h126-39 - 咲-Saki- 京太郎SSまとめ

――いつからだったでしょうか

「あ，おはよう，和」

「おはようございます」

――彼のことを

「お，よう和，なんか飲むか？つっても，紅茶しかないけど」

「そうですね，お願いします」

――見てると

「おーっす，今日はなんとだな…クッキーを作ってきたぞ！」

「須賀君のクッキー…大丈夫ですよね？」

「へーきへーき，咲の失敗作よりかは美味しく出来てる！…たぶん」

――不思議な気持ちが

「のどちゃん，最近京太郎と仲いいなー」

「え，そうですか？」

「部室に来たらいっつも談笑してるし，最初のころとは大違いだじぇ」

「まあ，須賀君から話しかけてきますし，必然ですよ」

「だろうなー，あの犬はのどちゃんにぞっこんだし」

「…ふぇ？」

「あっ，えーと，そのだじぇ，最初の頃に，部活入った理由がのどちゃんに釣られたから…っていう噂が立って」

「あ，あー，その話ですか，そういうこともありましたね」

「そ，そうそう，ところでこの前学食のタコスが――」

――湧いてくるようになったのは

「おーっす和，今日はなんと…コーヒーの器具を買ってきたぜ！」

「…え，ええっと，そうなんですか」

「…どうした和？ちょっと顔赤いけど」

「あ，いえ，ちょっと考え事をしてまして」

「もしかして風邪か？熱は…」

「…！？，すす須賀君，いきなり何をっ！」

「うおっ！…あ，ごめん！これはなんというかセクハラじゃなくて，咲によくやってたというか」

「…ま，まあいいですけど，咲さんにはこういうことをしていたんですか？」

「ああ，昔から外で本読んでるからしょっちゅう風邪引いてて――」

「…むぅ」

――この気持ちはいったい

「おー，和，風邪は治ったか？」

「え，ええ，もう大丈夫です」

「そりゃ良かった……って，まだなんか顔赤くない？心なしかボーっとしてるような…」

「ふぇっ？そ，そんなことありません！」

「あっ，あー，そうかごめんな」

「え，あっ，いえ，私もいきなり声を荒げてしまって…」

「いや，俺のデリカシーが無かったというか……うん」

「……っ！違います！そういうことじゃありません！須賀君の変態っ！！」

「あっ，ホントごめん！だから許して……あぁ……やらかした」

――何でしょうか？

「はぁ……」

「そんなにため息ついて，どうしたんだ？」

「…………」

「な，なんか俺の顔についてる？」

「いえ，何でもありません」

「…えーっと，なんか飲む？」

「コーヒーでお願いします，ブラックで」

「お，おう…おーい，咲もなんか飲むかー？」

ﾜﾀｼﾊｺｳﾁｬｶﾞｲｲﾔｰ

「りょーかーい！」

「……須賀君，チョコレートを買ったのですが，一緒に食べませんか？」

「え，いいの？」

「ええ，一人で食べるには少し多くて」

「サンキュー！じゃあ俺もコーヒーにしようかなァ」

「…♪」

――それが分かるのは…もう少し先になりそうです

ｶﾝ!