自分のことなどは忘れ、「あの人に何をしてやったら喜ばれるだろうか」
「今あの人は何を一番知りたがっているのだろうか」というように、相手を気にかけてやることの方がはるかに望ましい。
そんな気持が感じられたら相手方は嬉しくなり、こんどは先方から、あれこれと心配りをしてくれるようになる。
こうした双方通行こそ親しみを増すものはほかにない。
江戸中期の鈴木正三は「万民徳用」という著書の中で「商人の倫理観」をこう述べ、人間としてのあり方を説いている。
「私欲をもっぱらとして、自他を距て、人を抜きて、得利を思う人には、天道の崇りありて、禍を増し、万民のにくしみを受け、衆人愛敬なくして、万事、心に叶うべからず」
人材育成コンサルタント・前野岳洋
最終更新:2014年08月21日 10:00