話す時のクセ(前野岳洋)

話の内容は普通なのに、でも、どこか「偉そう」に見える人がいる。

カルチャースクールのテニスコーチ、Nさんもその一人。

腕はたしかで頼りがいもあり、駄洒落をとばす、なかなか楽しい人柄だ。

だけどちょっと偉そうな印象は、どうしてか?

答えは、背筋がのびて姿勢がいい上に、ほんのわずか『アゴをあげて話す』癖がある。

それだけのことだった。

「はい、次の人は前に出てぇ」「急いでくださぁい」と号令をかけたり、「○○さん、ヒジをのばしてください」と注意するとき、いつもアゴをあげて話しかけている。

皆の前で講義するときは、一生懸命のぶん、さらにアゴがあがってきて、ちょうど、殿様が「近こう寄れ」とアゴをあげ、家来を見下す視線でしゃべる、あの姿に似てしまう。

人間って、中身を判断するより、外見の印象の方がわかりやすいので、ついそれにひきずられて、「あの人って、偉そう」になってしまって残念。

逆にアゴを引きすぎると、今度は妙にうわ目つかいで意味ありげ。

まっすぐに立つポイントは、つむじの毛をてっぺんの天井からひっぱられる、そんな感覚を身につけること。

アゴも視線もまっすぐに定めて、さあ、あなたの誠実感を発揮してください!

人材育成コンサルタント・前野岳洋

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最終更新:2014年04月18日 13:53