白いうさぎは、無邪気でかわいくて甘え上手なお嬢様。
黒いうさぎは、暴れん坊でセクシーで少し意地悪な女王様。
そんな2人を従えるシェリルに、いつもランカは翻弄されていた。
「ふ…あっ…シェリルさん…」
素肌に触れる柔らかな唇の感覚に、ランカは身を震わせた。
シェリルの肩に置かれた手が力無くその体を押し返そうとしている。
それを感じとるも、シェリルは小さな笑みを口元に浮かべて、
さらにランカの素肌に吸い付いた。
「ひゃ…やぁ…」
感じながらも、シェリルが自分にしていることが恥ずかし過ぎて。
そのかわいらしい瞳から大粒の涙が零れ落ちる。
その涙がシェリルの肌で弾ける。
「シェリルさん…や…です…」
「そう。でも、私は嫌じゃないから。」
口先だけの否定の言葉に笑みを浮かべてそういうと、シェリルはその行為を続けた。
お腹のアチコチにうっすらと赤い花が咲いているのを確かめて、顔をあげるシェリル。
そこには、与えられた快感に、息をはずませ潤んだ瞳をとろんとさせているランカがいた。
「ランカちゃん。」
頬を撫で、優しくその名を呼ぶ。
焦点の合わぬ瞳がこちらを見ると、
枕を背もたれにしているランカに覆い被さるように身を寄せ、口づける。
一瞬、大きく目を見開いて、それからランカの目は閉じられる。
されるがままにキスを受け入れ、その手はシェリルを引き寄せるように背に回された。
口づけながら、シェリルの手はランカの白を基調にしたかわいらしいブラジャーのホックをはずす。
それに気づいたランカが驚いて目を開けるも、
シェリルの艶めいた微笑みに観念したようにまた目を閉じた。
シェリルの手がカップをたくし上げると、ランカの小ぶりの胸が顕わになる。
その胸にやんわりと手を添えると、シェリルはランカの唇を解放した。
舌と舌を繋ぐ銀の糸が細くなって切れ、ランカの胸元に流れ落ちた。
それを追いかけるように、シェリルの舌がランカの胸元をなぞる。
その感触に、思わず漏れ出た甘い声を隠すように口元を右手で覆い、目をぎゅっと瞑る。
そして、左手はシェリルを引き離そうとピンクブロンドの髪に埋もれた。
「シェ・・・リル・・・さっ・・・」
名を呼ぶ声に笑みだけ返して、シェリルはランカの胸に舌を這わせる。
小さく何度も体を震わせ、覆った口からは、我慢しきれず甘い声が漏れ聞こえる。
中心を避けるようにして、両胸に舌を這わしていると、
おもむろにシェリルがランカの胸を持ち上げ、その裏に吸い付いた。
軽い痛みに声をあげるランカ。
右が終わると、左にも同じようなことをされてしまう。
何をされたのか、なんとなくわかっているけれど、
シェリルがどうしてそんな所にそんなことをしたのかがわからなくて、
少し不思議な気持ちになるランカ。
そんなランカの気持ちを汲んだかのように。
シェリルはランカの胸から顔を上げると、微笑んで答えた。
「ここなら、目立たないでしょう?ほんとは、この辺りにつけて見せびらかしたいけど・・・」
人さし指でツーッと胸元を撫で上げると、ランカがまた甘い声を漏らした。
それにくすっと笑ってみせるシェリル。
「明日は一緒に大事なCMの撮影だから、許しておいてあげるわ。ランカちゃん。」
楽しそうにそう言って、再びランカはシェリルの胸に舌を這わす。
避けていたピンクの頂きも軽く舐めあげ、そして吸い付く。
今までとは比べものにならないくらいの快感に、ランカは声を堪えきれなかった。
「ひゃ・・・んぁっ!!!」
敏感な部分を柔らかく吸われたかと思うと、今度は強く吸い上げられて。
痛みの中の気持ちよさに、口を覆っていた右手もシェリルの髪を掴む。
「うぅ・・・はっ・・・シェ・・・リ・・・ルさ・・・」
弱々しく髪を引っ張るランカに、シェリルの瞳が妖しく揺れる。
空いていた手を、寂しそうにしているもう片方の胸の膨らみにやると、
しなやかなその指で固く尖ってしまったピンクの蕾を優しく摘んでみせる。
「っ!!!」
あまりのことに、ランカの背がそり、甘い声が叫ぶように零れた。
その声にさらに煽られるように、シェリルの愛撫はランカを溶かす。
