須賀優希の朝は早い

彼女は朝の支度もそこそこに、キッチンカーを駆って出かけていく

優希「タコス屋さんのお通りだじぇ!」

長野県内を巡るタコス屋は、店主の威勢と愛嬌も相まって人気が高い

その秘訣は、農家である夫・京太郎から供給される厳選された新鮮な食材

優希「これが須賀夫婦の愛のカタチだ!さあ食べろ!」

リーズナブルかつ美味であることから、彼女のタコスは飛ぶように売れた。

帰宅した後も、彼女は家事や子どもの面倒を見ながら新作タコスの研究を行う

優希「うーん…このチーズしめ鯖あんタコスの売れ行きが悪いじぇ」

京太郎「むしろなんで売れると思ったんだかわっかんねー」

夫である京太郎の膝に座りながら、売れ残ってしまったタコスを食べる

半ば趣味が高じた道楽商売だが、だからこそ売れない時は悲しいものだ

京太郎「しっかしお前はタコスと言うより乳臭いよなー」

優希「何度も京太郎の赤ちゃんを産んでるから当然だじぇ」

京太郎「お前は子どもを産む前からミルクの匂いがすんだよ」

優希「う、うるさい!最近は汗臭さに加齢臭が混ざってきたくせに!」

京太郎「い…言ったなこの野郎!その汗臭い身体で抱いてやるよ!」

優希「きゃーっ♪ロリコンの京太郎に犯されちゃうじぇ!」

京太郎「自分で言ってて悲しくなんねぇのか…?!」

夜が更けていく中、ふたりは出逢った頃のように無邪気に笑った。

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最終更新:2019年03月11日 01:03