「偉大なる魔女のサーガ」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ほほう、この偉大なる魔女に目をつけるとはさすがじゃな。
よかろう、そこまで頼まれては我も… え? 森の出口?
あたしへの用事ってそんだけ? ま、待ちなさいよ!
やん! このホウキちっとも言う事聞きやしない!
お…お婆ちゃん、見ていてね…あたしきっとあいつの
アルカナを奪って、この大陸全土を支配して見せるから…
我が言葉に耳を貸すがよい! 大いなる巨人どもよ!
我は偉大なる魔女! 汝らに福音を与える大賢者なるぞ!
汝らはこれより我が下僕となるのじゃ 太古に神々と戦
いし汝らの力があらばこの大陸に覇を唱えるも夢ではない!
我が言葉がその足りぬ脳味噌に届いたなら行動で示せ!
さあ、まずは我を煮ているこの大鍋の火を消すのじゃ!
お願いだから…! 早くおし…! この間抜けっ!
本当にいたのね。神聖と純潔の守護獣。なんて綺麗なの?
いい子ね? そう、怖くないわ。 どうどうどう。
お婆ちゃんが言ってたとおりだわ。
ユニコーンが心を許すのは心の綺麗な汚れなき乙女だけ…
素敵! この子がいれば大陸全土があたしのものに…
え? なに睨んで…痛い痛い痛い!やめてぇ~~~!
いい?あいつの鎧の中身があなたの想像してるような
そこらの不死の怪物や死霊だなんて思わないことね。
あいつの中身はもっとおぞましくて、怖気をふるう物なの
これはおばあちゃんから聞いた話なんだけど、あいつは…
あら?外でヒヅメの音? こんな時間に誰かしら?
気に入ったぜよ。『紅蓮の瞳の戦士』とやら。この酒呑童子、
おまんの『使い魔』とやらになってもいいぜよ。ただし条件が
二つあるきに。一つは強い酒を一日三升。もう一つは酒の肴。
ほれ、さっきは大口叩いちょったのに、今はおまんの後でがた
がた震えちょる魔女の小娘。肉づきは悪いが、いい出汁が取れ
そうじゃのう!
大丈夫だってば! ワーウルフって最強の獣人格闘家ってい
うけど、あんまオツムの方は回らないのよね!
お婆ちゃんが言ってたけど、狼ってプライドがやたら高いか
ら、そこをくすぐってやれば子犬みたいにシッポ振って・・・
あれ?みんな黙っちゃってどうしたの?
あたしの後ろに誰かいるの?
ク・ク・ク… この我を『使い魔』にしたいと?
生と死の境界の番人であり、魂を刈り取る使徒たる我を?
良かろう… 「死」を前に怖じぬその豪胆さが気に入った…
無知で非力で小さな魔女よ… 我は汝に従おう…
その代わり汝に訪れる「死」は常ならぬものであると知れ…
おや、逃げたか… 契約は完了したから無駄だというのに…