京太郎「まこさん、俺気づいたんです」

まこ「前にも聞いたのう、今度はなにがあったんじゃ?」

京太郎「彼女なんて存在は幻想なんだって…」

まこ「悟るの早すぎやせんか?」

京太郎「いやもうダメですよ…俺のバラ色の高校生活は試合終了です…」

まこ「いやいや、おぬしはぺったん娘からの好感度は高いはずじゃけえ、今でも仲良くしとるんじゃろ?」

京太郎「仲がいいのは確かなんですけど…男として見られてないというかなんというか」

京太郎「咲は俺の部屋で無防備な格好でくつろいだりしていて、幼馴染以上の関係とは思ってもいなさそうだし」

京太郎「優希や穏乃とかはベタベタくっついてきて、全然そういうの意識してないみたいだし」

京太郎「ネリーに関しては、俺としては一緒にいて楽しいんですけどあっちは財布としてしか見てない気がしますし」

京太郎「永水のはっちゃんさんや姫松の洋榎さんとかは、弟分みたいな感じでいじってるだけみたいですし」

京太郎「姫松の恭子さんも、生徒と教師みたいな関係でそういうのは全く意識してなさそうですし…」

京太郎「煌さんはあるかもと思ったんですけど、誰に対しても同じぐらいの優しいらしいので、俺の勘違いのようですし…」

まこ「交流多いな!というかそんなに女の子と関われているじゃし十分バラ色じゃろ」

京太郎「いやでも…やっぱ高校生活で彼女は欲しいじゃないですか」

まこ「そんなに欲しいんじゃったら片っ端から告白してみたらええじゃろ」ハァ

京太郎「この前と言ってること違くないですか!?」ガーン!

まこ「まあでも実際問題、異性として意識さてないならまずは意識されることが大切じゃし」

まこ「そんぐらい思い切ったことせんと、ずっとこのままの関係じゃな」

京太郎「いや、俺もさりげなくそういうアピールしてみたんですけどね」

まこ「ほう、たとえば?」

京太郎「服装を褒めてみたり、髪とか切ってたら聞いてみたり、教えてくれたりするときは感謝の言葉を述べてほめたり…」

まこ「うむ、確かに悪くはないと思うじゃがのう」

まこ「ためしにわしにも同じようなことしてみんしゃい」

京太郎「え!今ですか?」

まこ「そうじゃ、ほれほれ早よ言うてみい」ニヤニヤ

京太郎「あー、やっぱ普段から色々と助けてくれてとても頼りになると思ってますし」

京太郎「あと、メイド服姿で接客しているときはとてもかわいいですし、笑顔のときなんてもう…」

まこ「あー!やめじゃやめ!こ、こんなのこっぱずかしくて聞いてられん!」

京太郎「い、いえ、なんか俺も…とにかくすみません!」

まこ「と、とりあえず茶でも飲んで落ち着くか…」

京太郎「そ、そうですね…」

まこ「…」コポポポ

京太郎「…」チラ

まこ「…ほれ」

京太郎「ありがとうございます」

まこ「…」ズズズ

京太郎「…」ズズズ

まこ「…ふう、にしてもさっきのようなことを色んな人に言ってたんか?」

京太郎「い、いえ、流石にあそこまでではないですが、それに近いぐらいのことは言いました」

まこ「それで無反応じゃったと?」

京太郎「はい…大体が流されたりお世辞や冗談だと思われたりして、そういう反応はなかったですね」

まこ「…それは確かに脈無しかもしれんのう」ズズズ

京太郎「そうですよね…」ズズズ

まこ「…」ズズズ

京太郎「あぁ、俺は独り身のまま一生を終えるのかな…」

まこ「…そ、そこまで言うんじゃったら」


まこ「わしが彼女になるってのはどうじゃ?」


京太郎「……」

京太郎「え」

京太郎「ええええぇ!!!??」

まこ「な、なんじゃそんな大声だして」

まこ「や、やっぱわしじゃあダメなんか…?」

京太郎「え、いや、ちょっと待ってください!」

京太郎「か、確認ですけど俺の勘違いでなければ、こ、告白ってことでいいですか…?」

まこ「に、二度も言わせるな!そ、そういうことじゃ」

まこ「…で……どうなんじゃ」

京太郎「あ、えええ、おおおおお俺なんかで…だだだだいじょうぶですきゃ」

まこ「……っぷ、あはははは!!」ケラケラ!

京太郎「あ、え…か、からかってたんですか!?」

まこ「違う違う、どうしたらそんな発想にいたるんじゃ」アハハハ!

まこ「わしもかなり緊張しておったんじゃが、あまりにも慌てとる京太郎を見とるうちに落ち着いてきてな」フフフ

まこ「そしたら…あの噛みようで…フフ…なんなんじゃ『だいじょうぶですきゃ』って!」ケラケラ!

京太郎「や、そのことは忘れてください!お願いですから!」

まこ「あはははは…ふぅ、まあ一つ付け加えるが」

まこ「別に、彼氏彼女の関係になったからといって、そのまま確実に結婚するわけでもないんじゃし」

まこ「高校生活のお試しみたいなもんじゃ、お互い合わんかったら別れたらいい話なだけじゃけえ」

京太郎「そ、そうですね、じゃあ改めて…」

京太郎「こちらこそよろしくお願いします!」ペコ

まこ「うし!じゃあ、今からわしらは彼氏彼女ということじゃな!」

まこ「とはいっても、彼氏彼女ってのはなにをしておるんじゃろうか…?」

京太郎「そうですね…一緒に遊んだり料理とか作りあったり何気ない話をしたり…」

まこ「…いつもとあんま変わらんのう」

京太郎「…そうですね」

まこ「ま、そんなもんなんじゃろうな!これから頼むぞ京太郎!」バシバシ

京太郎「いてて!背中を叩かないでください!いたいいたい!」

まこ「おうすまんすまん、ついテンション上がってしまっての」

京太郎「いててて…まあ付き合い始めたんですし午後はどっかで一緒に遊びませんか?」

まこ「お、それはデートのお誘いか?」

京太郎「ええ、そうですともお姫様」

まこ「ふふふ、折角じゃしエスコートしてもらうとするかのう王子様」

まこ「じゃ、ほれ」スッ

京太郎「?」

まこ「エスコートするんじゃろう?お姫様の手を差し出してるんじゃ」

京太郎「あ!これは失礼」ニギニギ

まこ「…」
京太郎「…」

まこ「フフ…」
京太郎「…///」

まこ「顔を赤らめてかわいいのう…」ボソ
京太郎「っ!、そ、そういうの卑怯ですよ!」カァ///

まこ「『だいじょうぶですきゃ』」
京太郎「ちょっ!それは早く忘れてください!」

まこ「いーやダメじゃ、一生忘れん!」
京太郎「やめてー!」

まこ「ほれ、そんなこと言っとらんで行くぞ!」
京太郎「うわわ!ちょっと、手を引かないで!」

ホレホレハヨイクゾ!
カバンマダモッテナイカラマッテ!

カン!

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2019年10月09日 10:06