憧「シズー、そっちの段ボール開いた?」

穏乃「うん、ちょうど終わったとこ」

憧「じゃ、お隣に挨拶に行きますか」

穏乃「あー、ドキドキするなぁ」

憧「しっかりしてよね、あんたから言い出したんだから」

ピンポーン♪

??「はいはい、どちら様……」

憧「やっほ、夏ぶり。あ、これ引っ越し蕎麦ね」

穏乃「よ、よろしくお願いします!」

京太郎「……どゆこと?」

憧「私ら隣の部屋。私は大学違うけどシズはあんたと一緒だから、学校で面倒見てあげて」

淡「きょーたろー! 淡ちゃんが来て上げたよ!
  ……うわ、高鴨穏乃に新子憧。なんでいるの?」

京太郎「いや、俺からするとお前が何でいるかなんだけど」

淡「それはもちろん隣の部屋に住んでるからだよ! 嬉しいでしょー?
  あ、あとテルーがマネージャーやってほしいって。バイト代弾むらしいよ」

京太郎「い、意味が分からん」

桃子「あ、こんちわっす」

通りがかりに挨拶をしてそのまま消えゆこうとしていく人間に慌てて声がかかる

京太郎「ちょっと待って!? 何でさりげなく現れてるの!?」

桃子「? 私は先輩を追ってっすけど。あ、部屋はここの上なんで、それじゃ」

すたすたと距離が遠ざかると同時に蜃気楼のように消えていくステルス性能

京太郎「何でこんなにIH経験者が多いんだここのアパートは!?」

憧「なに言ってんの、ここ麻雀協会の管理してる物件だから大体麻雀関係者しか住んでないわよ」

京太郎「なん、だと?」

淡「ねーねー、きょーたろー、一緒に部屋であそぼーよ」

穏乃「や、山、山行こう! ね、そうしよう!」

両腕を左右に引っ張られながら須賀京太郎はこれからの大学生活とアパート生活に一抹の不安を抱いていた。


カン

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最終更新:2017年10月20日 00:58