優希「もういーくつ寝ーるとー、お正、月ー」
和「明日ですよ優希」
咲「蕎麦ゆでるの誰か手伝ってよぉ、あちゃちゃ、のびちゃうー」
まこ「ほれ貸しんさい。こういうのはまとめて後で分けるんじゃ」
久「大晦日に見る番組も紅白一強じゃなくなったから迷うわ」
京太郎「それはいいんですけど、なんで全員俺の家に集合なんですか?」
久「須賀くん、年越し蕎麦はね『長く傍にいれますように』っていう願掛けがあるのを知らない?」
京太郎「なるほど。つまり、来年もみんなで仲良く頑張ろうってことですね!」
全員(そっちじゃない!!!)
久「はあ……神社での願掛けが増えそうねこれは」
和「神様に委ねるよりも自分で努力すべきだと思います」
京太郎「いいこと言うなあ、和は」
咲「京ちゃんは感心してないで自分が全国に出られるよう頑張ろうね」
優希「そーだそーだ。来年一年坊に舐められるなんて我慢できないじぇ」
さらりと来年の入学者に苦難が降りかかるフラグが立てられたが気にしてはいけない。
まこ「ほら、いきわたったから食べえ」
ずるずると蕎麦を啜る少女たちだったが、その間ではだれがどの配置で寝るかの目に見えない攻防戦が繰り広げられていた。
そして京太郎はその渦中にあることも知らず、来年に思いを馳せる。
「ずっとこのまま皆で、なんて都合がよすぎるよな」
それは卒業する久を寂しく思いながらも変わっていかざるを得ない時間と環境を指し示す言葉だった。
だが、恋愛脳の少女たちは全く違う結論に至る。
全員(ハーレム発言!?)
こうして京太郎の不用意な一言により波乱の年明けが始まる。
カン
最終更新:2020年04月06日 23:35