その日は何年かに一度しかないと言われる、本当に雲一つ無い快晴の空が1日中続く日だった、そんな空の下で起こったテロ
もと言い占拠事件は、ライとC.Cの活躍であっさりと解決してしまっていた。
一時期の騒動はあった今年のアッシュフォード学園祭も、いよいよフィナーレの時が刻一刻と迫っていた。
そんな空の下、アッシュフォード学園のグラウンドでは、青空教室ならぬ、青空コンサートホールの設置作業が進められていた。
今年の学園祭最後のイベント「星空の音楽祭」にむけた準備の真っ最中なのだ!
詳細は後ほど語るとして。
「緊張するなぁ」
「弱気になるなよ、大丈夫だって」
「そうよ、あんなに練習したんだから、上手くいくわよ!」
控室では、これからリハーサルに上がろうとしているオーケストラ部のメンバーが、それぞれ手にしている楽器やバチを握りしめている。
「顔が強張っているぞ、そんなので大丈夫なのか?」
「そう言うC.Cこそ、強張ってる様に見えるけど?しっかりしてよ、コンサートマスター?」
バイオリンを片手に強気に出ているC.Cなのだが、発する言動、態度とはうらはらにその表情の固いこと。
ルルーシュやカレンが見たら何と言うかわかった物ではない。
「それにしても、リハーサルだけで緊張するなんて、俺達も小心者だな」
「仕方ないわよ林、今までは屋内の最高級でしか練習してこなかったんですもの。人の前でやるのはこれが初めてだし」
このオーケストラ部は創設してまだ4カ月程度しかたっていない、いままで同好会という名目で活動はして来たが、こんな大きい舞台は初めてなのだ。
「そういや、ユフィのやつ遅くねぇか?」
「そうね、かれこれ30分遅刻してるし」
そこに噂をすればナンとやら、バン!!と勢いよくドアが開き、ピンク色の女学生が駆け込んできた。
「ごめんなさい、遅れました!」
「遅いよ、ユフィ!」
「遅刻厳禁だよ、ちゃんと守ろうよ!」
息を切らせながら控室に飛び込んできたユフィ、彼女もオーケストラ部の一員で担当はバイオリン。
その腕前は群を抜いており、一時期はC.Cと壮絶なまでのマスター争いを繰り広げていたほどだが、僅差でC.Cがその座に就くことになった。
「仕方ないじゃないですか!・・・・報道陣や新聞記者やら、取り囲まれてしまってたんですから」
「まぁあんな宣言しちゃ――――」
「待った!!」
と、ここで3年生(ミレイと同学年の先輩)のエレナと言うフルート担当の方が叫んだ!
「ユフィ、貴女何か隠しているわね?」
(ドキッ!!)
この鋭い?ご指摘にユフィは一瞬だが怯んでしまった。
そして、その動揺を見逃す部員の皆様ではない。
「ほーーー、なにか言えない事をしでかしたと言う訳だ」
「何かしらねぇ、皇女様のヒミツって」
「これは是非とも聞きたいなぁ、ユフィ」
キラリと目を光らせ部員全員がにじり寄っていく、それも冷やかな笑みを浮かべて。
それに気押され、後ずさりするユフィは
「あ、あの、も、もうそのへんにしませんか?時間も無いですし」
「いいえユフィ、まだ3時間は余裕が有るもの。たっぷりと尋問させていただくわ!」
苦笑いのユフィ必死のお願いも、エレナ元いい先輩の一言の前には無力だった。
「おい皆、ユフィの目撃証言を聞きこみに行くぞ。これはいい暇つぶしになりそうだ!」
「「「イエッサー、C.C!!」」」
C.Cに続き30人ほどの部員は駆け出していく、それも水を得た魚の如く。
後に残されたのは容疑者ユーフェミアと、容疑者を見張る残りの部員達だった。
「さて、証言してもらうわよ!ここに来るまでの間に、どこで、何をしていたのかを!」
(うううう、こんな事なら、あんな事しなければ良かったですーーーー!!)
そう心の中で叫んでも、後の祭り。
今ここに、ユフィの地獄にも等しい、緊急臨時特別法廷が開廷する!!
次回、容疑者の判決が下される・・・・のか?
ところでその頃、オーケストラ部の指揮者を務める銀髪に青い目の学生はと言うと
「このライトはそっちに、その椅子はあっちの列にお願いします!!」
ステージの設置作業の指示出しをしていたのであった。
「開廷、逆転ギアス!!」
最終更新:2009年09月28日 23:24