最近のレトロ趣味回帰現象はあくまで水平的な時間のバリエーションの中で見るべきで、時間的に過去に湖って、それらの時代のモノを再び愛するという姿勢とは違う。
新しい時代を予感させるデザイン表現にバリエーションが少なくなったために、昔の引き出しからお古をちょっと拝借しているのである。
あまりに早く変化する人々の欲望に送り手のイマジネーションが追い付いてゆかないせいである。
今まで見たことのないものが新しいのだから、レトロ同様、文明の手があまりかかわっていないアートも注目を浴びる。
アフリカ、オーストラリア、インドなどの原住民達の間で古くから壁画、織物などの模様として描かれてきたデザイン絵画がデパートの芸術イベントとして紹介される。
人材育成コンサルタント・前野岳洋
最終更新:2014年06月02日 11:13