045-428 誓い合った皇族と騎士 第1話 @シャドウ

神聖ブリタニア帝国で今、重大なことが起こっていた。それはとある室内で起きている
その部屋で剣を構えるビスマルク、ノネット。小剣を構えるアーニャ、ジノ。一方で剣を構え彼らと対峙
しているライ・S・ブリタニア。そしてそれらを見守るモニカ。事件の経緯は約20分前にさかのぼる
「では、話はここまでだ。解散!」
皇帝陛下が去った後、皇族もまた帰って行った。ただ1人ライだけがその場に残った。そんなライに
ルキアーノが話しかけた。その行動に他のラウンズに緊張が走った
「おや、殿下はお戻りにならないんですか?」
「・・・・・・・・」
ライはこの男が嫌いだった、最初会ったときから何を感じ取ったのかやたらと話しかけてきた。その度に無視してきた
しかし、この男はそれが気に入らないらしく遂にそれが限界に達した。
「け、ナンバーズの血が入った皇族が偉そうに。その刀ってやつも大したことないんだろ。イレブン風情が
作った武器なんてお前の母親とおなじでたいしたことな」
言葉はそこで途切れた、ラウンズが見たのは剣でルキアーノを切ったライである。
「ドロテア、ルキアーノを!」
ビスマルクは剣を抜きライの剣を止めた
「殿下、おやめください。ラウンズは陛下の直属の騎士です」
「ふん、だからなんだ。我が血を母上を侮辱した奴には死、あるのみ。邪魔するならお前も
切るぞ、ビスマルク」
2人の間に入り剣をはじいたのはノネットだった。
「殿下、確かに今のはルキアーノが悪かったですが何もここまで」
「邪魔だ、止めてほしければ俺を止めてみろ。もっともお前たち如きで止められたらな」
ジノとアーニャが構えるが
「お前たちはやめておけ、殿下の剣の腕はビスマルク以上だ。お前たちは身を守っておけ」
「賢明な判断だなノネット。そいつらでは俺の相手にならない」
ライは剣を繰り出すがビスマルクに止められた。
「2人がかりで来い、その方が楽しめる」
ライはそう言うとビスマルク、ノネットを同時に相手をした
3人の戦いが続く中モニカはライを悲しそうな顔で見ていた。
「(殿下、やはりあなたはまだ)」
そう思うとモニカは腰に差していた剣を抜きライに切りかかった。
「モニカ!、止めろ」
ジノの言葉に皆気付いたが場所が遠くラウンズは止められなかった。誰もが駄目だと思ったが
「・・・・・・またお前に止められたな」
「また貸しが増えましたね♪、殿下」
ライの剣はモニカの剣の直前で止まっていた。ライは剣をおさめると部屋を立ち去ろうとした
「殿下、どこへ行かれるのですか?」
「安心しろ、ビスマルク。あいつを殺そうとはしないさ、もっとも向こうからやってきたら
話は別だが」
「殿下、駄目ですよ。そんなことをしては」
「わかったわかった、本当にモニカにはかなわん」
そう言ってライは帰って行った。他のラウンズは状況がまったく掴めていなかった。
「モニカ、お前殿下とはどういう関係なんだ?」
「うふふ、ナ・イ・ショ♪」
そう言ってモニカは出て行った、残されたラウンズは首を傾げるしかなかった。
「なぁ、どういう関係だと思う?」
「そうだ、殿下に聞いてみようぜ」
「ジノ、さすがにお前そ」
「おぉ、たまにはいいこと言うな。ジノ」
「ジノにしては珍しくまともな意見」
ビスマルクの言葉を遮り興味津津のノネットとアーニャ、さすがにビスマルクも止められないと
思ったのかため息をついている。
「そうとわかれば、殿下の所へ」
「待て、お前達殿下が普段どこにいるのかわかるのか?」
「「「あっ」」」
ライは皇族の中でも特別なためその住まいはほんの1部の者にしか知らされてなかった
訓練の際もライが出向いて行っている、また帰宅する際は極秘に行われるため追跡も不可能だった
「じゃあ、どうするんだよ」
「お前達は先ほどの話を忘れたか?数週間後新しいラウンズが就任するだろう」
「そうか!新人ラウンズ歓迎パーティーを開けば聴けるチャンスがくる」
「問題は殿下が参加するかどうかだな、ラウンズ全員参加だからルキアーノもいる。そうなれば
参加はしないだろう」
「じゃあ、誰かに連れてきてもらうか?親しい人にお願いされれば断りづらいからな」
「しかしな、ジノ。誰にするんだ、殿下と親しい人物は限られるぞちなみに
シュナイゼル殿下、オデュッセウス殿下は無理だ。予定が入っておられる」
「カリーヌ殿下は駄目、ライ殿下が疲れる」
「アーニャの言うとおりだ、コーネリア殿下は入院中だしな」
うーん、とラウンズの3人は考えていた。そんな彼らをビスマルクはため息をつきながら
見守っていた。
「というわけでお前がライ殿下を連れてくるという意見になった」
「はぁ、まあいいけど。でも私が誘っても来るかわからないわよ。ルキアーノがいるんでしょ」
「それについては我々に任せろ、とにかくお前は殿下を連れてきてくれ」
「本人が嫌だっていう可能性もあるんだけど、いいわ」
こうして、新人ラウンズ+ライ殿下質問計画(極秘)は実行準備に入った。

