京太郎「ヤンデレとメンヘラの違い?」

和「ええ、須賀君はきちんとその違いを理解しているのかなと思いまして」

京太郎「考えたことなかったな……そんなに変わらないだろう」

和「一説には『相手を想いすぎた結果』か『相手に愛されている自分が大事』かの違いだといわれていますね」

京太郎「ほうほう」

和「あまり理解していないみたいですね。例えば……」


~ヤンデレの場合~

咲「あ、おかえり京ちゃん……遅かったね」

咲「ゼミの飲み会だったんだよね。ならしょうがないよね」

咲「ところでさ、偶然見ちゃったんだけど、二軒目のバーに行く時に腕組んでた女の子って誰?」

咲「後輩なんだあ……それにしてはずいぶん仲良さそうだったじゃん」

咲「同じサークルの仲間なんだよね。それは知ってるよ」

咲「でも付き合ってもないのにあの態度はないと思うなあ……」

咲「そういえば遅くなった日はいつも京ちゃんが家まで送ってあげてるんだよね?」

咲「へえ、今日は大丈夫ですって断られちゃったんだ」

咲「『酔っているというよりは気分がすぐれないみたいだった?』気にしすぎじゃない?」

咲「でも不安だな。京ちゃんってみんなにすべからく優しいじゃない?」

咲「勝手に勘違いとかされて付きまとわれたりしたらすごく大変でしょう?」

咲「そりゃあ心配するよ。幼馴染だもんね、京ちゃんのことはわたしが一番よくわかってるんだから」


~メンヘラの場合~

憧「……ねえ、まだ起きてる?」

憧「ごめん、どうしても京太郎の声が聞きたくて」

憧「ちょっとだけでいいから通話しない?」

憧「ありがと。そういえばこの前話したお店なんだけど」

(数十分後)

憧「ねえ、今何かした?」

憧「『明日の予定確認してた?』通話しながら他のことしてたの?」」

憧「なんで?私と通話するの嫌?」

憧「『明日ゼミ飲みの時間の確認してた?』なにそれ、聞いてないんですけど」

憧「ほら、明日は金曜日だし、さっき話したお店一緒に行けるかなって思って……」

憧「金曜日に予定が入ってるなら事前に言っといてほしいっていうか……」

憧「……ごめん。怒ってるわけじゃないの。ただ予定を教えてくれなかったのが嫌だっただけ」

憧「ごめんね、なんか夜中にケンカみたいになっちゃって」

憧「ううん、私も悪かったし。京太郎が謝ることじゃないでしょ」

憧「……ねえ、また声聞きたくなったら通話してもいい?」

憧「ありがと。んじゃ今日はもう遅いし寝よっか」



和「……とまあ、こんな感じですかね」

京太郎「いやに現実的というか……誰から聞いたその話」

和「どちらも本人たちからですね」

京太郎「つまりあの二人は似ているようで本質は違うってことか」

和「その認識で間違ってないかと」




和「ところでなんですが、須賀君」

京太郎「なに?」

和「この関係って、あの二人にどうやって打ち明けたらいいんですかね」←ゼンラ

京太郎「……どうすっかなあ」←スッポンポン

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最終更新:2020年04月06日 23:10