響く喘ぎは止むことを知らず、シェリルの愛撫も止まらない。
右が終われば、左に。
左が終われば、また右に。
吸われ、擦られ、舐めあげられて。
もはや、なんの我慢もできなくなったランカの口からは、ただ甘い喘ぎが零れ落ちる。
シェリルを引き離そうとしていたはずのランカの両手も、
いつの間にかシェリルを自ら引き寄せるようにかき抱いていた。
「ん・・・んああぁっ!!!」
一際大きい声とともに、ランカの背が反る。
しばらくの硬直あと、ぐったりと枕に背を預け、荒い呼吸を繰り返すランカ。
それはランカが軽くイッてしまったことを表していた。
何度か目をパチクリさせて、それからその状況を読みとると、シェリルは口元に笑みを浮かべる。
「かわいいわね、ランカちゃんは。」
耳元でくすくすと笑いながら囁かれた言葉に、ランカは体中を真っ赤に染めて俯いた。
「だって・・・シェリルさん・・・が・・・」
少し掠れた声で、恨みがましい視線をぶつけるランカ。
その瞳は、まだ情欲のかけらを含んで潤んでいる。
「嫌だった?」
そんなランカに、まるで“白うさぎ”みたいな弱々しい視線を向けるシェリル。
それが、わざとだとわかっていても。
さっきまでの“黒うさぎ”とはうって変わった可愛らしすぎるその態度と表情に、
勝てるはずもないランカ。
「・・・いや・・・とか・・・そんな・・・そんなわけ・・・」
「じゃあ、気持ちよかった?」
「え・・・あ・・・」
「やっぱり、嫌だった?」
“しゅん”という言葉がピッタリな表情を見せて、上目遣いをしてくるシェリルに、
ランカは緑の髪の犬耳を大きく動かして、首を横に振る。
「そんなことありえませんっ!!!気持ちよかったですっ!!!とってもっ!!!」
勢い任せにそう言ったランカに、満面の笑みを浮かべるシェリル。
「そう、それはよかったわ、ランカちゃん。じゃあ・・・」
「え?」
“白うさぎ”の笑みとは全く違う、“黒うさぎ”な微笑み。
「続き、してもいいわよね?」
「え・・・あ・・・」
「だめ?」
答えに戸惑っていると、また“白うさぎ”が現れた。
「だめ・・・じゃないです・・・」
小さな声がしっかりとそう告げると、シェリルはまた“黒うさぎ”へと姿を変えた。
「う・・・あ・・・シェリルさん、やっぱり・・・」
「往生際が悪いわね、ランカちゃん。もう聞く耳もたないわ。」
艶やかに微笑んでそう言ってのけると、シェリルはランカの白のレースのショーツに手を触れる。
その中心は触られてもいないのに、もうぐしょぐしょで。
ランカは思わず両手で顔を覆った。
その姿に“黒うさぎ”となったシェリルの口元に笑みが浮かぶ。
「あら、もうこんなになってるのね。どうしてかしら?ランカちゃん。」
わざとらしくそう聞いてくるシェリルに両手で覆ったランカの顔が真っ赤に染まる。
「ねぇ、どうして?ランカちゃん。」
耳元で囁かれる声は艶やかで「答えなさい」とでも言うような強制力がある。
ランカはあまりの恥ずかしさに、ぎゅっと目を瞑った。
そんなランカの中心をシェリルがショーツの上から擦ってみせる。
先ほどまでの行為で、準備が整い過ぎてしまっていたランカには、
あまりの衝撃で甘い喘ぎが零れた。
「どうして?ランカ。」
耳元で囁かれた声に、ランカは大きく目を見開き体を震わせる。
シェリルの低くて甘くて艶やかすぎる声は、ランカを狂わせる。
自分の中で熱い何かが溢れて零れるのがはっきりとわかった。
それと同じように、瞳からも涙が溢れて零れ落ちる。
「もぅ・・・やだ・・・シェ・・・リル・・・さん・・・」
許しを乞うように名を呼んで、シェリルに助けを求めるように両手を伸ばした。
流れる涙に唇を寄せ、唇と舌でそれを拭ってやるシェリル。
ランカの伸ばされた手がシェリルの背に回る。
「・・・シェリルさぁん・・・」
甘えた声に微笑んで、けれど完全に許すことはせずに、シェリルはランカにまた尋ねる。
「どうしてか言ってくれたら、許してあげるわ、ランカちゃん。」
笑みを浮かべて残酷なことを言うシェリルに、ランカはまた涙を零す。
「・・・いじ・・・わる・・・」
「ランカちゃんが素直じゃないのよ。」
