日本の序列的文化の産物(前野岳洋)

「理屈を言うな」「苦労が足りない」は禁句だ。

「理屈を言うな」とか、せっかくいいことを言っても「苦労が足りない」「若いくせに何を言っているか」というのは、何を言ったかよりも、誰が言ったかを重視する日本の序列的文化の産物です。

成果よりも苦労を重んじる文化、あるいは年功序列的な文化のなかでは、コミュニケーションの欲求や能力を押さえつけようとする力が会社のなかでたくさん働きます。

そういうものにめげずに、どんどんコミュニケーションの力をつけていただかなければいけない。

だから「理屈を言うな」「苦労が足りない」「若いくせに何を言うか」という発言をする上司や先輩たちとは、なるべくお付き合いをしないことです。

もっとほかのところでオープンに、誰が言ったかではなく何を言ったかで、「おまえ、おもしろいことを言うな」と言ってくれるような会社の上司や同僚たちとの付き合いを広げていくことです。

そのほうが、ずっと自分のコミュニケーション能力を研ぎ澄ませていくことができるのではないかと思われます。

人材育成コンサルタント・前野岳洋

タグ:

前野岳洋
最終更新:2014年03月28日 14:57