咲「はあ、私なんでプロになんかなっちゃったんだろ」

京太郎「咲さんや、予告もせず俺の家に来て酒飲んだくれるのやめろ。飲みすぎると体壊すぞ」

咲「うるさいなあ、京ちゃんは黙ってつまみ作ってくれればいいの」

京太郎「はいはい。戦績がいいのにプライペートではこんなにダメダメとはファンは考えもしないだろうな」

咲「ファンって言っても、あの人たちは私の麻雀しか見てないもん」

京太郎「それはお前が他がダメなだけじゃ? オカルト前提だから解説が無理、リアクション悪いからコメンタリーも無理、グラビアなんてもっての外」

咲「働いてもいない京ちゃんに言われたくなーい。プロはね、大変なんだよ。学生さんには分からないだろうけど」

京太郎「なら辞めたらいいだろ」

咲「簡単に辞められないから言ってるの。私は学歴もないし潰しも利かないから一般企業なんて無理だもん」

京太郎「永久就職って手があるだろうが。……俺、こないだ内定取れたし」

咲「へ? こ、ここここれって、もしかして、プロポーズっ!? え、うそ」

京太郎「嫌なら取り下げるぞー」

咲「い、嫌っじゃないでふっ!」

京太郎「噛んだな。血出てないか?」

咲「いひゃいけど、平気。舐めてたら治るから」

チュッ

咲「え、えと、京ちゃん? い、今、キス」

京太郎「舐めてたら治るんだろ? それとも嫌だったか?」

咲「嫌なんかじゃ、ないよ。えと、私をお嫁さんに、してください」

そのまま二人の影は一つになり――翌日、酒に飲まれてすっかり忘れてしまった宮永咲に対し、改めて告白させられることになるのだった。


カン

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最終更新:2019年03月11日 00:59