それは特に何でもない日、宮永照は唐突にポッキーを取り出して男の前に差し出した

京太郎「あ、くれるんですか?」

照「ん」

男が差し出されたポッキーの先を咥えると同時に、カカカカカッと音を立てて棒の長さが消えていき、一切の停滞もなくチュッとお互いの唇が触れ合った

京太郎「ななな、なあっ!?」

うろたえる男とは逆に、誇らしげにない胸を張るインハイチャンピオン。その堂々とした有様に周囲は

淡「テルーずっこい! 私も! 私もやりたい!」

菫「照! 部の一堂の前で何やってるんだお前は!?」

憤慨する言葉にも欠片も悪びれず、勝者の佇まいで彼女は告げる。

照「わざと見せつけた。昨日はポッキーの日なのに部活休みだったから」

あまりにも堂々とした物言いに周囲は気圧され、沈黙する。

照「これで京ちゃんは私だけのもの」

むふー、と満足気に卓に戻りいつも以上の調子で猛威を振るう竜巻をよそに、須賀京太郎はこの日一日停止して全く使い物にならなかったという


カン

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2018年04月30日 20:52