ピンポーン
『清澄高校麻雀部の者ですが、京太郎君はいらっしゃいますか?』
『あら、京太郎の彼女かしら。京太郎は部屋で寝てるわよ』
『そうですか、ではまた日を改めさせて貰いますね』
『……実はね、私達これから出掛けなきゃいけないの』
『はい……?』
『京太郎は一度寝たらしばらく起きないし、貴女、京太郎が起きるまで留守番を頼めないかしら?』
『!』
『あ、京太郎のことが嫌いとか、別に用事があるとかなら』
『引き受けます!(迫真)』
『く、食い気味ね……電話も来客の対応もしなくていいわよ。なんなら寝てる京太郎で遊んでも良いからね』
『ありがとうございます、お義母様!』
『じゃあ、後はよろしく頼むわね。……あ』
『はい?』
『私達が帰るのは、一週間後…大晦日になるからって、京太郎には伝えているからね?』
『い、一週間……!』
(京太郎……強く生きろよ……!)
和「さて、ご両親から嫁入りの許可も得たところで……」(得ていません)
京太郎「zzz………おもち……うぇへへ…」
和「部室での寝顔と違って、少し可愛いですね」
京太郎「zzz………」
和「……寒いですね。暖房は付けないと言っていましたけど……」
京太郎「zzz………」
和「私と須賀君が風邪を引くよりはいいでしょう。失礼しますね」ノソノソ
京太郎「zzz…寒い……」グイッ
和「きゃあっ!?」
京太郎「zzz………ぅん…?」
和「」プシュー
京太郎「………和?なんでうちに和が……?……あぁ、夢か…」
和「夢じゃありません!」
京太郎「………あれ、マジで和?なんで?」
和「夜、買い物に行くと約束したでしょう」
京太郎「……でもまだ昼だぜ?」
和「待ち遠しくて来ちゃったんですが…そうしたらご両親に、留守を任されまして」
京太郎「……うん、じゃあもう大丈夫だぜ。またな、和。夜にまた会おう」
和「買い物は明日の朝から行きましょうか」
京太郎「うん?なんか用事が出来たのか?」
和「今日は一日中、明日の朝まで須賀君と家でゆっくりしていたいです」
京太郎「…………あの、和?」
和「はい?」
京太郎「つかぬことを聞くけど、この感触………」
和「はい、その通り。脱いでいますよ」
京太郎「風邪引くぞ!?」
和「引かないように暖めてくださいね、須賀君……いえ、京太郎君♪」
翌々日には原村家のご両親に挨拶に向かう事になる京太郎と、面倒な性格の娘を貰ってくれることに歓喜するご両親が仲良くなります
カンッ
最終更新:2019年10月09日 10:22