多元化人間、複眼人間(前野岳洋)

多元化人間、複眼人間が求められている。

シェア至上主義、大量生産、大量販売主義をべースにした日本的経営は、変化の荒波にもまれ、価値観の多様化に翻弄され、大きな問題点を抱えていることが白日の下に晒されてしまった。

人間の能力や個性を軽く見た思想の代表は、TQCである。

TQCは本来、ムダを排除する合理化の有力なコントロール手段であり、商品の品質管理をめぐる手段にしかすぎないのだが、日本の企業は、これを研究、開発、営業といった創造性や柔軟性を要求される非計量的な世界にまで導入した。

TQC神話が企業を覆い、コントロールのシステムをマネジメントとはき違え、経営の最後の砦のように錯覚した経営者が多かった。

人材育成コンサルタント・前野岳洋

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最終更新:2014年09月08日 09:58