「うう・・・ひゃっ・・・」
シェリルのしなやかな指が、またランカの中心を撫で上げる。
さっきよりも濡れていることを感じ取ったシェリルは、ランカに妖しく微笑んでみせた。
「すごいわね、ランカちゃん。」
「だって・・・」
「だって?」
先を促す声にランカはシェリルを見上げる。
そこには、シェリルが“黒うさぎ”たる笑みを浮かべていた。
「だって・・・シェリルさんが・・・」
「私が?」
堪えきれなくなって視線を逸らし、ごにょごにょと呟くランカにシェリルは告げる。
「聞こえないわ、ランカちゃん。」
聞こえているくせにわざとそう言うシェリル。
それがわかっていても、シェリルに刃向かうことができないランカ。
だからランカはシェリルに告げる。
「シェリルさんが・・・触るから・・・」
「大好きな・・・シェリルさんが・・・気持ちいいことするから・・・」
「こんなことに・・・なってるんじゃ・・・ないですかぁ・・・」
泣きながらそう言って、背に回した手に力をこめると、ランカはシェリルに抱きついた。
予想以上の言葉に気を抜いていたシェリルは、そのままランカの上に倒れ込む。
「・・・ふぇ・・・シェ・・・リル・・・さんの・・・いじわるぅ・・・」
耳に聞こえる泣き声がかわいらしくて、シェリルは笑う。
「・・・いじわるな・・・シェリルさん・・・なんか・・・嫌い・・・になっちゃうんですからぁ・・・」
すすり泣きながら紡ぐ言葉とは裏腹に、ランカの手にこもる力は大きくなり、
シェリルにさらに抱きつく形になる。
「・・・ほんと・・・なん・・・ですよ・・・」
シェリルの胸に顔を埋めながら、くぐもった声でそう言うランカの姿に思わず笑ってしまうシェリル。
(ほんと・・・いちいちかわいいんだから・・・ランカちゃんたら。)
説得力のせの字もない言葉に苦笑を浮かべて、シェリルはランカを抱きしめ返すと、
その耳元で囁いてやる。
「バカね、ランカちゃん。」
「私を嫌いになるですって?そんなことありえないわ。」
自信に満ち溢れたシェリルの声に、埋めていた顔を上げるランカ。
その瞳に、シェリルの笑みが映る。
「私を誰だと思ってるの?」
「私はシェリル、シェリル・ノームよ。」
「この私を嫌いになるですって?そんなこと・・・」
「このあたしが、させるわけないでしょう?」
「ランカちゃん。」
どこまでも自信に満ち溢れた声と立ち居振る舞い。
それなのに、最後に名を呼ぶ声には、ありったけのランカに対する愛しさを感じさせて。
その顔に浮かべる笑みは、ただただ優しかった。
「ふぅ・・・う・・・ああ・・・」
名を呼ぶことさえできなくなったランカの口からは、甘い声しか紡げない。
ランカのショーツをいとも簡単に剥ぎ取ったシェリルが、ランカの足の間に体をわりこませた。
見られまいと、なんとか閉じようとする膝に、やんわりと手をやって広げさす。
さほど強い力でもなく、抵抗しようと思えばできるくらいなのに、
ランカがそれをしなかったのは、ランカ自身もそれを望んでいたから。
そこが大洪水であることを目視したシェリルは、満足そうに微笑んだ。
そして、なんの躊躇もなくその濡れそぼった秘所に口づける。
その花びらに1枚1枚口づけるように、唇と舌でランカを愛するシェリル。
繊細なのに大胆で。
少し乱暴なのに優しくて。
シェリルの責めに翻弄されながら、何度も何度も小さい波を迎えるランカ。
つのりにつのったその波に、さらに止めをさすかのように。
シェリルがランカの1番感じる場所を、その舌で探し当てる。
固くなったそこを、舌で軽くつつくだけで、ランカの背は反り、シェリルの髪を掴む。
その反応を見ながら、シェリルはさらにそこを責める。
器用に皮をむいて、顕わになった真珠を吸い上げ舐めあげると。
シェリルの髪を痛い程に掴んだランカは、大きな波にのみ込まれ、あっけなく気をやってしまった。
ランカの体が大きく反ったかと思うと、その身がベッドに深く沈みこむ。
シェリルの髪を掴んでいた手も、だらりとベッドに落ちた。
絶頂を迎え、小刻みに震えるその体。
ランカの秘所から唇を離したシェリルがその姿を見下ろす顔には、“黒うさぎ”の微笑み。
