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参考
フレーバーテキスト
「〈赤の女王〉からあなたを助け出した時 “あの子の夢”はバラバラになってしまったわ。だから私は あの夢をもう一度繋ぎ直さなきゃいけないの。それが〈夢の管理人〉である私の仕事なんだもの」
そしてアリスは手を差し出してこう言いました。「その為に、まずは散らばってしまった“皆”を探さなきゃいけないわ。それを あなたにも一緒に手伝ってほしいの。」
“もう一人のアリス”は 頬を染めてプイと顔を背けました。
「私は あなたに助けてほしいと頼んだ覚えはないわ。でも“あの子の夢”がないと〈悪夢の女王〉の仕事もろくに出来やしない。それは私も困るのよね」
ダークアリスはくるっと回って言いました。
「だから あの夢が元通りになるまでは手伝ってあげるわ。駒のないチェスも面白そうだもの。」
彼女は嬉しそうにダークアリスの手を握りました。
「ありがとう もう一人の私! それじゃ初めに探すのは…」
アリス達は、身を乗り出して帽子屋にたずねます。
「なんでもいいの 知ってることを教えて!」
「う~ん 教えてあげたいのはやまやまだけど 残念ながら お茶がきれてしまってね。 君達は お茶がないと 僕の 話をきけないんだ いや僕が話せないのかな? なんにせよ さっき ここに来たやつが ぜ~んぶカップを壊してしまってね 今は新品のカップしかない 穴のあいたやつでないと お茶はぜんぶ胃袋行きさ あいつはたしか何て名前だったかな…」
「塔から出してくれてありがとう でもごめんなさい 魔法の髪が長すぎて 私じゃあなた達のお邪魔になっちゃうわ」
悲しげなラプンツェルに、アリス達はこう言いました。
「そんなの簡単よ。私に任せて!」
アリスは彼女の髪を、素敵な三つ編みに結い上げました。
「う~ん 何か物足りないわね 何か飾りをつけなくちゃ!」
ダークアリスは三つ編みに、素敵な鎧の飾りをつけました。
「かわいいわ これなら悪い魔女にだって負けないわね!」
アリス達は、“夢のカケラ”のありかを知っているかもしれない“あの人”を探し、<お菓子リス>の森へとやってきました。ダークアリスは、リスの差し出す紅茶を飲みながら言いました。
「いつも怒ってるあの人が、ほんとうに協力なんてしてくれるのかしら?」
「かわいらしくて、おいしくて、とっても素敵な森だもの。ここにいるなら、どんな怒りんぼでも、幸せいっぱいなんじゃないかしら?」
ラプンツェルは、髪の上に並んだリス達が次々を運んでくるクッキーを、嬉しそうにほおばりながら答えます。
アリスは、イチゴの浮きタルトをひょいとつまんで言いました。
「きっと大丈夫よ。前にもダークアリスを助けるのを、手伝ってくれたし、確かに今はとっても機嫌がよさそうだしね。」
「なんでそんなことがわかるのよ。」
「だって、この森の動物達、どの子もまだ首がつながってるもの。女王様はとってもご機嫌うるわしいに違いないわ。」
「まったく、白い髪のあなた。本当なら処刑のところを助けてあげたというのに、こんなことにまで付き合わせるなんて…城には処刑待ちの行列までできているのですよ?」
ハートの女王はため息をつくと、アリス達に言いました。
「とりあえず、戻る為に皆を探し集める必要があるのは理解しました。ほら、さっさと次の夢に跳びなさいな。あんまりぐずぐずしていると処刑ですよ、処刑。」
行き先がわからないアリスは、困った顔になりました。
「帽子屋がちゃんと話してくれればね…。あの人ったらお茶会に夢中で、すぐに聞いた質問を忘れちゃうんだもの。」
ハートの女王はすこし考え、すぐに名案を思いつきました。
「では裁判を開きましょう! すぐに帽子屋さんをお呼びなさい。何かを隠すようならば処刑、処刑がいやならちゃんと話すでしょう? 聞きたいをこと聞けるし、処刑もできる。どちらに転んでも良いことずくめです。では早速断頭台の準備を…」
最終更新:2019年03月24日 19:13