健夜「硝子細工と恋人をいっぺんに手に入れたような気分だったよ…私はただ彼が傷つき汚れ落ちていく様をただ見ていたかったんだ」
健夜「「努力すれば才能の差を埋められる」「自分を奮い立たせるて頂点を目指す」そんな夢の語りを信じている直向な男の子に」
健夜「現実を突きつけ絶望させた時に想像を絶するような下卑な快感だよ」
健夜「その点、彼女達の天性の才能と自身との埋められない壁を見続けた彼の反応は実に理想的だった」
健夜「割り切ることも見ぬふりも出来ずにただ傷つき絶望していってね」
健夜「私はただの影。変わっていく彼を見守り彼の望むままに手を貸していただけ。そしてこれからもそうしていく」
健夜「「もう麻雀には係りたくない」京ちゃんの言葉だよ…貴方達の物差しで京ちゃんを語らせはしない。京ちゃんは渡さない」
健夜「これからは二人で静かに時を過ごす…私達はもう飽きたんだ」
健夜「貴方達はまた違う大会で別の相手を見つけて撃ち続ければいい」
健夜「京ちゃん…君は「あの夏」の頃から自分と周囲の才能の差を感じる中で一度もそんなそぶりを見せたりしなかったね…」
健夜「私はソレが少し悔しかった」
最終更新:2019年10月09日 10:19