h113-28 - 咲-Saki- 京太郎SSまとめ

京太郎「ふああああ……あー、つかれたつかれたー」ﾀﾞﾙｰﾝ

咲「京ちゃん、ひとやすみする？」

京太郎「そうしよう。紅茶でも……いや、たまにはコーヒーにしようかな」

咲「あれ？　京ちゃん、コーヒー飲むんだ」

京太郎「まぁな。咲とは違うんだよ、咲とは」

咲「む。私だってコーヒーくらい飲めるもん！」ﾌﾟﾝｽｺ

京太郎「えー、ホントに？」

咲「うん」

咲「…………まぁ、砂糖とミルク……入れれば、ね」

京太郎「だと思った。でも、それもコーヒーの飲み方ひとつだしな」

咲「京ちゃんは飲めるの？　ブラック」

京太郎「一応。でもカフェオレにして飲むほうが好き」

咲「なーんだ、やっぱ京ちゃんもミルク入れるんじゃん」

京太郎「いや、入れないなんて言ってねーし。最近はマシュマロコーヒーにして飲んでる」

咲「なにそれ美味しそう」

京太郎「おう、ふわふわしてて甘いぞー」

咲「いいねいいね。じゃあ、それ１つください」

京太郎「はいはい。ご注文承りました、お姫様」

咲「わーい」

京太郎「それじゃあ、まずは豆の用意だな」

咲「アレがいい。ブルーマウンテン」

京太郎「ブルマン高ぇからなー」

咲「無いの？　じゃあ、えーと、コナのエクストラファンシーで」

京太郎「そういう知識だけはあるんだな……それも無ぇよ」

咲「えー」

京太郎「べつに、高い豆を使えば美味しいってわけじゃないんだぞ」

咲「だったら、どういうのがいいの？」

京太郎「今回はミルク入れて作るから、深入りで酸味が少ないのがいいな」

咲「ふむふむ」

京太郎「それと、抽出方法とか豆を挽く粗さとか色々あるけど、そこはまぁお好みで」

咲「おまかせします」

京太郎「あと、マシュマロ自体が甘いから砂糖はほんの少なめに。オレは入れなくていいけどね。咲、お湯沸かしといて」

咲「わかった」

１５分後

ｺﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟ

京太郎「はい、淹れました」

咲「ミルクもあったまったよ、京ちゃん」

京太郎「よし。そうしたらカップにコーヒー、ミルク、マシュマロをいれたら完成だ」

京太郎「おすすめの割合はコーヒー７に対してミルク３」

咲「うん。京ちゃんのレシピに従うね」

ｼﾞｭﾜｰ

咲「うわわ、シュワシュワしてる！」

京太郎「ほれ、スプーン」

咲「ありがと京ちゃん。トロトロに溶けてくね……へぇ、こうなるんだ」

京太郎「マシュマロが大きい場合は、スプーンで割ったりすると早く溶けるぞ」

咲「だいぶ溶けてきた。もうそろそろいいかな？」

京太郎「いいんじゃない？　では、いただきます」

咲「いただきます……ふぅ、ふぅ」

京太郎「ヤケド気をつけろよ？」

咲「コク……ん、おいしい！」

京太郎「それはよかった。これくらいなら、あんまりコーヒー飲まない人でもイケるだろ？」

咲「うん。飲んだ後に、口の中にほろ苦いコーヒーの香りが残るけど……でもこれ、キライじゃない」

咲「むしろ好きかも」

京太郎「そっか。オレもこれが好きなんだ」

咲「そうなんだ。一緒だね…………私も、好き、だよ」

京太郎「うん」

咲「好き……えへへ……」

京太郎（そんなに気に入ったんだ。なら、また今度つくってやるか）

カン

おまけ

淡「あれー？　なんか変じゃない？」

照「うん」

淡「ふつうはさ、もっと膨らむもんじゃないの？」

照「うん……」

淡「おかしくない？　こんなにペッタンコなんて」

照「そうだね。なんでだろ……」

京太郎「おい、淡！　言い過ぎだぞ！」

淡「んんっ？　なになに？」

京太郎「いくら照さんの胸が小さいからって、事実だからって、言っていい事と悪い事があるだろ！」

淡「えっ」

照「…………」

京太郎「そりゃ、他の人と比べて薄いのかもしれない……けど、それは個人差ってやつなんだ！」

淡「いやあの」

京太郎「ああ、確かに照さんの胸は鉄板だよ！　でもそれが照さんの個性なんだよ！」

淡「ちょ、ちが……ま、待って、待って！　ストップストーップ！」

京太郎「だからちゃんとそれを認めてあげなくちゃ……って、どうしたんだ」

淡「あのさ、なんかカンチガイしてない？」

京太郎「勘違い？」

淡「その、膨らまないっていうのはコーヒー豆の話であって、テルのおっぱいの話じゃなくって……」

京太郎「……え？」

照「……淡、ちょっとむこう向いててね。いまからする事には過激な表現が含まれています」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

京太郎「え？」

ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｯ

菫「ああ、浅煎りの豆をつかったのか。それなら膨らまなくてもしかたない」

淡「そうなの？　豆が悪いわけじゃないんだ」

菫「深煎りのと違って、豆に含まれるガスが少ないからな。だから、ドリップする時はすこしコツがいる」

淡「ふーん、なるほどね。だから、あわあわ～ってならなかったのかー」

菫「そういうわけだ。それでなんだ、その……」

京太郎「」ﾋﾞｸﾝ ﾋﾞﾋﾞｸﾝ

菫「須賀も悪気があったわけではないと思うんだ。そろそろ許してやってもいいんじゃないか？」

照「はぁ…………京ちゃんのバカ」

もいっこカン