咲「七夕でお願いとかさ、私すごく無駄だと思うんだよ」
京太郎「なんだよいきなり。普段ぽやっとしてるお前らしくもない」
咲「だって考えてみてよ京ちゃん、織姫と彦星はいちゃつきすぎた結果1年に一回しか会えなくなったんだよ。しかも雨が降ったらお流れ」
京太郎「あー、うんまあ、そんな話だった気もするなあ」
咲「だからね、青春っぽいお願いしたら『リア充爆発しろ』ってのが向こうの本音なんじゃないかなって」
京太郎「文学少女らしくない辛辣なご意見で」
咲「というわけで、私はお願いとかしない」
京太郎「それ、喜んで笹買いに行った部長やノリノリの和とか聞いたら泣くんじゃないかな」
咲「欲しいものは自分で手に入れるしかないの。私は家族麻雀でそう覚えたんだ」
京太郎「お前の過去の傷、深すぎだろ……」
咲「というわけで、私は自分で叶えることにする」
京太郎「ん?」
咲「すー、はー。京ちゃん、男の子としてあなたが好きです。ずっと、一緒にいてください」
京太郎「お、おま」
咲「へ、返事は?」
京太郎「はー。俺の理想とは程遠いんだけどなー。でもまあ、目を離すと迷子になって帰ってこれそうにないし、仕方ないか」
咲「……素直じゃないんだから」
京太郎「前振りでさんざん七夕をディスったお前が言うな」
咲「あはは。……私、幸せだよ」
京太郎「……おう」
普段の様子で茶化しつつも、二人の顔は耳まで真っ赤だったという
カン
最終更新:2018年04月28日 23:02