智葉「今日はよい夫婦の日だそうだな」
京太郎「!?」ババッ
智葉「いきなり身構えてどうした?」
京太郎「まさか去年の11月22日と23日にあったことを忘れたとは言わせませんよ!?」
智葉「一緒に風呂に入るのも同じ布団で寝るのも、お揃いの指輪をするのも夫婦なら当然だと思うが?」
京太郎「夫婦じゃないですし!両方全裸なのも問題ですし!気がついたら左手の薬指に指輪が
ハマってることに至ってはもはや恐怖ですよ!」
智葉「いいデザインだろう?専門の職人に作らせたオーダーメイドで一点物だからな」フフン
京太郎「お嬢を探しにきた若頭の『ああ…こいつついにヤラかしたか』見たいな目で見られたときのいたたまれなさ…
いやそれ以前に同じ指輪してるのを会長に見られたときは生きた心地がしませんでしたよ!」
智葉「死んでしまいそうなほど嬉しかったと」
京太郎「いやいやいやいや!マジで首と胴が離れるかと思ったんですからね!!」
智葉「ちなみに初夜の準備はいつでもできているぞ」
京太郎「…いざとなったら自分だってヘタれるくせに」ボソッ
智葉「何か言ったか?」チャキ
京太郎「なんでもございません。っていうか何度も言いますが俺まだ16歳ですからね」
智葉「世の中には婚前交渉という言葉があってだな…」
京太郎「最低じゃないですか!」
智葉「何をいう。(結)婚(を)前(提とした性)交渉だぞ?」
京太郎「何だろうこの致命的に話がかみ合っていない感…」
智葉「そもそも私はお前が私以外の女と結婚することは許さん」
京太郎「…お嬢のお気持ちはともかく、俺と添い遂げたいなんて奇抜な女性はいないかと」
智葉(煩いハエを払うのも存外大変なんだがな…まあそう思ってくれていた方が都合がいいが)
「因みに、親父殿が持ってくるお前への見合い話は私が責任を持って全部叩き潰している」
京太郎「そんな話があるんですか!?」
智葉「あるぞ。これがその証拠の見合い写真のリストだ」ドサッ
京太郎「どれどれ…わっ!可愛くて奇麗な女の人ばっかり。しかも全員む、胸が…////」
智葉「…」カッチーン
京太郎「お、俺がこの人たちと…/////」
智葉「…やってみたいか?お見合い」
京太郎「え?させていただけるんで?」
智葉「た・だ・し」ズイッ
京太郎「?」
智葉「お前だけ見合いをするのは癪に障るから私も試しにやってみようか」
京太郎「!?」
智葉「まあ私は18歳だからな。仮に気が合えばそのまま…な」
京太郎(あ…あれ?何だろうこの胸が締め付けられるみたいな…)
智葉(ふふふ…効いているな)
「勘違いするなよ?私とてできれば伴侶はお前であってほしい。
しかしうちの組のこともある。お前がどうしても私と結婚したくないというなら
仕方ないが…」
京太郎(そうだ…この感覚には覚えがある)
智葉「だがお前は許せるのか?想像できるか?」
京太郎(そう、まるでトップ目で迎えたオーラスにデバサイの当たり牌を掴まされたときみたいな感覚…)
智葉「それこそ私が他の男に“抱かれて”いるのをな」
京太郎「…!!…ごめんなさい…無理です」
智葉「まあ私も、万が一にもお前が私以外の女を抱くようなことがあれば…」
京太郎「…あれば?」
智葉「問答無用で八つ裂きにしてやる」
京太郎「…怖いことを仰る」
智葉「たとえお前が指輪ごと指を詰めてても許さないし離さない」
京太郎「……怖いことを仰る」
大丈夫ですよ だって悔しいですけど
アナタ以外の人と肌を合わせてる俺だって
同じくらいかそれ以上に想像できないんですから
カン
最終更新:2019年03月11日 00:58