「比例」とは
2つの数量△と□について、△の値が2倍、3倍、…になれば、それに対応して□の値も2倍、3倍、…になるとき、「□は△に比例する」といいます。
反比例など、他の「~比例」と区別するため、「正比例」とも書かれます。
小学校の学習
今の算数では、5年で、簡単な場合について、比例の関係を学習します。表に数量を当てはめながら、一方が2倍、3倍、…になれば、他方も2倍、3倍、…になるのを確かめていきます。
きちんと学習するのは、6年です。二つの数量の一方がm倍(整数倍に限らず)になれば、対応する他方の数量はm倍となること、商一定であること、y=k×xという形で表されること、グラフは原点を通る直線になることなどを学びます。それまで学習してきたかけ算・割合・比・比例を、比例の関係からまとめることも行います。
文献
国内外の文献によると、「×」を使って比例の式で表したり、問題を解いたりするとき、比例定数(y=k×xにおけるk)は、「×」の左に置かれます。
- 文献:Vergnaud 1983 130頁では、「a×b=x」という式の説明の一つとして、aを比例定数とみなし、「×a」が、bからxを得るための関数作用素であるとしています。この文献をもとに解説している文献:中原2000 187頁では、比例定数ではなく「単位あたり量」という言葉を使っていますが、式や考え方は同じです。
- 文献:Vorderman 2010 51頁では、比例に基づく量の関係として、6×5=30を例にとり、6に「apples per bag」、5に「number of bags」、30に「total」を添えています。
- 文献:日数教2009では、255頁の脚注左側で、□と△の対応関係を表にしています。□のすぐ右に、「(かける数)」を添えています。
最終更新:2013年01月19日 05:41