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2009年8月23日の日記より一部抜粋 記述者:鏡

数年前の夏、でんこと2人で雑誌で見かけたお目当ての雑貨をゲットしにショッピングに出掛けた時の話です。

馴染みの無い初めての街で、勝手が全く分からず(取りあえず行きゃ何とかなるだろう!というO型2人…。)暑いさなかに遠回りをしてしまった私達は大きな街道沿いに結構歩き回ってしまいました。

大きな十字路の横断歩道に差し掛かり少し信号待ちをして、信号が青になって人々が一斉に横断歩道を渡リ始めた時に、私の左後ろからスッと一人の若い男性が前に出て来て、丁度(少し左側寄りの)すぐ目の前に彼の肩が見える状態で歩いていました。

彼は驚くほど真っ黒に日焼けしていて、とてもインパクトの強い半袖シャツを着ていて、私は完全にそのシャツに(シャツに!苦笑)目を奪われてました。

少しレトロでタイトなモード系というか、鮮やかで濃いグリーンのコンビネーション柄の、細かく規則的な和物っぽい幾何学模様のシャツでした。 
素材も綿のようなサラッとした感じではなく、少し光沢のある柔らかな化繊の風合いながら、タイトでカッチリしたモードな雰囲気でした。

混雑もしていたので本当に目の前というか、少しふらつくとその方にぶつかるくらいの近い距離で同じ方向に歩いていました。

ついつい目の前を歩く人の着ている、シックながら(ある意味)ド派手な濃い緑シャツの駕篭目(かごめ)のような連続した面白い柄を目でなぞりながら、すぐ右側を歩いているでんことは他愛も無いやりとりをしていました。


横断歩道の半ばを過ぎたくらいのタイミングででんこに一度目線を移して、再び前を向いた時に、どういうわけかすぐに目の前にあったはずの彼の姿は忽然と消えていました。

それまで釘付けで、すぐ目の前で眺めていた(ぱっと見は)真緑の目立つシャツを着た男性の姿はどこにも見当たりませんでした。
他に緑シャツ着てる人もいませんし。(そうそういませんよね…)


遠くまで見通せる街道沿いの大きな横断歩道で(しかも渡り切る途中で)すぐ目の前にいた人が一瞬の内に消え去るなんてことはありえず、辺りをキョロキョロしながらもキツネにつままれたような気持ちで横断歩道を渡り切りました。

渡り終えてからでんこに「すぐ前にすごい真緑のシャツ着た男の人…いたよね」と聞いてみたのですが、でんこは全く気付かなかったそうです。 私的には「うそぉ~~~ん!」なんですが。
一瞬ギョッとするほど「緑!!!」って感じで、あんな目立ってたし!

横断歩道を渡り切った所で、でんこから「寝ぼけてたんじゃないの~~?」「じゃなきゃそれ幽霊だわ!」とか言われながら、あまりにもリアルに覚えていることをでんこに状況説明をしていたら、何かに気付いたでんこが急に真面目な顔になって「ヤバい…」とか言い出しました。

でんこに言われるまで私は全く気付かなかったのですが、その時に私達が立っていた歩道の角地に当たる小洒落たグレーの建物は"斎場"でした。 ビルの看板を見て初めてそうと分かるくらい、普通に街並に溶け込んだ斎場(葬儀場)です。


日常的に葬儀が執り行われる場所のすぐ側にある横断歩道には、この世ならざる存在が幻影のように往き来しているのでしょうか…。


その霊に何かされたとか、怖い目に遭ったとかいうわけでは全く無く、他愛も無い"心霊の目撃談(便宜上そういうことに。)"なのですが…。


でも私自身何が一番怖いって、今でも鮮明にその緑のシャツの柄や風合いを覚えていることです。 自分のお気に入りだったワンピの柄とかだって記憶が曖昧な大雑把な私が、あれから数年経っているにも関わらず緑シャツは昨日の事のようにハッキリ思い出せてしまう怖さ!!!

後で聞いた話ですが、どうもあの男性の驚くほどの肌の黒さは、単に日焼けによるものではないそうであらためてビビりました。
街を徘徊しているタイプの霊体は往々にして"黒ずんで"見える事が多いのだそうです。(A談)
いや… マジでこんがりと黒かったです…。

髪型までハッキリ覚えてるんですよね…。(バックスタイルだけですが…。) メンズのグラレイヤーというか、襟足を刈り上げたソフトウルフっぽい黒髪ショートでした。

あの緑シャツは彼のお気に入り"勝負服"だったんでしょうか。
何と言うか… とてもよく似合っていました!
きっとその方は悪意も何も無く、私もたまたまうっかり波長が合っただけと思ってます。
…なので、もうそろそろ忘れさせて頂きたく…。(泣)


経験上、"半分透けて見える"とかの霊的アピール(?)というかウィット(??)も無く、リアルに実体で見えます。
そして普通に見えていた(と思っていた)人が、ある瞬間に忽然といなくなるパターンが数回ほど…。(でも、あんなに間近で見ていて忽然と消えられたのは初めてでした…!)


しかし(ごくごく稀なことながら)私の場合そんな"存在"が見えている時には、実体はすぐ背後に在り"見せられている"という気がします。
遠くに見えていた微妙に不自然な動きをするサラリーマン風の男性が、次の瞬間に何と背後から首を伸ばしてもたれるような格好で私の右肩に深くあごを乗せてこちらをのぞき込んでいた事もあります。

もう「初めからそこ(私の右肩)に居た!!!?」という感じでした。 やっぱりお盆の頃の話ですが、これは間違いなく私史上最凶で本怖の心霊体験です…。(Aも一度、似たような体験をしているそうです。)

その男性の黒ブチのメガネと、濃いオレンジ色の肌のブツブツした頬の毛穴までクリアに普通の質感で見えていました。(男性のあごの乗った右肩に重さは全く感じませんでした。)

その男性の目が有り得ない角度の横目で、私もバッチリ目が合ってしまい、あまりの戦慄にマジで振り切るように前方に向い全力疾走でした!!! 近過ぎるし! 怖過ぎるし 顔…!!!!!

交差点で行き交う車に気付き、足を止めた時にはもうその男性の気配はありませんでした。


この話は自分でもマジ怖過ぎてちょっと詳細はご紹介できない感じです…。 でも高校の通学路だったその場所は時々花が手向けられている「事故多発注意!」と大きな赤字で注意を喚起する黄色い看板の立つ交差点前でした。

あのまま恐怖に駆られて全力疾走した先で行き交う車に気付かず車道に突っ込んでしまったら… と思うと、私は今でも戦慄してしまいます。
全ては本当にあった、ヘタレの私にとっては怖過ぎの実話です。

今は、取りあえずそんな場所では気を引き締めるよう心掛けてます。
皆様もお気をつけ下さいませ。
最終更新:2009年11月10日 10:39