042-748 ぎあすっ!!② @ピンクもふもふ



 やあ、僕はロロ。あの超ハイパーカリスマ兄さんルルーシュの、たった一人(←ここ、特に重要)の兄弟さ!
 僕は兄さんのためなら何だってやる。そう、兄さんの役に立つんだ!
 でも、僕の前には大きな障害がある。――あの忌々しいライとかいう男だ。


「ライの好感度を地に墜としつつ、僕の好感度を天に昇らせるいい方法はないかな……」
「僕がどうかしたのかい、ロロ?」
「ぎっくぅ……なんでここにライがっ!? ――いや、何でもありませんよ。ライさんこそ、どうかしたんですか?」
「…………まあ、いいか。それより、手を止めてないで作業を進めよう」
「作業? ――ああ、行政特区日本からの脱出の際に利用するゼロマントの縫い付けの作業の事ですね?」
「誰に向かって説明してるんだ」
「お茶の間の皆さんに」
「テレビなの!?」
「まあ、そんな事より……僕にこんな作業、出来るわけないでしょう」
「あ……(そうか……ロロは今まで暗殺者だったんだ。こういう作業には向かないかもしれない。イヤな思いをさせたかな)」
「こんな、下っ端がやることなんて。はははっ」
「返せよ純情っ!」
「イタッ!」
「あ、ごめんつい……」
「殴ったね……兄さんにもぶたれたことないのにっ! ――あ、でも兄さんにぶたれるのも悪くないかも! カモン兄さん!」
「目を覚ませー!」
「ぐはっ! 二回もぶった。あなたはマゾですか?」
「なんでマゾ!? どちらかというとサドだろう! ――サドでもないけど!」
『何をやっている?』
「兄さん!」
「ああ、ゼロ。今ロロが――」
「ぎあすっ!!」
「――サボって……あれ、僕の持ってたマントがない!?」
「兄さん、ライさんがマントの縫い付けをサボってるんだ」
『なに……?』
「ロロ、サボっていたのは君の方だろう!」
「ははは、言いがかりはやめて下さいよ。僕はこうしてマントを縫っている最中。ライさんの前には何も無い。明らかにサボっていたのはあなたですよ!」
「それは君が――」
「おっと、まさか僕がギアスを使ってライさんの前にあった道具を移動させたとでも言うつもりですか? ――ぎくり……や、やだなあ、そそそんな訳ないじゃないですか」
「自分で暴露して動揺するな! ……ともあれゼロ、これで分かっただろう。誰がサボっていたか」
『ライ、お前か!』
「なんでだ!」
『ロロがギアスを使ったというのはあくまで推測に過ぎないだろう』
「くっ……」
『いくらロロが、俺が部屋に来た時、両腕を胸の前でクロスさせて「ぎあすっ!!」と叫んでいたからといって……』
「滅茶苦茶使ってるじゃないか!」
『ははは、ライ。そんなアホみたいな発動条件があるわけないだろう』
「え、いや、でもロロが――」
「え!? ライさん、あれ信じていたんですか!?」
「…………なに?」
「いやー傑作だなぁ。あ、もしかして、前ギスザクを止める時の皇帝ギャグって本気? ノリ良いと思ってたら、マジになってました? ぷぷっ」
『道理で堂に入ったギャグだった訳だ。はははは……はは……』
「………………」
「……あれ、ライさん?」
『……ど、どうしたライ?』
「――――ぅ」
「い、いやだなあ、ライさん。ほ、ほら、これも冗談! 実際にあれは条件の一つですってば! だから、そうやって腕を押さえられるとギアスが発動できなくてボク困っちゃうなー!」
『そうだぞライ! お前はサボってないと、俺にはちゃんと分かっていたぞ! ――お、とても糸を通した後とは思えない触り心地! まさに職人技だ!』
「うが――――っ!!」
「うわーっ、ライさんがキレたー!」
『THREADシリーズでも耐えきったライが遂に!? それほどまでに皇帝ギャグは屈辱的だったのかー!』
「うがあ――――っ!!!」


最終更新:2009年09月25日 19:43
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。