※須賀家は神代家の遠縁で現在は本家預かりの身です
※原作では明言されてませんが、姫様がいる神社はは霧島神宮ということで一つ
※聞きかじった知識で書いております。間違いがあってもスルーしてください…


担任「進路個別相談といっても、須賀についてはまあ聞くまでもないとは思うがな」

京太郎「はい。家のこともあるので、将来は神職の道に進むつもりです」

担任「確か今は霧島神宮にいるんだったな」

京太郎「はい」

担任「しかし単に神職と言っても、考えることは意外と多いぞ」

京太郎「そうなんですか?」

担任「ああ。まあ詳しいことはそれこそ、専門の方に聞いてもらうのが一番だとは思うがな」

京太郎「ちなみに具体例を挙げると?」

担任「まあ一般的なことを言えば…例えば、神職の職階には宮司・権宮司・禰宜・権禰宜なんかがあるわけだな」

京太郎「ふんふむ」

担任「(ふんふむ?)で、神社といっても法律上の身分は宗教法人だから、当然それには代表役員…まあ代表者が置かれるわけだが、基本的に宮司さんがこれを兼ねることになってるわけだな」

京太郎「まあ宮司さんは神社の責任者ですからね」

担任「そういうことだな。じゃあここで質問だが、その宮司さんになるために必要な資格ってなんだと思うね?」

京太郎「資格?いや…考えたこともなかったですね」

担任「俺も専門家じゃないから適当なことは言えないが、職階以外にも“階位”ってものがあるらしくてな」

京太郎「階位…ですか?」

担任「高い方から順に、浄階・明階・正階・権正階・直階の5段階だな」

京太郎「霞さんたちの話でそんな言葉を聞いたことがあるようなないような…」

担任「(霞さん?)この階位が一定以上じゃないと宮司さんにはなれないそうだ」

京太郎「実際に宮司さんになるならどの階位が必要なんですかね?」

担任「霧島神宮みたいな所謂“別表神社”なら明階以上だな」

京太郎「それ以外なら?」

担任「一般神社なら権正階以上だったかな。実際には任命する所も違うらしいし、他にも特級、一級、二級上、二級…みたいな“身分”も重要みたいだが」

京太郎「(霞さんたち分家の神社はこの一般神社かな?)じゃあ明階の資格を取るにはどうすればいいんですか?」

担任「いくつか方法はあるだろうが、例えば神道系の大学の所定のコースを履修するとか、卒業後に何年か研修するっていう手があるな。まあ進学自体に推薦が必要な可能性もあるが」

京太郎「じゃあ霧島神宮で宮司さんになろうと思ったら大学に進学しないといけないわけですか…」

担任「そんなことはないと思うぞ。階位試験は定期的に実施してるから正階から明階への昇級(?)とかもできるはずだしな。まあそもそもいくら階位を満たしていても、それでもってすぐに宮司さんになれるわけじゃないぞ」

京太郎「それはまぁ。基本神社には宮司さんって一人しかいないですしね…。ちなみに研修っていうのは?」

担任「調理師なんかと同じで、一般に言う“実務経験”に相当するものだろうな。ただ…普通は自分の実家が神社でもそこには戻らないで別の神社で修行することが多いみたいだが」

京太郎「なるほど…ありがとうございました。いろんな人に相談して考えてみます。」

担任「まあ俺もやむを得ないとはいえ理解が浅いからな。専門家の人たちに聞いてみるのが一番だな」

※神境某所

小薪「京太郎くんは絶対に皇學館大学か國學院大學に進学してもらいます。これは本家が前々から決定していたことなんです」

霞「あらあら…別に無理して最初から明階を狙わなくてもいいんじゃないかしら」

初美「大学にいっても所定の研修を受けないと、結局取れるのは正階ですからね~」

巴「養成所のほうが実際の神社での奉仕なんかがカリキュラムに組み込まれてる分、大学より実践的ですし」

春「京太郎なら神社本庁からの推薦もとれる…」

※隣の部屋

明星「いつもながら京太郎兄様のご意思は完全に蚊帳の外ですね…」

湧「まあ兄様が明階を取っちゃったら、遅かれ早かれ確実に本家…というより姫様が抱え込んじゃうしね」

明星「逆に正階までなら修行にかこつけて、多分私たち分家の神社で預かりになりますよね」

湧「色々と問題もあるから、どこの家になるかはなんとも言えないけど…少なくとも六女仙の誰かの家であること間違いないよね」

明星「霞姉様たち、絶対なし崩し的にそこで京太郎兄様を宮司にしようとしてるよね」

湧「それどころか、なんかもう兄様を預かった家がそのまま婿入りさせようとする勢いだよね」

明星「仮に京太郎兄様が正階のままだったとしても、今度は六女仙の争いに…」

湧「絶対姫様も混ぜっ返してくるよね、それ。…っていうか六女仙の争いって…」

明星「あら?湧ちゃんは京太郎兄様のこと、好きじゃないの?」

湧「それは私も兄様のことは好きだけど…それは恋愛とか結婚したいとかそういうんじゃ…大体私たちまだ中学生だし…」アセアセ

明星「本心は?」

湧「今すぐ昔みたいに兄様の布団に潜り込んで一緒に寝たい」

明星「…昔みたいに?」

湧「あ」

明星「湧ちゃん…ちょっと神様の前で“お話”しましょうか」

湧「あの!いや!ちがっ………今のナシ!今のナシ!イヤ!ホント!ベツニ!ソンナンジャナイノ!」セイシンホウカイ

明星「ふぅん…ちなみに湧ちゃん?」

湧「はぁ…はぁ…何?」

明星「もし京太郎兄様から『神事の修行は十曽の家でやることになったから、しばらくよろしくな』って言われたどうするの?」

湧「その日の晩に床入り・合体・懐妊不可避。なんならそれ以前に兄様を追いかけて県外の学校へ入学して数年間二人きりラヴラヴルームシェア生活を満喫するまである」

明星「…ふんふむ」

湧「あ」

明星「この手の話のときに湧ちゃん一人だけやたら余裕だったのは、そんな出し抜きを計画してたからだったのね」ゴゴゴゴ

湧(ヒェッ…かなり力は弱いけど明星ちゃんに神が降りかかってる…まだ修行では一度も成功してないはずなのに…)

明星「どうやら姫様はともかく、“お話”には霞姉様方にも同席していただく必要がありそうね」

湧「」死後数日たった魚のような目

カンッ

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最終更新:2018年05月02日 20:47