一週間で40回
京太郎「猿かよ…」
なんの数字かといえばめでたく彼氏彼女となった原村和と若い劣情をぶつけあった回数である
須賀京太郎、若い男性らしく女体への興味は十分あるが
それを自分の想いに応えてくれた初の彼女にぶつけるのを忌避するロマンチシズムも持ち合わせていたのである
もちろん、ケダモノのごとく女体を所望する姿を披露して共に過ごす中で潔癖とも言える感性を見せていた和に嫌われたくないというのもあった
そんな風に考えていたのに付き合い始めてからこっち積極的な和に乗るように彼女の体を貪る自身
このままでは愛想をつかされやしないかと頭を悩ませるのが京太郎の日課になりつつあった
が、そんな京太郎の考えとは裏腹に原村和という少女は狡猾で貪欲で微塵の躊躇もなかった
有効な武器は全て使うとばかりに彼の誕生祝に自分の肢体を差し出したのだ
和「京太郎君、私の全部貰ってくれますか?」
なるほど自分は彼の好みに合致している、それがどうしたというのか
原村和は知っている、清澄のチームメイトの愛らしさ人の好さ美しさ、清澄でないにしても彼好みの身体に心映えの良い女は自分一人ではない
人の心は揺れる、京太郎が自分以外の人間に惹かれる可能性は十分にある
恋に浮かれながらデジタルに計算してみせる原村和は古典的手段、肌を合わせれば情が移るを容易く実行した
京太郎の身も心も完全に自分のモノにする
そのためなら京太郎と付き合う依然の価値観なぞ無用の長物
平日は朝な夕な彼と接し淫靡に誘惑し、人気のない箇所に連れ込む
休日ともなれば彼と逢引し時には朝から晩まで寝室にこもるなどした
生真面目な京太郎が悩んでいることを認識はしていたが問題視はしない、彼にはもっと自分に溺れてもらわねばならない
和「(私はとっくに溺れているんだから京太郎にも溺れてもらわないと不公平ですよね?)」
原村和は手段を選んでいないがそこに演技はない、全力で求め求められたいだけなのだ
カン!
最終更新:2020年04月06日 22:47