普通に山歩きしてる場合

京太郎「あれ、あんなとこ山小屋あったか?」

穏乃「(マヨイガ……と言う事は……)無かったと思うし、うん。ちょっと上に急ご?」

京太郎「上?あ、そっか。山で迷ったら登るのが基本か」

穏乃「うん。下手に降りるとどこに出るかわからないからね。あと、そっちにも小路があるけどこっちの広い道を行こうか。多分、メインの登山道に通じてるから。変にショートカットしようとするとどこに出るかわからないからねー」

京太郎「了解しました、隊長!」

穏乃「よっし!じゃああと1時間もしたら頂上だし、そこでお弁当を使うよ!京太郎軍曹!」

京太郎「了解しました!隊長!」

穏乃「(さっきの小路……眩しくて先が見えなかった。多分霧島かな……あの手の穢れ(気枯れ)のない気は、疲れている人を無意識に引き寄せる。神隠しする気だったのかな、油断も隙もない)」

頂上
京太郎「ふぃー……やっぱ、巻き寿司って最高だわ。強めに酢を効かせたけどイケるわ。穏乃は大丈夫か?酸っぱいのだめだったらオニギリもあるけど」

穏乃「どっちも大好きだから大丈夫!こっちはおかず作ってきたからね!唐揚げ、玉子焼き、アスパラベーコン。あと、胡麻油を効かせたきんぴらごぼう!体力回復するよー?」

京太郎「へー、どれもうまそうだな。じゃあ唐揚げからもらうか」

穏乃「遠慮なく召し上がれ!」

京太郎「あー……穏やかだな。平和だ」

穏乃「うん、すがすがしいよねー。うん、今日の山登りも、平和でよかった!でも、帰るまでが山登りもだから帰りも気を緩めずにね!山には危険もいっぱいあるからね!」

京太郎「了解しました、隊長!」

穏乃「その呼び方気に入った?」

京太郎「気に入った。」

穏乃「あー、でも、本当に気持ちがいいなぁ……」

あの、遠野の妖怪にも拐われず
あの、霧島の巫女にも神隠しにあわされず
こうして無事、彼との時間を守る事が出来た
本当に、山は危険がいっぱいだ

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最終更新:2020年04月06日 23:16