京太郎「あ~……やっちまったなぁ」
ふらつきながら、疲労困憊と言った様子で麻雀のインターハイ会場歩く青年は須賀京太郎
彼は〝特別な事情〟を抱えており、その為に現在危機に瀕していた
京太郎「(このまま〝補給〟できないと、命尽きちまう可能性まであるな……こんな事ならもっとしっかり用意しとくんだった……) 」
どうやら立っているのも限界らしく、彼は目に入ったベンチに腰を下ろす
近くから試合を見ている観客の歓声が聞こえるものの、周囲は人影一つ見当たらない
京太郎「(ったく、ちょっとの買い出しに出た事が原因で死亡とか……洒落にならな、い……?)」
生きるのを諦めかけていたその時、救いは颯爽と現れた
照「……やっぱり、京ちゃんだ」
小さく微笑み、京太郎を見つめる彼女は宮永照
京太郎の幼馴染だったが、最近は距離が離れたため疎遠だった人物
彼女は彼の〝特別な事情〟を知る人物でもあった
京太郎「照、さん……!」
照「その感じ、もしかして…… 」
京太郎「え、ええ……恥ずかしながら……ギリギリです」
照「ふふふ、京ちゃんは変わってないね。肝心な所で抜けてる、けどこのタイミングで再会したのも……きっと運命なのかな?」
照は自らの手にあった本を閉じると、京太郎の隣に座る
日陰が覆っているベンチは、とてもひんやりとしていた
照「……人影はないね、今のうちかな。京ちゃん」
京太郎「は、はい?」
照「格好良く、なったね」
まだ照が長野にいた頃、妹の咲と友達であったために、良く面倒を見ていた相手の京太郎
かつては彼女より小さかった少年は、遥かに逞しい青年に成長している
彼に必要な〝行為〟を理解し慣れているつもりだった照だが、本当に以前と同じかは分からないため少々緊張していた
京太郎「てっ……照さん、こんな時にそんな事言われると……」
照「……我慢、出来なくなる?」
京太郎「……はい……照さんこそ、以前にも増して……綺麗になってますから……」
照「ーーーーッ!……そ、そう……」
互いに気恥ずかしくなり、意識し、気持ちが昂る
と同時に京太郎の内の〝衝動〟はより強くなる
抑えが効かなくなって来たのか、ゆっくりと身体が照に近づく
照「改めて……おいで、京ちゃん……」
京太郎「えっと、最後に……!」
照「ん?」
京太郎「多分気持ち良くなっちゃうんで、ご注意を……!」
ここまで言って限界を突破したのか、京太郎は照を抱き締める
受け入れる準備が出来ていたはずの照だが、急なスキンシップに身体がドキリと固まる
彼はそれを確認すると、力を抜けとばかりに照の首筋に舌を這わす
照「!!?」
かつて起こり得なかった未知の快感に、照はビクリと跳ねた後ダラリと力が抜ける
京太郎はその機を逃さない、緩んだ首筋に己の牙を食い込ませる
照「あっ、あぁっ……んんっ!」
ちゅるちゅると口づけのように、甘く吸い付く京太郎
その度に幾度も快感が照を襲い、もがこうとするもガッチリ抱きつかれているので動けない
照「は……あっ……京、ちゃん……♪」
彼女の震えが止まらない、だがそれに恐怖や痛みは伴わない……あるのは絶頂だけだ
京太郎は満足したのかゆっくりと離れつつ、牙を立てた傷を舐める
傷はみるみる塞がった
京太郎「……ありがとうございます、照さん。そしてごちそうさまでした」
照「……はぅ……ふぅ……すご、かったね……」
京太郎「まぁ……照さんが長野から離れてから、俺も色々ありましたから」
まだ快感に酔いしれている照を見つめながら、苦笑する京太郎
しばらく黙って互いに密着していたが、時間と共に落ち着いてきた照は、再度口を開く
照「……元気になった?」
京太郎「ええ、おかげさまで」
照「良かった……京ちゃん、このあと予定は?」
京太郎「軽めの買い出し中でしたけど、焦る類いのもんじゃないです。つーことで予定は未定ですけど」
それを聞くと、照は安心した様に京太郎の膝に頭を乗せる
照「疲れちゃった、だから枕になって。それから、色々お話聞かせて」
京太郎「俺のせいでそうなっちゃったんですから、もちろん付き合いますとも。しかし話ですか……色々ありすぎて何から話したもんか」
照「ふふっ、楽しみ……」
太陽が照る昼下がり、日陰のベンチでただ二人
日が沈みかけるまで、仲良く話していたそうな
立てようと思ったスレ(京ちゃんがヴァンパイアになって頑張る
安価スレ)のイメージssでした
カンッ!
最終更新:2018年01月27日 20:53