h117-31 - 咲-Saki- 京太郎SSまとめ

穏乃(何度もあったチャンス手を全部潰された…しかもオーラスなのに
　　 またイーシャンテン地獄…場が静かすぎて鳴きも入れられないし…！)

京太郎手牌：234m3345578p233s

京太郎(アガりトップ…が、姉さん二人を相手に234の三色ができるほど運気は高まっちゃいない)

234m3345578p233s【ツモ1s】

京太郎(やはり…)

234m3345578p233s【ツモ1s：打3s】
　　　↓
234m3345578p123s【ツモ4p：打7p】
　　　↓
234m3344558p123s【ツモ北】

京太郎「…」

【8p】ﾀﾝｯ

穏乃(…違う！)

【北】ﾀﾞﾝｯ

京太郎「ロン」

穏乃「！？」

234m334455p123s北【北】

京太郎「ザンクは4200」

穏乃「…」(呆然)

衣「…阿知賀の娘」

穏乃「？は、はい」

衣「もう少し真面目に打たねばせっかくの場が腐るぞ？」

穏乃「！？わ、私だってマジメですよ！」ﾊﾟﾀﾝ

穏乃手牌：11233466788p中中

穏乃「メンホンの縦横イーシャンテンのこの形じゃ北のツモ切りしか…」

衣「親のキョウタローが通した8pの続け打ちで問題はない」

穏乃「え！？」

衣「…」

穏乃「？」

透華(冷)「つまり衣は、『次にツモってくる北を無駄にするな』と言いたいのですわ」

穏乃「つ、次にツモってくる？」

透華(冷)「見れば分かりますわよ」

穏乃「…」ｶﾁｬ

【北】

穏乃「…！？」

衣「みすみすのテンパイ逃がしに逆放銃。咲…清澄の嶺上使いの方が力は数段上だな」

穏乃「で、でも！次の牌が北っていうは結果論で…！」

京太郎「高鴨さんにとっては結果論でも、少なくとも姉さん達と俺には共通の見解だ」
京太郎「そこに【北】はあるんだよ」

衣「衣たちはその場所に【北】が存在するために摸打を繰り返しているんだ」

透華(冷)「せっかく３人で作り上げた麻雀の血流がアナタ１人で止まってるってことを自覚なさいな」

穏乃(何をこの人たちは言ってるんだ…分からない…まるで分らない…！)

このような対局を昼夜問わずひたすらに続けたことで
いわゆる「向こう側の世界」の麻雀をその身に刻んだ穏乃は
ついに極限を超えて『深山幽谷の化身』としての力に覚醒することになる

カン！