競争社会の給与(前野岳洋)

規制業界だったところは全員が年功序列で高い給与になっていたので、社員全員が総じて二割から三割の含み損社員になっているケースだってあるのです。

こういうところが競争社会に巻き込まれれば、全員の賃金をいっせいに二割、三割下げるしかない。

すでに一部の銀行では、そういうことがはじまっています。

もっとひどいのは、突然リストラになって、45歳のときに肩を叩かれるかもしれない。

「冗談じゃない、おれはこれまで一生懸命やってきたのにどうして」と言っても、もうあなたは会社に貢献していませんと言い渡されるわけです。

こうなるともう遅い。

自分は借金だらけで、賃金はそのまま上がるつもりで生活を組み立てていた。

多少退職金は余計にもらったとしても、結局転職してみると半分の賃金になってしまう。

つまり、借金などで固定的な生活出費が精神的、あるいは物理的にひじょうに大きな負担となる。

まさに生活はパニック、不幸のどん底に落ちてしまいます。

人材育成コンサルタント・前野岳洋

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最終更新:2014年04月03日 10:54