ランカの愛液と自らの唾液でてらてらと光る口の周りを、自らの舌で舐め取っていく。
そんな姿を焦点の合わぬ瞳で呆然と眺めていたランカが、無意識に両手を伸ばして、
シェリルの背に手を回す。
「・・・シェ・・・リル・・・さ・・・」
まだ息も整わぬ声で名を呼び、ランカはその身を引き寄せようとする。
それに逆らうことなどせずに、シェリルは望み通りにランカの傍に寄る。
軽くかかるシェリルの重みとその温もりに、ランカは笑みを浮かべると、
シェリルの口元に舌を伸ばした。
ちろちろと朱色の舌がかわいらしくシェリルの口の周りを舐める。
しばらくすると、舐めようとしたランカから顔を離すシェリル。
少し不満そうなランカに笑むと、シェリルはその唇に唇を重ねた。
薄く開いていたランカの唇の間に舌を滑り込ませると、近くにあった舌を絡め取る。
そんな深く優しいキスに気を取られていたランカの秘所に、シェリルの指が侵入した。
突然の異物感に声を上げそうになるランカ。
けれど、その声ごと奪うようにさらに深く口づけるシェリル。
しばらくシェリルの下で暴れていたランカだったが、直ぐにその体も心も融かされて。
シェリルが与えてくれる快感に身を委ねた。
声も上げられぬほどに深く口づけられながら、
シェリルのしなやかな指がランカの秘所に注挿を繰り返す。
キスの合間に零れる吐息にも似た声は、どちらのものかもわからず、甘くとろけきっていて。
ランカの蜜が溢れ零れる、その頃合いを見計らったように、
中に挿入されていたシェリルの指が2本に増えた。
「ふ・・・あっ・・・!!!???」
突然のことに逃げ腰になる腰を押さえつけ、そのままゆっくりと、指を出し入れさせるシェリル。
同時に、あいた片方の手が、ランカの胸を弄ぶ。
「あ・・・ああ・・・ん・・・シェ・・・リル・・・さ・・・」
離れた唇が、声にならない声でその名を呼ぶ。
きつく指を締めつけるランカの秘所に、さらに深く指を突き立てるシェリル。
あがる悲鳴にも似た声を奪うように、シェリルは再びランカに口づける。
唇は塞がれたまま、秘所ではシェリルの2本の指が強弱をつけ、ランカの中に出し入れを繰り返す。
何もできずに、ただただ翻弄されるランカ。
その締めつけ具合から、ランカの絶頂が近いことを悟ったシェリルは、
さらにその指の動きを早め、そして、止めをさすように、
ランカのぷっくりと膨らみ固くなった場所を親指で弾くように強く擦り上げた。
あまりの快感に背をのけ反らせるランカ。
上がる声は、シェリルの口内へと飲み込まれる。
ランカの体から力がぬけきると、自然と唇は離れ、その身はベッドに沈み込む。
肩で息をするランカの頬に手をやり撫でると、シェリルはその耳元に囁いた。
「大好きよ、ランカちゃん。」
大きな快楽の余韻に浸る中、聞こえた言葉に笑みを浮かべて、ランカは意識を手放した。
迎えの時間までに準備するには、ギリギリの時間に2人して目を覚ますと、
昨日の余韻にも互いに浸れぬまま、交代でシャワーを浴びて、準備を整える。
なんとか、時間までに身なりを整えると、急に昨日のことがフラッシュバックしてしまうランカ。
“一緒がいい”といつも言ってるのに、やっぱり一方的に愛されてしまったことに、
少しだけ納得のいかないランカは、シェリルの姿を眺めながら、その心に1つ誓ったことがあった。
その時、ちょうどインターホンが鳴る。
その音に迎えが来たことがわかると、仕事モードに切り替えるシェリル。
靴を履くその背にランカが呼びかけると、振り向いたシェリルに重なる唇。
何が起こったのか一瞬わからなくて、呆けているシェリルに、
ランカはしてやったりと、笑顔を浮かべて言った。
「次は、ぜーーーったい、私の番ですからねっ!!!シェリルさんっ!!!」
そして、始まるランカの反撃。
シェリルは一体どうなってしまうのか!?
「ラン・・・カ・・・ちゃ・・・もう・・・」
「ちゃーんと言えたら、許してあげますよ、シェリルさん。」
次回、『白も黒も両方おいしく頂いちゃいます』に・・・続く?
最終更新:2010年06月22日 23:06