そして当日になった。すでに会場にはラウンズが集まっていた、さらに用事があったシュナイゼル殿下や
オデュッセウス殿下も用事がなくなったため参加していた。
「じゃあ、ライ殿下は途中から来るということなので先にナイトオブセブン枢木スザクの
歓迎パーティーを始めまーす。かんぱーい」
「「「「「「「カンパーイ」」」」」」」
最初は皆、ナンバーズがラウンズと聞いて驚いていたが今ではすっかり仲良しになっていた
「そういえば、ジノ。ライ殿下ってどういう人?」
「そうだな、怒らせればかなり怖いぞ。それに白兵戦にかけてはナイトオブワンを超える
存在だな。最近じゃ、ナイトメアもかなりの腕になってきたし」
「でも、剣に触れては駄目」
「どういうこと?」
「いずれわかるさ、ま、今は楽しもうぜ」
すると扉が開かれライとモニカが入ってきた
「殿下、こちらへどうぞ」
「すまないな、モニカ。でも俺が来ても良かったのか?この前のこともあるし」
「気にしないでください、それに私は殿下が来てくれてうれしいです」
そこは明らかに他と空気が違っていた、そしてそこへスザクがやってきた
「お初目にかかります、ナイトオブセブン、枢木スザクです」
「ライ・S・ブリタニアだ、今回は貴殿のパーティーだ。俺に構うな、ラウンズの所にいけ。
これから同僚になるんだ」
「わかりました、失礼します」
「・・・・・・・・よかったんですか、あんな言い方をするとまた嫌われますよ」
「別にいいよ、どのみち俺は嫌われ者だから。モニカこそ俺と居ていいのか、新人ラウンズと
話さなくて」
「それはこれからいくらでもできますよ、でもライとの会話は滅多にできないから。
今はライとの話を優先するわ」
「話し方がいつもと同じになってるよ、モニカ」
「殿下こそ、その話し方でいいんですか、うふふ♪」
2人の会話はまるで恋人同士のような話だった。
そんな2人をノネット達は見ていた。しかし会話は聞こえなかった。
「あの2人の周りの空気、まるで恋人がイチャイチャしてる感じだな」
「まさか、付き合っているとか」
「抜け駆け」
3人はそれぞれ思ったことを口にすると作戦をしかけようとした時
「これはこれは、ライ殿下ではありませんか。お久しぶりです」
話しかけてきたのはルキアーノだった、あれ以来ルキアーノはライを敵視していた。
「まさか、このような場所でラウンズ切りの皇族に会うとは驚きですな」
この発言に会場にいたラウンズに緊張が走った、全員が息をのむ中
「俺も驚いたさ、皇族ごときに切られる者がまだ帝国最強の騎士とはな」
さすがに剣は抜かなかったがその発言はルキアーノを切れさせる原因には十分だった
「調子に乗るなよ!ぶち殺す」
ルキアーノは懐に忍ばせていたナイフを投げた、しかしライは剣を抜くとナイフを弾いた
しかも弾かれたナイフはすべてルキアーノの足元に刺さっていた
「な、なんだと、この俺のナイフを弾いた!」
「気が済んだか、では俺はこれで失礼する」
「あ、殿下!お待ちください」
モニカはライを追って外へ出て行った、そこではライが星空を眺めていた
「やはり、僕は来るべきではなかったな」
「そんなことない、少なくとも私はうれしい。だからそんなこと言わないで」
「ごめん、モニカ」
そういってライはモニカを抱きしめキスをした。2人だけの時だけ見せるライの本当の表情
モニカはそれが好きだった。
「このキスに免じて許してあげる、それじゃあ、送って行くわ」
「ありがとう、モニカ」
モニカは数少ないライの住んでいる場所をしっている人物で何度もライの所へ遊びに行っている
迎えの車の場所まで歩いていく2人。
夜道でモニカはライの腕に抱きつきそしてライの顔を見た。案の定ライの顔は真っ赤になっていた。
「ライ、顔が赤いわよ、どうしたの♪」
「君にはかなわないよ、まったく」
そう言ってライはモニカを強く抱きしめながら歩いた。
「そうだ、今日は遅いから泊っていきなよ。モニカなら大歓迎だよ」
「うふふ、じゃあお言葉に甘えちゃおっか。ライの部屋でいいわよ」
「了解、エスコートしますよ。綺麗なお嬢さん」

次の日、ノネット達が見たのはかなりご機嫌が良かったモニカだった。
「なぁ、モニカ。お前昨日は帰ってこなかったよな?どこにいたんだ」
「うふふ、素敵な殿方のと・こ・ろ♪」
「まさか、ライ殿下の所にか!」
「な・い・しょ♪でも、素敵な夜だったわ」
モニカの頬は赤くなっていた。その様子に彼らはますます聞いてみたかった。
昨日のパーティーであきらかに何かしらの関係があると確信したがルキアーノのせいで
聞けなかったため3人は飢えていた。
「「「(どんな関係かかならず突き止める)」
そんなことはお構いなしに思い出したのかまだ頬が赤いモニカだった。


最終更新:2011年05月07日 23:19
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