咲「ねえ京ちゃん、私『好き』の反対が欲しいな」
京太郎「ははっ、こやつめ。そんなに嫌われたいならこうしてやろう」
ふにょーんと頬を引っ張られる痛みに泣きそうになりながら、京ちゃんの頬に手を伸ばすも躱される
京太郎「残念だったな、咲じゃリーチが足りんよ。で、結局何だったんだあの戯言は?」
咲「もう。戯言言ってるのは京ちゃんの方だよ」
コテンと首をかしげる彼を招き寄せる仕草で屈ませて、その無防備な唇に
咲「『スキ』の反対は『キス』でしょ、鈍感さん。全く京ちゃんはこれだから」
乙女心をわかってくれない幼馴染が顔を赤く染まっていくのを眺めて楽しくなる
咲「今度はちゃんと京ちゃんの方から、ね」
どさくさにそんな約束を取り付けた私は、くすくすと笑う
でもその笑みは京ちゃんだけにじゃなく、扉の向こうから覗いているライバルたちにも向けたもの
咲(悪いけどアドバンテージは離さないから。覚悟してよね、優希ちゃん和ちゃん)
勝つ楽しさもこの部で教わった私は、もうこっちの戦いも負ける気なんてなくなってるのだった
カン
最終更新:2019年03月11日 01:28