京太郎「…」ソワソワ
まこ(…何してるんじゃあいつは、まったく)
京太郎「あ、まこさん、おはようございます!」ペッコリン
まこ「おう、おはようさん」
京太郎「いやー、奇遇ですねー!」
まこ「いや、ずっと昇降口で待っとったじゃろ」
京太郎「な、何のことやら」タラー
まこ「ほれほれ、そんなに耳を真っ赤にして、寒かろう」
まこ「あっためてやるけぇ、ほっ」ギュッ!
京太郎「ちょっ!?」
まこ「どうじゃ?あったかいか?」ニヤニヤ
京太郎「い、いやいやいや!こんな往来で抱きついたら…」
ザワザワ
スガトソメヤセンパイッテツキアッテタンダナ、ソウダヨ、アタリマエダロ
ガヤガヤ
京太郎「と、とにかく離れましょう!」
まこ「え…京太郎はわしと抱きつくのが嫌か…?」ウルウル
京太郎「あ、え、あわわわ!違いますからね!」
まこ「すまんすまん、少しからかっただけじゃけぇ」ケラケラ
京太郎「と、とりあえず離れて…」
まこ「わかったわかった、ほれ」パッ
京太郎「あー…」ボーッ
まこ「どうじゃ?あったまったじゃろ?」フフフ
京太郎「いやもう、あったまったというか…むしろ顔から火が出そうといいますか…」
まこ「相変わらずウブな奴じゃな、わしらが付き合ってることなんて周知の事実じゃろ」
京太郎「いや…それでも節度持った付き合いといいますか、何といいますか…」
まこ「かわいいこと言うのぅ」クスクス
まこ「それで、今日は
バレンタインじゃな」
京太郎「そ、そうですね!」
まこ「…」
京太郎「…」ソワソワ
まこ「欲しいか?」
京太郎「是非とも!」
まこ「ほれ、チョコレートじゃ」ヒョイ
京太郎「ありがとうございます!」
京太郎「いやー、これが彼女からのチョコ…輝いて見えるぜ…!」
まこ「本命じゃからな、なかなか上手くいったけぇ」
京太郎「苦節十六年、生きてきた甲斐があった!」
まこ「そ、そこまでいうか…」
京太郎「さっそく食べてみてもいいですか!」ワクワク
まこ「おう、遠慮せんでええ」
京太郎「では…」ガサゴソ
まこ「…」
京太郎「うおっ!綺麗なハート型だ!すげぇ…ホンモノだ…」
まこ「…」
京太郎「やべぇ…保存してぇ…なんかツヤツヤしてる…飾っておきたい…」
まこ「そ、そんなアホなこと言わんでさっさと食え!」
京太郎「で、では…」パクッ
まこ「ど、どうじゃ…?」
京太郎「…うまい!めっちゃ美味しい!ホントに手作りですか!?」
まこ「そ、それは良かったけぇ」ホッ
京太郎「いやもう、舌触り滑らかですしとても甘いけど胸やけするような甘さじゃないし…完璧ですよ!」パクパク
まこ「そこまで言ってくれたら作った甲斐があったもんじゃ」
まこ「わしは完成品は食べてないからのぅ…ちょこっとだけもらってもええか?」
京太郎「チョコだけにですか?どうぞ」モグモグ
まこ「そっちではなくてのぅ…ほっ」ガシッ
京太郎「え」ダキツカレ
まこ「んっ」チュー
京太郎「!!?」
まこ「んん、んぅ…」チュー
京太郎「~!!」バシバシ
まこ「ぷはっ」
京太郎「」
まこ「ふふ、ごちそうさま、たしかに上手くできてたみたいじゃな」クスクス
京太郎「アッアッ…」
まこ「じゃ、また後での」ノシ
京太郎「アッ、ハイ、マタアトデ…」
京太郎「」
優希「お、京太郎ー!こんなところで何してるんだじぇ!」
優希「まこ先輩からはチョコ貰えたかー?このこの~!」ツンツン
京太郎「」
優希「ん?京太郎…?」
京太郎「」
優希「し、死んでるじぇ…」
京太郎「」
その後、とある魔王のカンによるショック療法によって京ちゃんは蘇生されたので清澄麻雀部は平和です。
カン!
最終更新:2019年10月09日 10:46