京太郎「くそ…なんで勝てねぇんだ…!」

京太郎「教本も読み込んで、フリーで打ち込み、ネトマでも最上段まで行ったのに…」

京太郎「あいつらに勝てない…なんで親リーに突っ込んで国士してくるんだよ…わけ分からねぇよ…」トボトボ

――力が欲しいか?――

京太郎「え?」

――望むのなら力をやろう――

京太郎「…やばいな、ついに幻聴が…ははっ」

――お前に心を読む能力をやろう、好きに使うがいい――

京太郎「あー、病院行こうかな、これって耳鼻科かな?精神科かな?」ウーン

~~~~~~~~~~~~~~~~翌日~~~~~~~~~~~~~~~~

京太郎(っていうことがあったのが昨日で)

咲「京ちゃんどうしたの?」
咲『今日はいつもよりもボーっとしてるけど、どうかしたのかな?』

京太郎「ああ、何でもないよ」

京太郎(やっぱ…ホントに心読めてる!)

咲「ならいいんだけど…」
咲『最近寒くなってきたし、風邪気味なのかな?無茶させないようにしないと』

京太郎(おお…これはすごい…咲の思考がハッキリと伝わってくる)
京太郎(にしても、咲はこんなこと思ってたんだな、心配性というか優しいというか)

咲「あ、今から紅茶淹れるけど、京ちゃんも飲む?」
咲『そういえば紅茶って風邪に効くって聞いたことあるし、淹れてあげようかな』

京太郎「え?あ、ああ、頼む」

京太郎(…なんか、気恥ずかしいなこれ)

優希「おいーっす!」

京太郎「お、おはよう」
京太郎(さて、優希の思考は…)

優希「京太郎!これを見ろ!」
優希『テストで80点取ったじぇ!どうだ京太郎!』

京太郎「お、おおお!?お前がこんな高得点を!?」

優希「どうだ!あがめたてまつれ!」
優希『ふふーん、驚いてるじぇ!褒めろ褒めろ!』

京太郎「すげえな、頑張ったんだな」
京太郎(こいつはやっぱ単純だな、予想通りというかなんというか)

優希「どんなもんだじぇ!」
優希『撫でて撫でて!』

京太郎「ああ、えらいえらい」ナデナデ
優希「……じぇ?」

京太郎「え?」
優希「あ、あわわわわ…!」

優希『きょきょきょ京太郎がホントに撫でてきたあああああ!??』
優希『あわあわててるな片岡優希、ここここは京太郎に悟られないよう冷静に対処して…』
優希『れれ、冷静に…京太郎からのアプローチ……れれれ冷静に…いやでもここまま撫でられるのも……』

京太郎(なんかすごいことになってるー!!?)

優希「な、何をしてるんだじぇ!?レディの髪に触るなんてハレンチだじぇ!」
優希『あああああああああああ!?私は何を言ってるんだじぇ!?せっかくのチャンスがあああ!!』

京太郎「え、えーと…」ナデナデ

優希「な、なんでまだ撫でてるんだじぇ…」
優希『あうあうあうあうあう……』

京太郎「あー、ま、まあ、ご褒美ということで勘弁してくれ」

優希「ご、ご褒美なら…仕方ないじぇ…」
優希『……つまり、褒められるようなことをしたらまた撫でてくれる?じぇ?…???』

京太郎(……なんというか、全く予想外だった)
京太郎(あいつ、いつもベタベタくっついてたのはそういう…?)
京太郎(それに、当たりが強い時ってもしかして大体こうなってたの…?)

京太郎(やべぇ…考えがまとまらねぇ)

和「おはようございます」

優希「あ、おはようだじぇ!!」
京太郎「あ、ああ、おはよう」

京太郎(さ、さて、和の思考は…)

和「ふぅ…最近寒くなってきましたね」
和『ああ、須賀君にやっと会えました』

京太郎「えっ…ああ、そうだな」

和「衣替えしても少し肌寒く感じてしまいます」
和『…いつもよりもコンマ1秒ほど反応が遅いですね、どうしたのでしょうか?』
和『風邪…いえ、表情を見るにそういうわけではありません…となると…』
和『なにか衝撃的な出来事でもあったのでしょうか?』
和『ゆーきは…いつもより顔が赤いですね、これは二人の間に何かあったのでしょう』

京太郎(え?なにこれ?)

和「ところで、先ほどまでゆーきと何か話していましたか?」

優希「じぇ!?」
京太郎「あ、ああ、優希がテストで80点取ってな」
優希「そ、そうだじぇ!」

和「ゆーきが80点?……カンニングとかしてませんよね?」

優希「のどちゃん酷い!!」
京太郎「さすがにそれは酷いんじゃ…あ」

和『…そうですか、点が繋がりました』
和『おそらく、ゆーきは何かご褒美をもらったのでしょう』
和『べつに嫉妬はしてませんよ、ええ、常に冷静です、当たりが強いのは気のせいです』
和『別に私もゆーきみたいに激しくスキンシップしたいと思ってたり』
和『咲さんみたいに自然な形で須賀君の隣に居たいとか思ってたりしてます…いえ、してません』
和『別に全然羨ましくないです、ええ、そうですよ』
和『私はいつも満点近く取ってますけど、全然羨ましくないです』

京太郎(の、和もヤバいというか、何がどうなってこうなった)オドオド
京太郎(いや、ほんと、なんで…?そんなに好かれるようなことした…?逆に怖い…)

咲「京ちゃん淹れたよー」トテトテ

京太郎(それに比べて咲は安心でき…)

咲『あっ…優希ちゃん、最近京ちゃんとの距離をグイグイ詰めてるなぁ』
咲『それに和ちゃんも…この前京ちゃんが寝た後のベッドでゴロゴロしてたし』
咲『京ちゃんのこと気に入ってくれるのは嬉しいけど…むー、モヤモヤするなぁ』

京太郎(……え、これってもしかして)
京太郎(修羅場?)

その後、一年組に振り回される京ちゃんがいましたが今日も清澄高校麻雀部は平和です.
なお、読心能力は麻雀の役には立たなかったもよう(圧倒的な火力と理不尽の差)

カン!

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最終更新:2020年04月06日 23:22