけにはいかん!)
幸い、相手は面白い回答を期待しているようである。
淡「じゅーぅ、きゅー、はーち……」
京太郎(――言ってやるよ、面白い答え!)
淡「さーん、にぃー」
京太郎「――この可愛い声、淡だな?」
淡「い、ふにゃっ!?」ガバッ
京太郎(よしっ、今だ!!)ダッ
これ以上付き合ってはいられない。今日はタイムセールなのだ。
淡「あわ、あわわわわわ……」
京太郎(追いかけてこないな……いや、別に寂しさなんか感じてないし)
どうやら、思った以上に効果があったようだ。淡は顔を伏せてなにかブツブツ言っている。
京太郎(――だけど、この方法は使えるな!よし、今度また淡がうざく絡んできたら言ってみるか!)
――結果として、この方法は全くの逆効果になることを、今の京太郎は知る由も無かった。
カン
最終更新:2017年10月20日 00:46