やあ、僕はロロ。あの超カリスマ兄さんルルーシュの、たった一人(←ここ重要)の兄弟さ!
僕は兄さんのためなら何だってやる。そう、兄さんの役に立つんだ!
でも、僕の前には大きな障害がある。――あの忌々しいライとかいう男だ。
「ライの好感度を下げつつ、僕の好感度を上げるいい方法はないかな……」
「僕がどうかしたのかい、ロロ?」
「ぎっくぅ……っ! いや、何でもありませんよ。ライさんこそ、どうかしたんですか?」
「ねえ、いま、『ぎっくぅ……っ!』って……」
「どーかしたーんでーすか♪」
「……まあ、いいや。用はほら、今ルルーシュのところに……」
「ん! あの屋上にいるのは兄さんですね! 英語で言うとNI-SAN☆」
「英語で……?」
「ってああああああっ! あれはにっくきクルル・ギスザク!」
「誰?」
「あれは、電話か? 一体何のために……って、はっ! まさかテレフォンクラブ!? 兄さんの耳にいやらしい音の数々を届けると!? ――なんて羨ましい! あ、いや違った。――ちくしょう羨ましい!」
「本音が全く抑えきれてないよロロ。ともあれ様子が変だ。屋上に行こう!」
「――という訳で屋上まで来ましたが、ギスザクは兄さんに電話を渡しましたね。この状況は……?」
「ギスザクで通すのか。……あ、ルルーシュの様子がおかしい」
「やはりテレクラ!?」
「違うだろう。ロロ、とりあえずギアスで止めてみたらどうかな?」
「なるほど、そして代わりに僕が兄さんの耳に直接いやらしい声を届ける、と――ナイスです!」
「言ってないよ」
「しかしそうなると一つ問題が」
「問題?」
「ええ、僕はギアスを使用する際、胸の前で両手を十字にクロスさせて『ぎあすっ!!』と叫ばなければならないんです」
「初耳だよ、そんな設定!」
「弱点です」
「全くもってその通りだな! くそ、ならどうやって……」
「ライさん、僕、やります」
「え?」
「兄さんのために」
「ロロ……」
「では、カムフラージュをお願いします」
「――え?」
「僕が『ぎあすっ!!』と叫ぶので、ライさんは何か別の言葉でギスザクの注意を逸らして下さい」
「えええええ!? それ決定!?」
「お題、ブリタニア皇帝で」
「お題あるの!? っていうかもはやそれネタ一つしかないよ!」
「いきます……!」
(ん? あれはロロと……ライ! 助けに来てくれたのか!)
『ぶ……ぶるあああああ!!』
『ぎあすっ!!』
(…………)
「やりましたね! 兄さんも喜びにうち震えながら『……で、でかした』って!」
「………………そうだね」
「その後『愛してる(to 僕)、ナナリー(to 別の誰か)!』って言葉までくれて……」
「……………………そうだね」
「ライさん?」
「ごめん、しばらく立ち直れない……」
最終更新:2009年09月25日 19:43